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誰の役にも立たない本

誰の役にも立たない本を読んだ。

確かに、役立つことは何一つ書いてない本だ。

しかし、途中でやめることができない魅力がある。

誰の役に立つ気もないこの本は、とても軽やかで、時に重厚で、くだらなくて、そうかと思えば声を出して笑ってしまうほどに面白い。

これだけ感情を揺さぶるという意味では、
役に立っているではないか、とあなたは言うかもしれない。

しかし、この本、読めば読むほどに、何の役にも立たないということに気づいてく。



そもそも、役に立つとは何なのだろう。

助かったよ、ありがとう、そう思う人がいてはじめて、
あぁ私も少しは誰かの役に立ったのかな、と思うものである。

役に立ててるかどうか?は、それを役立てる人にかかっている。


であるなら、この本を役立てるか役に立たないとするかは、読み手の私にかかっているのだ。


しかし、この本は、『何の役にも立たない』と決めてしまうことの方が、この本にとって幸せに違いない、と思わせられる「しかけ」がしかけられていて、

やっぱり、誰の役にも立たない本なのである。


仕方のない時間を過ごしたものだ。。。



という、架空の本の話し。



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