見出し画像

【育児】保育園見学で先生の言葉に励まされる。言い訳の正体。

 「お母さんの仕事が休みになった時も、預けてかまいませんよ。何かと用事あるでしょ〜、通院とか美容院とか」

 来年度からの入園を目指し、保育園見学を続けている。ある保育園で園長先生にこう言われて、気持ちが楽になった。

 「保育園は家庭での保育ができない子どもを保護者に代わって保育するところです」「入所できるのは以下の要件を全て満たす子どもです」「集団生活に慣れさせるという理由だけの入園はできません」などなど、自治体の資料には注意書きが書いてある。保育園を探し始めた頃、「本当は自分がやらないといけない事を、お金を払って人様にしていただく」気分になってモヤモヤしていた。罪悪感を感じ、誰にしているのかよく分からない言い訳をしていた。でも、そもそも保育園が「事情があって世話ができない保護者に代わって保育する場所」と位置付けられていると知って、モヤモヤの原因が少し分かった。

 色々な事情とは、就労、病気、介護、求職活動などなど。「私にはこんな事情があって保育できないんです」という証明が必要だ。私の場合は就労。勤務先から証明書をもらわないといけない。勤務先に事情を説明して、書類を書くように頼む。内容の確認のため自治体に問い合わせの電話をした。

 「その仕事、本当にらやらなきゃいけないこと?一歳になったばかりの子どもを保育園に入れてまですること?仕事仕事って、自分のためじゃない?子どもを犠牲にするの?」

 なーんて、言われてないけど、書類を揃える度に、資料を読む度に、突きつけられる気がする。まだ読んでいる途中だけど、「ルポ・夜間保育園 真夜中の陽だまり」(文藝春秋社/三宅玲子著)で、

 保育園には「ほんとうはおかあさんが子育てするべきだが、働かなくてはならないからやむを得ず引き受けている」という圧迫感を受けていたように思う。

 とあって、自分だけがモヤモヤしているわけじゃないんだと思った。だからこそ、園長先生に親のことまで気遣ってもらって、びっくりするほど心に響いた。

 本当に苦しくて厳しい状況の人だったら、書類を揃えて申請すること自体ができないんじゃないかな。支える人がいればいいけど。クソみたいな勤務先で就労証明書を書いてくれない、とか、そもそもどんな手続きが必要かの情報が入ってこない、とか、調子が悪いけど病院に行く気力体力がないから診断書をもらえないとか。申請してないから数字として見えないだけで、潜在的待機児童どころじゃない「潜在」してる子ども、というか親子がいる。子どもはろくに世話してもらえず、親もボロボロ、みたいな。

 「子どもは社会の宝」という割に、保育園に預けるだけで謎の罪悪感を感じてしまうような「お前は親なんだからさー」圧が強いのは、何でだろ〜。

 

 

 

 

 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?