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自分よりはるかに大変な人たち

前日があまりにも忙しかったのでその日も忙しいだろう、と覚悟した日。ところが午前中のバタバタが落ち着いたらそうでもなくて、拍子抜け。最近行っている近所のカフェで仕事の合間に少々読書なぞする。在宅勤務最高。

仕事しながら読んだのはエクトール•マロ作の「家なき娘」という児童書。この話と先日読んだ愛少女ポリアンナがごっちゃになっていたので、ちょうどいい機会だからと手に取った。が、しょっぱなから病気のお母さんとふたり旅をしているもののお金がない、、全財産を売り、お母さんの薬代を調達したところでお母さんが死ぬ、、あまった僅かなお金で身寄りを頼ろうと徒歩で6日の場所に辿り着こうとする、、も食料を調達しようとしたところでほぼ全財産騙しとられる、、と散々で。

その日はそこまでしか読まずに本を閉じた。そういえば子どもの頃、何か嫌なことがあると、それでもペリーヌよりかは恵まれているなあ、とよく考えていたのを思い出した。
同じように、私の世代だと図書館に必ずあった「はだしのゲン」。原爆投下直後の広島という、まさに生き地獄の話。悲しいことが次々と起こり、それを読んだ時にまず思ったのは「ゲンじゃなくて良かった」だ。今でも思い出しただけでゾワっとする。

昼下がり、天気がいい、私のほかに誰もいないカフェで、自分よりはるかに大変な人を思う。

相対的に感じる幸せ、あると思う。

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