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ただのクラスメートが好きな人になる瞬間:Ado 2ndライブ カムパネルラ感想

要約

この記事の内容は、Adoが好きになったよっていう話です。
理由は、かっこいいと思ったからです。


本文

ライブ前のAdoの印象は、
名前はわかるけど、顔も思い出せないクラスメートって感じ。

友達に誘われたからライブに行った。
もちろん名前は知っているし、歌がすごいってこともなんとなく知ってる。
けど、顔はもちろん、曲もあんまり知らない。
アルバム曲をYouTubeでエンドレス再生して、Amazon Musicでランキング上位の曲を聞いて。
付け焼き刃の予習でライブに行った。



ライブが始まるとそこにはAdoがいた。
いや、「そりゃそうだろ」って話なんだけど。
ステージ上に1辺3mくらいの立方体のベール。
ベールの中には、細身の女性らしき風貌。
Adoだ。

僕にとってそれまでAdoは音だった。
YouTubeで再生される記号だった。
けど、そこにはたしかにAdoという一人の「人」がいた。

顔を思い出せない僕のクラスメートにも、当然なんだけど、
家族がいて、好きなものがあって、なんで好きかって理由があって、こわいものがあって、夢があって。
そんな想像もしなかった具体的な人生。
音の出る機械じゃなくて、顔のないファンタジーでもなくて、
そこには夢をもった少女がいた。




「夢は叶ったんだけど、夢が叶ってしまって、ここから先は真っ白。怖い。」(たしかこんな感じ)

さいたまスーパーアリーナのステージに立つことが夢だったと語ったAdoの言葉。

夢を叶えるなんて尋常なことではない。
多くの人が夢やぶれたり、そもそも夢を持てずに生きているんだと思う。
少し(10行くらい)個人的な話をすれば、最近、夢(というほど大したことではないけど)を掴みかけて、
掴めなかった。
何回も自分のパフォーマンスを悔いた。無能を恥じた。
正直、悔しかったからふざけんなって不貞腐れてた。

そんな僕にとって、今日のAdoは感動の塊だった。
圧倒的な運動量、CD音源顔負けの声。
圧巻のパフォーマンスを発揮するのにどれほどの努力があったのか。いかにすさまじい才能か。
具体的な人生が次々と思い浮かぶ。もちろん妄想なんだけど。
そのパフォーマンスで人々を魅了する姿はまさに「夢を叶えてる人」だった。



夢といえば、
前、別の媒体で書いたんだけど、ジャンプ主人公がわかりやすい夢を持たなくなった気がする。
「海賊王に俺はなる」
「火影は俺の夢だから」
ONEPIECE、NARUTOが始まったのは20年前くらいで、いまはもうそんな時代じゃなくなってきたのかもしれない。
ってさとり世代の僕は感じている。
さらに歳をとるほど、青臭いことも言いにくくなってきた。


けど、Adoみたく、夢をもって突き進んでる人もいる。
今日目の当たりにしたその姿は、何よりも輝いていた。
「夢をもとうぜ」、「お前の夢は何だっけ?」
ライブ中、何度も自分と対話した。
そして、すごく、元気が出た。

気にかかったのは、夢を叶えた不安。
そこにたどりつけてない僕がかけられる言葉はあんまりない。

言えることがあるとすれば、僕という一観客の今日のパフォーマンスに対する感想。

夢のさいたまスーパーアリーナのステージに立つAdoは、
「ただ立てばいい」というようには見えなかった。
「立つ」だけじゃなくてみんなを惹きつけてかえがえのない時間を提供してくれた。
「立つ」にはそこまで含まれてるってことなんだろうけど。
期待を一身に受けて、それに十二分に応える姿は本当に素晴らしかったと思う。

そういう感想を前提にすれば、
なぜさいたまスーパーアリーナのステージに立つことが夢だったのか、
そう考えると、この先の考え方もいくつかあるんじゃないかなぁって思った。(おこがましい)

ライブが終わってAdoは何を食べたんだろう。
いま、どんなこと考えてるんだろう。
まず誰に会うんだろう。
そんなことを無意識に考えて、「いや、それガチ恋じゃん!?」とか思いながら、
最大限の賛辞を込めて
ありがとう!

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