エレベーターの紳士
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Perch.のお手紙 #89
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2月は公私ともに何だかとても忙しく。
ちょっと胃がピリッとするようなことも続き。
忙しいとあっという間に、光の速さで自分のことが後回しになりますね。
泥のように疲れが体積していることに気づいた半日だけお休みが取れた昨日の午後。
髪を切りに行って、ボロボロになったシャツを買い替えて、春のお花とずいぶん前に使い果たしていたファンデーションを買い物して、切らしていたワインとビールを買い、夜ごはんの材料を買って、限界の時にお願いするマッサージ屋さんに駆け込みました。
ものすごい疲れてますね、というマッサージ師さんに、でしょうね、でしょうね、と寝落ち寸前の心の中で相槌をうちながら、頭を中心にほぐしてもらってちょっとすっきり。
マンションの一室にあるマッサージ屋さんを出ると、同じフロアにある塾帰りの、小学校3年生くらいの男の子がエレベーターを待っていました。
こちらをチラチラと振り返る彼。
コロナの関係もあって、一緒にエレベーターに乗るの嫌かしら、と思いつつ、すみません、という感じで乗り込むなり、
重そうですね?持ちましょうか?
と、彼。
あ、結構重いのだけれど、大丈夫です。
という私に、
遠慮はしないでくださいね。困った時はお互い様ですからね。
という彼。
ありがとうございます。とってもうれしいです。
ほんとにありがとう。
紳士と乗り合わせた
エレベーター。
1階に着くと、お迎えのお母さんが降りてくる彼を待っていて「カードが入ってなかったよー。」「カードはここに入っているって言ったじゃない?」とかわいいやり取りをしていました。
お母さんに小さな紳士のことを話そうかと思いながら、そっと親子を通り過ぎました。
ここまで書いて、先週もそういえば、荷物を持ってもらったお話。
荷物の整理が上手に出来ないので、なんか持ち物が、いつもちょっと不自由な感じで手を埋めているんでしょうね、わたし。笑
持ち方が、下手なのです。
ないしは少し、持ちすぎだろうか。