吉村真基
建築やその周辺について
以下「つなぐ覚王山」のnoteに吉村が書き下ろした2021年10月の記事を転載しています。 この3年で覚王山も大きく様変わりしました。結局その2以降書かないままになっていますが、ぼちぼち書いてみるのも面白そうかな…? はじめまして。名古屋に来て早16年、覚王山を拠点に建築設計事務所を主宰している吉村真基です。(吉村真基建築計画事務所|MYAO) 今でこそ住みたい街ナンバーワン、縁日あり雑貨ありスイーツありと何かと賑わう覚王山。特にここ数年の覚王山の躍進は住人の目から見ても
急遽スカイビル巡礼 先日、大阪での打ち合わせ帰りに新しくオープンした都市型緑地、グラングリーンを訪れてみようとうめきたまで足を伸ばしました。 昨今、もはや何をやっても炎上しか起こらない都市開発界隈の中で、グラングリーンは珍しいことによくやった的な称賛の声も多く、まずは自分の目でみてみようと思ったわけです。 うめきたといえば学生時代から私の知る限りずっっっっと工事中で、梅田スカイビルだけが孤高の佇まいで起立としているイメージでしたが、今回の整備の一環でスカイビルの周辺も
JR岡崎駅西口の木造テナントモール「駅西小町」の一角に、設計を担当した「ENCとしば太」がオープンしました!とんかつとお酒とスパイス料理のお店です。 開発としては大規模ではありませんが、電車が横をすり抜ける線路際かつ自転車置き場までの動線上にあるため、たくさんの人が通り抜けます。提供するメニューもとんかつと創作のスパイス料理ということで、この場所の雑踏やスパイスが混じり合う雑多な居心地の良さをそのまま空間にできるといいなと思いました。 一方で手を加えられるのはあくまでも内装の
吉村真基建築計画事務所はこの春、スタッフ2名を新たに迎え(株)吉村真基建築計画事務所として新たに発足いたしました。 また事務所も、築50年ビルのエレベーターのない5階から、のどかな極小庭付き築60年超木造家屋に引越ししました! 引越し直後は照明が足りず、鳥のさえずりをBGMに仕事し、日暮れと共に作業終了するfarmerな毎日でしたが、この週末それもようやく整いました。 あとは…片付けだけ(笑)。 みなさま遊びにきてね。 今後ともMYAOを、スタッフ共々どうぞよろしくお願
吉村真基建築計画事務所|MYAOでは2024年(新卒・既卒)新規スタッフ採用を見据えたインターン募集を行います。 現在、当事務所では住宅、施設、店舗などの設計を中心に様々なプロジェクトが進行しています。国内、海外の展覧会への参加や、プロポーザル・コンペにも継続的にチャレンジしています。 「建築のつくりかたをつくる」 建築のつくりかたをつくることー人と人、人と事物、事物と事物を、建築的要素を通してさまざまなスケールでつなぎかえることーが建築設計だと考えています。 建築の
都市の田舎化、ゾンビに電気ショック以外の何物でもない…とここ20年来の東京の再開発には基本的に懐疑的、冷ややかなのですが、今回そのゾンビの屍から全く新しい何かが生まれつつあるのを感じた。何かの臨界点を超えた感じ。 東京が元気になった、とかでは全然なく何か全く別のものが現れようとしている。 レベチになってる。 今までの日本の都市じゃない全く別の場所になろうとしている。 はじめて、東京で仕事したいと思った。 今回弾丸東京行きで、東京の質的な変化を感じました。 何か臨界点を超えた
メモより へザウィック展、とても面白かったのでメモ。 へザウィックの世界の捉え方が面白すぎる。反復され、充填される要素。 建築は優秀な計画チームがいるのかも。それとへザウィックのパラノイア的な世界が融合して面白いことが起きてる。 なんとなくpo-mo(ポストモダン)ぽさを感じて、それは何だろうと考えていたのだが、たぶん「モチーフ」という文節の単位だろうと思う。 「モチーフ」という要素の捉え方はポストモダン的、大量の反復は現代的。 大量、というのがポイント。 モチーフの発見と
二つの切妻/7つの小屋 前後の家 吉村真基建築計画事務所|MYAO 撮影:tololo Studio
吉村真基建築計画事務所が拠点としている名古屋/覚王山で、何か街のことやろう…と覚王山のアーティスト、カフェ、雑貨屋さん、甘味の老舗、本屋さんなどが集まって発足した「つなぐ覚王山」。私も顔を出させてもらっているのですが、イベントはもちろん継続的な活動としてZINE発行を目指そう、ということでまずはリレー式エッセイをnoteに書いていく企画を始めました。 絵本専門店メルヘンハウス二代目・三輪丈太郎さん、イラストレーターのカケヒさん、ときて第3弾として吉村真基が建築探偵団的目線で
zoom読書会 2020年10月3日(土)18:30〜 「テクトニックカルチャー」後編 前編は基調講演でしたが、後編はテクトニクスから見るフランプトンの作家各論です。 4章 フランク・ロイド・ライト 5章 オーギュスト・ペレ 6章 ミース・ファン・デル・ローエ 7章 ルイ・カーン 8章 ヨーン・ウツソン 9章 カルロ・スカルパ 10章 結語 みんなの知ってる建築家が沢山出てくるよ! なかなかテンションのあがるラインナップではないですか…! 要約もいろんな人が参戦するので、
常滑陶芸研究所 堀口捨己 1961 ヒロイックでないモダンデザイン 存在は知っていたものの、何となく行かないでいた堀口作品でしたが… 先日のNAKA賞トークで浅井さんが激推しされていたので、ようやく行ってきました。 個人的にはアイリーン・グレイのE1027ぽさがあるのでは、などと想像していました。 同時期の堀口作品である明治大学のキャンパス同様、水平ラインを強調した構成。メタボリズムが一世を風靡する前の、未来志向でもヒロイックでもないザ・近代建築。水平に伸びるキャノピー
すでにSNS等では告知していますが、読書会を再開します! 2020年8月8日(土)18:30〜 「テクトニックカルチャー」 ケネス・フランプトン 2001年(邦訳版2002年) 前編:序章/2章/3章 Zoom開催しますので、所在地にかかわらず参加可です! 参加希望される方は info@mya-o.com まで、氏名、所属、連絡先などを書いてお送りください。 参加無料です。 ボリュームがあるので前後編に分けます。今回は序章〜3章まで。後編は4章以降の作家各論の予定
作品解説動画始めました! 吉村真基建築計画事務所|MYAO 「丘のふもとの田の字架構」
一年以上前ですが、香川の琴平で鈴木了二&吉村昭範の官舎プロジェクトを見学した際のメモ。 備忘録として個人の感想を残しておきたいと思います。 官舎プロジェクトは鈴木了二作品としては一応地味な部類に入るのではないかと思います。 しかし、いや、だからこそ凄みの真骨頂がやっと理解できたという感がありました。見られたのは本当に良かった。 例えば金比羅宮プロジェクト、これはもう圧巻です。大胆な構成かつ皮膚の切れるような鋭さ、迫り来るディテールと緊張感漲る空間。 楽しさとか賑わいとかいっ
新建築住宅特集2020年6月号に掲載された拙作「西坂部の家」の私家版原稿です。掲載では文字数の関係で省いた部分を含めています。 誌面では省かれたのですが、「戦後バナキュラーとつながる」という副題を付けていました。 日本の風景を実質的に形作っている、地方に広がるごく普通の民家、メーカー住宅、看板建築などを「それはそれ」とやり過ごすのではなく、建築の外部として語るのでもなく、設計者の立場で建築を取り巻く環世界の一部として捉えたいと思っています。 それらは一種のバナキュラーなので
・本日発売の新建築住宅特集2020年6月号に「西坂部の家」が掲載されています。今号は気合の入ったリノベ特集です。機会があったらお手にとって見てみてください。 https://shinkenchiku.online/shop/jutakutokushu/jt-202006/ お施主さん、工務店さん、すべての関係者の方々、本当にありがとうございました! ・designboomに「西坂部の家」が掲載されています。 ・Archidailyに「西坂部の家」が掲載されています。