古の厄介な二次元オタクがプロ野球選手に2日で沼落ちした話
去る2024年7月10日、生まれて初めてプロ野球の試合を観に行きました。
それから約2日後、千葉ロッテマリーンズの外野手・和田康士朗選手に見事に沼落ちしましたことをご報告いたします。
でもね、私、10代から20代にかけての青春時代はひたすら二次元を追いかけていたんです。
好きなキャラは「推し」じゃなくて「俺の嫁」と呼び、Pixivのタグに「10点じゃ足りない」があった。
そういう時代ですorz ←わかる人はわかるよね?
そこから自分自身にも社会にもいろんな変化があって、たくさん擦り切れて、その中で自分なりに充実した生き方を見つけて、10年ちょっと。
そしたら別に、あの時みたいな熱量で一生懸命何かを好きになるって、メリットないんですよね。
という長い前置きから、どうしてそうなった?っていう経緯と自己語りをば。
※やらかし系では決してありませんが、むしろ極端に逆をいく「壁になりたいオタク」なので、不快に思われましたら即ブラウザバックしてください。(ブラウザバックも死語……?)
私が沼に落ちるまで
7月10日晩
ときどきしか会わないくせに「ロッテはいいぞ」と勧めてくる妹のために、ちょっとくらい家族サービスしてあげよう。
という、私の安直な思いから全ては始まりました。
地の利を生かしてホーム試合の招待券を手に入れ、「7月10日は平日なんだけど……」と声をかけたら秒で「有休を取る」という返事。
そんな彼女の推しは松川虎生選手と小川龍成選手。
当日のスタメンに小川選手が出ると聞いて大喜びの妹を見て、「良かったねえ」と試合前までは第三者の構えを崩さなかった私。
なぜなら、今までも色々動画やXのリンクを送りつけられていて、ちゃんと目は通していたんです。かっこいいプレー、紳士的な対応、可愛いやり取り、どれもかっこいいし紳士的だし可愛いので素直に感想を返していましたが、それ以上の感情は湧かない。
でもね、そんなの生で見ちゃったら関係ないんですよ。
結果的にその日の試合は大勝。私の大好きな、打たせて取るいぶし銀な守備も見られて「あー私、やっぱり野球好きなんだな」って思いました。
いわゆる、現場に行って人生変わったアイドルオタクってこんな感じかもしれない。
まあ地元っちゃ地元だし、また機会があったら招待券でも優待券でも手に入れてみようかな。
そう思った最初の晩であり、和田康士朗選手を認識していない人生最後の晩でした。
あ、この日の和田選手は途中出場でレフトフライを落としたため、「何どんくさいことしてんねんせっかく交代させてもろて……」と分かったようなことを考えた私の意識から去っています。
少女漫画だと、出会いはサイアク!なパターンですね。古っ。
7月11日
友達にロッテファンはおろかプロ野球のファンもいない妹が、「やっぱり野球っていいね」なんて言っている私を放っておくはずがありません。
ここぞとばかりにパ・リーグ公式の映像配信サービスである「パテレTV」のYoutubeチャンネル(以降パテレ)から、ロッテの選手が特集された動画が恐ろしい勢いで送られてきました。
律儀な私、1個1個見ては感想を送るわけです。すごいね、面白いね、これわかんないんだけどetc.
とか言っていたら、「エリア63」に出会ってしまいました。
ストライドの大きい、まるで陸上のような美しい走りに一瞬で目を奪われました。
え……え、待って、この走りほんとに野球選手?やたらユニホームが泥々なのはスライディングキャッチの証し?
これが和田康士朗選手を認識した瞬間であり、すべての始まりでした。
そしてそこから誘われるように関連動画を見ると、そこにはただの全力少年がいた。
(※がっつりスキマスイッチ世代)
嘘でしょ?打球が外野に上がるたびに隣の外野手の範囲まで毎回走り込んでるってこと?しかも落下点に到達してるんですが、彼は体力オバケなの?
もちろんこれはプレー集なので、一試合にどれだけ走ってるかは知る由もありませんでした。が、今なら言えます。
彼は毎回走っております……。
さて、こんなことをしていれば、妹だけでなくYouTubeも私の再生具合に味をしめます。畳み掛けるように和田選手の動画を勧めてくるのはもはや必然。
お次は鮮やかなる盗塁のプレー集をあれよあれよと見漁るはめになる。
というか、私は和田選手のおかげで初めて知りました。
盗塁って、足の速さとかストップ・ゴーの判断だけじゃなく「躱す」という技術もあるんですね。だから、タイミングだけ見ればアウトなのに、野手を避けてベースを触っているからセーフになる、こともある。
えぇ……奥が深い。そして沼も深い。
守備同様、盗塁のお気に入り動画は沢山ありますが泣く泣く絞ります。
そしてようやく話が繋がった。
盗塁するからユニホーム泥だらけだったのか!←遅い
と、いうところに至って初めて、コメント欄による有識者のお言葉を恐る恐る拝見。
彼のプレーはがむしゃらなんだけど、それでいて闇雲ではないらしい。走るフォームは美しく、判断がいい。
センスが良くて一生懸命。
あーもう、夜も更けてきちゃって、腰まで沼。
※ちなみに、彼は守備よりも盗塁が有名であり、2021年には盗塁王を取っています。つまり私の入り方が特殊でした。
7月12日未明
丑三つ時も越えた頃。彼個人のプレー集はあらかた見尽くし、さあお風呂に入ろうかと思ったその時、何を思ったか私はパテレからロッテ公式チャンネルの広報動画に着手してしまいました。何しとんねん。
それでもなけなしの理性を働かせて、長尺はダメダメ短めの動画を……を探したら、恐ろしい動画にぶち当たってしまいました。
ドン。
ファン感謝祭の出し物企画、の、練習風景。
「トレーニングルームで一生練習してました」という真面目さはもちろん魅力的なのですが、3分33秒から始まるダンスに生まれ持った運動神経、体を動かすセンスに見惚れてしまいました。
あ、私自身はダンス全然詳しくないのですが、スタートなエンタメ事務所に所属するSnow Manを愛する身内がいるので「上手い人のダンス」に触れる機会だけは多かったのです。
(こいつ、人にお勧めされやすい人生だなって思いました?御名答!)
そして実はこれ、前に妹に紹介された動画の1つでした。
彼女としては、この動画内で4分36秒あたりからちょっとだけ映る小川選手を見せるのが目的だったようですけども、ごめん全然気づいてなかったよ。
目に入ることと認識することの違いをまざまざと見せつけられます。
沼って、沼だと気づかなければただの大地なのかな(?)
そんでもって、コメント欄はプレー集とはかなり色味が変わって結構きゃぴきゃぴしています。
確かに、よく見たらスタイル良いし、笑うと可愛い。そんでもって自分の需要あんまり理解できないまま周りだけ盛り上がっちゃう。
そりゃモテるでしょうよ……。
はい、気がつけば朝3時過ぎ。
ここまで来てもなお当時の私、「これはハマるかもしれない」とか思っていました。
なぜなら、今までの推し(嫁)に「モテる設定」はいなかったから。私が好きになるのはサブで人気なキャラクターなはずだと信じて疑っていなかった。
論理がばがば。遅いよ。首まで浸かってるよ。
7月12日晩
彼に出会ってちょうど2日経ちました。
この日までに私、妹の課金に乗っかる形でパ・リーグの試合を毎日自宅で観られる環境を整えております!!!!!!ビバ、ベースボールLIVE!!!!!
試合は対オリックス。4回に藤原選手と交代しライトとして出場。
おかしくないですか?2日前には「フライ落とすなよ~」とか思っていた相手だったのに、今じゃその彼が出るだけで嬉しいんです。
でも、でもです。
ここで拗れたオタクの根性が頭を出します。
ニワカな自分が、こんな短期間で「推してる」とか「好き」とか、軽々しくないか?もっとこう、人となりとかプレーとかを深く知ってからじゃないと和田推し?和田担?令和の表現わかりませんけれども、公言できないんじゃないか?と。
そのくせ一丁前に、「顔ファンと一緒にしないでほしい」とか思うんです。妹から「顔ファンだって好きなんだから一緒じゃない」とよっぽど大人なド正論で諭されても心が納得いかん状態。
ま、このあたりが以前ツイ廃だった私が現在SNSに手を付けない理由の1つでもあります。
こういう人のポスト、万が一にも引っかかったら嫌じゃありません?
とはいえ、この記事には書いてしまったので、不快な思いをされましたらすみません。
と、いうわけで、2日間で沼落ちした顛末はこんな感じでした。ちゃんちゃん!
現在はパテレとマリーンズ公式チャンネルをつまみ食いしつつ、ほとんど毎日マリーンズの試合を配信で追いかけてマリーンズ全体を勉強中です。
私が沼におちた訳
時系列で追っていくと、私が和田康士朗選手を好きになったのは純粋にプレーがかっこよかったからです。
純粋にって嫌な言い方ですけど、これは顔ファンと差別化したいわけじゃないです。むしろ、今じゃ私は彼女たちと何ら違いはないと思っています。
私が彼に魅力を感じたのは守備や盗塁、取ってつけるならダンスのセンス。いずれにせよ「見かけ」に惹かれました。
でも彼のことを調べていくうちに、二次元オタクだからこそ這い上がれない沼設定、すなわち「見かけ」を超えた「生き方」にぶち当たりました。
きっかけは、Youtubeに不正アップロードされていたテレビ番組「ジョブチューン」の切り抜き。
和田選手が高校野球を通らずにプロ野球選手になったという事実をここで初めて知り、衝撃を受けます。
嘘やん。いや、そういえば妹がそんなこと言っていたような……この人、高校は陸上部だったんだよ、みたいな……。
いや、でも言われた当時はマリーンズに興味がなかったし、その後しばらく経っても顔とステータスが結び付かなかったから、走攻守とも好調な髙部選手あたりだと認識していた気がする。
その、陸上部出身だった方が和田選手……だと……?
もうこれは、動画じゃ情報量が足りない。正確な情報が緊急に必要です!!
盛り上げ重視のテレビや、ソースを明かさないAIナレーションの動画は信頼できません!!
となると、まずはWikipedia。Wikipediaの記事でざっと全体を把握しつつも、そこはあくまでも参考程度。大事なのは引用元です。出典として挙げられているインタビュー記事を片っ端から、頭から読みます。無料で読める限り全部読んでいけば、情報が重なり合って次第にライターの癖や記事の方向性を打ち消して全体を把握していけるからです。
視覚情報激弱、あらゆる能力をガッチガチに言語へ振り切ったオタクが調査・分析を始めると恐ろしいことになりますね☆
そこから分かってきた和田選手の魅力を全部語っていくとキリがないので、個人的に刺さった設定を4つ挙げます。
とにかく運動神経がいい
プロなら皆そうでしょ?って思うじゃないですか。
違うんです。
スポーツ選手とは違いますが、先ほどちらりと触れたSnow Manの佐久間大介さんを例に挙げます。
彼は華麗なアクロバットが得意で、特にバク宙は重力を感じない軽やかさで本当に美しいのですが、球技をさせると途端にばたつきます。クラスに1人はいた「どうしようもなく体育苦手なんだな~」っていう感じになるんです。
ところがどっこい、和田選手は体の使い方がうまいというか、どうやらスポーツ全般得意なようです。
スポーツ経験者のご両親からして「バネがすごい」と言っていたこと、高校の陸上部では走り幅跳びを選択していたこと、一時期バレーにはまっていたこと(おそらく見る専)あたりからも、特に脚が強そうです。
とか言いながらバックホームの送球はなかなか強肩なので、やっぱりオールラウンダーな空気を感じます。
なんといっても、あの出し物企画で見せたダンスの振り覚えの速さと身のこなしは天性の感覚としか言いようがありません。
挫折経験
これ、少女漫画でいうところの人気投票バク上がり条件じゃないですか?
そもそも彼、もともと陸上部だったわけではなく小学校から中学校までは野球してるんです。
辞めてしまったのは、途中で怪我に苦しんだ末、周りについて行けないと感じたから。
そして高校の陸上部でも、本人いわく足の速さは陸上部の中ではぱっとしなかったとのこと。
この辺りは信頼できる有識者のコメントが見当たらず、私も陸上の知識がないので客観的に評価できませんが、少なくとも本人はそう感じていたのでしょう。
寡黙、控えめ、人見知りと称される性格ゆえかインタビュー記事から彼の感情は伝わってこないのだけれど、いろいろな才能を持ちながらもどこかいつも自信がなく、でも真面目で投げやりにもなれないもどかしさを勝手に感じて勝手につらくなりました。
いつの時点かははっきり書かれていなかったけど、とある記事の見出しにあった「やりたいことがなかった」というフレーズに胸が痛みました。
私に「やりたいことがなかった」時代はなかったけれど、「やりたいけどできない」ことは山ほどあって、打ち込みきれないもどかしさにどこか共感しました。これもやはり、勝手にですが。
いわゆる一つのギャップ萌え
そんな和田選手が野球に戻ったきっかけは、かつての野球仲間が活躍する姿。
そこからやる気を出した彼は、どうせなら強いところでやりたい、でも自分が通う高校の野球部は弱小だからお父さんの知り合いのツテで社会人野球のクラブに所属します。
……は?え?ちょ、タイム、タイム。
怪我で自信なくして野球やめたのに、いざやるってなったらできるだけ強いところで野球したかったの?どういうこと?メンタル強いの弱いのどっちなの??
ごめんなさい、そこは全然、共感どころか理解すらできませぬ……。
で、続き。
社会人野球ということは平日の公式練習はなし。にも関わらず、その貴重な平日は自主トレもせずバイト行くか帰って寝ていた、と。
え、野球やりたかったんじゃないの?あと他のソースでは高校生らしいことをしたかったと言ってましたけど?だったらせめて遊びに行きなさいよ!!!!どんな陰キャやねん!!!!!そういえばゲーム好きって言ってたなァ!!!!!!
当時の先生いわく、寡黙さと運動神経の良さのギャップにやられて学内にファン達がいたらしいです。だろうよ。
いわゆる“青春”の機会はいくらでも転がっていたはずなのに、自らフラグをクラッシュしていくスタイル。嫌いじゃありません。
現在も、自分からはほとんど動かないくせに絡まれるのは満更でもない、愛され真ん中っ子キャラをチーム内でいかんなく発揮しているご様子。
最近のマリーンズ公式動画でも、彼を「推し」と公言している佐藤都志也選手を翻弄してみたり、試合前後もほかの先輩選手にちょっかいかけられて笑っていたりする姿に心がほっこりします。
いいチームに入れて良かったねえ。(親目線)
苦労話
挫折とはちょっと違うかなぁと思ったので分けました。
社会人野球チームに入っていた頃、練習がない平日に自主トレをすることなくバイトor寝ることしかしてこなかったということは、彼は成長期にまともな体づくりをしていないことになります。
今も長身痩躯で太れないことが悩みと言っていますし(公称185cm/77kg、ただし体重はそれ以下疑惑)、ジャンル違いますが「ハイキュー!!」の日向昇陽みたいなナチュラルボーン体力オバケでなければあの全力疾走外野カバーは何なんだ????
という私の疑問はしごく最もだったようです。高校卒業後に1年所属した独立リーグの吉岡監督も、課題と感じていたのはやはり体力。
そして、野球脳にも難ありだったご様子。
何かに秀でている人に一定数、「センスだけでやってる」と言われる人がいるじゃないですか。彼はまさにその人種で、しかもそれを修正し始めたのがこの独立リーグ時代でした。
そんな状態で駆け引きだらけの盗塁なんて当然できるわけもなく、吉岡監督には大変お世話になったようです。つまり、野球というスポーツを進める上での思考パターンを、和田選手はここで初めて学んだわけです。まあ、苦労したよね。
そして別の面、こっちの方がいかにも苦労って感じですが、この独立リーグ時代はとにかくお金の工面が大変だったようです。
月収は10万前後(手取りだったかは忘れました)、遠征は自費。であれば用具類も当然自費と考えられます。
家賃9800円のアパートに住み、夕食がスナック菓子になることもあったと。そりゃ体もつくれまへんわ。
プロになって驚いたことを「お金」と直球に答えていましたが、これは別に華やかな世界に入り浸れるとかそういう話じゃなかったんですね。
いや、わかんない。あるかもしれない。けど、野球に集中できることへの感謝、な気がしています。
ファンだからね、夢見たっていいじゃない。
そして2024年現在は打撃に苦しみ、チームに入って当初は無双していた盗塁も今や警戒され過ぎて伸び悩み中。
それでも、50メートル5秒台で、そこに盗塁するだけの駆け引きができるセンスは捨てがたいから、2軍でじっくりともいかず守備固め・代走要員としてベンチにキープされている模様。
見方によっては飼い殺しです。
という、微妙~な実績ポジションにも関わらず(?)、彼はとにかく人気が高いんです。というか、人気の出方がアイドルのそれに近い。
前述のとおり私は和田選手の外見を全く気にしてこなかったので「動画のコメ欄に女子が多いな?」程度の認識だったのですが、和田選手のファンは他の選手のファンと比べて声が黄色めなようです。
それに気づいてからは、これもまた苦労ポイントじゃないかな~と思っています。
たとえば球場内のコラボメニューを調べると、他の1軍スタメン選手と同じくらい「和田康士朗の〇〇」みたいなお弁当やらドリンクやらがいっぱい出てきます。
オンラインショップでレプリカユニフォームを見てみると受注生産の製品とそうじゃない製品があり、和田選手のユニフォームは受注生産ではない側です。
(身も蓋もないことを言えば、受注生産でない製品とは「人気だから売れるだろうと見込んで多めに作られる製品」です。たとえばあの速球で有名な佐々木朗希選手のユニフォームですね。)
そして、各種グッズやイベントの広告でも和田選手は結構な頻度で使われています。
高い身体能力をもってしてそれだけ撮りまくられると、こうした仕事のコツも恐らくつかんでしまったのでしょう……。
その証拠が、JUNON掲載時のポージング。
彼が出ているというのでとりあえずJUNON購入しましたが、イケメンを自覚し実際イケメンである石川慎吾選手と同じレベルでしっくり来ています。
※ちなみに、1番前にいるのが慎吾選手。和田選手は、ぽやーんと後ろで立っている中央の友杉選手の左隣です。
は?何なんですか?照れ屋で恥ずかしがり屋なくせにこういうことはできちゃうんですか?
そしてソロカット(下記動画の1分44秒あたりであり、サムネにも入ってます)の感じはなんだろう、たとえたら双方に失礼なのかな、でも私は感じてしまう、現IMP.の影山くんみたいな艶やかさを……(倒置法)
どうでもいい弁解をすると、IMPACTors時代のTop Of The Worldは今でも時々聞いてます。権利の関係を乗り越えて、いつか今の彼らで歌ってくれたらいいな。あとタイガコンビが出ていた「冒険少年」の脱出島、TVerで10回は見たよ。
あと、動画内で和田選手の写真をカメラに向けて「推しなんで」と言っている佐藤都志也選手の発言は、ネタでも何でもなく“ガチ”です。よって彼は強力な味方です。
閑話休題。
雑誌記事を見ても和田選手の台詞はごく僅か、今季の目標としてほかの選手が優勝を掲げる中でも「自分はまだチームに貢献できていないから……」と控えめな抱負でした。
沼にはまりつつも、心の中にいる冷静な自分もそう思います。まあ、今の打率を考えるとそうかなって。
そんな彼が、この手の花形な仕事をすること自体よく思わない人もいるでしょう。
でもこういう仕事は自分で手を挙げたってできるものじゃないし、マリーンズを知ってもらう機会の1つになるなら別に良くないか?
というか、何度も「チームに貢献したい」と言っている和田選手からすれば、この仕事を受けた理由は(少なくとも1つは)チームへの貢献かもしれないじゃないか。
そもそも、これで調子に乗る程度の人間なら1軍に残り続けなんかしない。
去年バンバン打っていた人でも調子を落として2軍で調整したり怪我で離脱したりする世界なんだから、あーだこーだ言うんじゃないよッ!
と、会ったこと話したこともない架空のアンチと心の中で取っ組み合いをする私、紛うことなき迷惑モンペ。
どこに出しても恥ずかしい立派なオタクです。
私は沼から出られない
共感
7月25日にBS-TBSで放映されたアスリートDaysで和田選手自身の口から聞けて良かったなと思ったこと。
彼は全然、打撃を諦めてません。今は代走要員である現実を受け入れ、優勝するためにできることをしているだけ。
いつか必ず、自分で打って塁に出て、それから盗塁する。その気持ちは揺らいでいない。
タスクフォーカスってこういうことなんだと思います。
だから、和ギータと呼ばれたフルスイングとか、脚を活かすセーフティバントとか、重量上げたバットとか、何も考えないで打ってみたり色々考えて打ってみたりとか、ずっと試行錯誤しているんです。
なんかこの辺りが、今の自分とちょっと重なるなと感じています。
後付けではあるけれど、日々ずぶずぶと好きが増していく要素には間違いありません。
私も今、自分1人で丸々は行えない仕事があって、仲間から引き継いだ仕事の一部を何とか担当できているのが現状です。
自分の得意を活かせている!と思える時もあれば、自分にはこれしかできない、ここに居てもいいんだろうかと思う時もある。
そんな気持ちでいるから日和ったような仕事をしてしまう時もある。
その葛藤を繰り返す日々に、ひた向きに守備固め・代走に入りながらも打力を上げようと頑張り続ける和田選手の姿がひどく沁みたんです。
日和ったような見逃し三振を見るとアチャーって思いますけど、一番重みを感じているのは本人なんです。それも痛いほど分かる。
「やりたいことがなかった」過去の彼への共感は、やはり過去の私が抱えていた苦しさでした。でも今は違う。「すべきこと」を見据えている現在の彼には、現在進行形で力をもらっています。
尊敬
考えさせられるエピソードや人柄がたくさんあります。
たとえば、彼は毎試合後ベンチに残ってごみを拾っています。動画のインタビューでその点を聞かれた時、「最初は年下の仕事だからしていたけど、ごみをそのままにしている人が結構多くて、年下の人たちがかわいそうになって今も続けている」と答えていました。
25歳、育成契約から数えてプロ7年目。ベンチに年下は何人もいます。
自分磨きとかですらない、後輩がかわいそうだなんて素朴な気持ちで目立たない仕事を続けられる気持ちを私は持っているだろうか。
突き付けられました。
希望
高校1年生の夏、やはり数日で激はまりしたイナズマイレブンで1番好きだったのは風丸一郎太でした。
実は彼もまた陸上部からサッカーへ転向したのであって……。
ん、つまり私、足速い人を好きになりがち????
というのは冗談として。
彼にはまりこんでしまった理由はただ1つ、彼の葛藤と変化が当時の私に必要な希望だったからです。
今でも忘れないアニメ第45話、イナズマイレブンにはまった一言、
「俺、お前みたいに強くないんだ…。」
走力でチームに貢献してきた風丸が、(ドーピングまがいの相手とはいえ)走力で相手に圧倒された結果、主人公である円堂のチームを去る台詞。
これが、バシンと私の心に響いちゃったんです。
「欠けてばっかりの自分の中にたった1つでいい、何か飛びぬけた才能が欲しい」
中二病だと笑われそうですが、当時は切実にそう願っていました。半端な成績でまぐれみたいにして進学校に滑り込んだのが終わりの始まり。勉強だけじゃない、自分の中で「まあまあじゃない?」と思っていた色んなことが中の下ですらないことを日々思い知らされていました。
その中で、自分の中で「これだけは」と思っていたものをさえ否定された風丸一朗太の苦しみがヒットしたんです。
そして風丸はいわゆる闇堕ちルートに入り、やはりドーピングまがいの方法で円堂たちと対戦するわけですが、なんやかんやあって(?)更生し、円堂のチームに戻ります。
で、ドラマCDでその後のエピソードを聞くと、すぐにチームに戻ったことをぐじぐじ悩んでいる風丸の心のうちを知れます。まあ全部、円堂が吹っ飛ばすのですが。
いろいろ苦しんで、悩んで、考えて、時に道を踏み外し、後悔を抱えながらも前に進む。
私はそんな彼の生きざまを追いかけて、苦しい高校時代を何とか走り切ろうとしていました。
だから、風丸一朗太は私にとって文字通り「希望」でした。
あれ、和田選手の記事でイナイレの話してる??おかしいな……。
風丸と和田選手に共通するのは、その人の「生き方」、もっというと「生きる中での苦しみと成長」が自分の中でかちりとはまった点だと思っています。
共感と似ているけれど、希望はその先を行ってくれる存在ですね。
その「先」に癒され救われる日々が10年以上ぶりで、かつここ1ヶ月の話です。病んでるな〜私!
それだけ必要だったのかな。
はい、まとめ。結局、漫画みたいな人生送ってる人が好き!
根っこはやっぱり二次元なのかなあ。
でも私が思い描く「漫画みたいな人生」っていうのは何も華やかで派手なだけじゃなくて、そこに至るまでの現実的で地道な苦労や努力があってこそなわけで。
そういう人間的な魅力って、次元関係ないですもんね?
じゃあ仕方ない。証明終了。
これからの”推し活”の話をしよう
私は、古の二次元オタクであり続けます。
これは決意表明でもなんでもなく、新環境に順応できないので若い時分のレガシースタイルを続行しますという予防線です。
ただ、SNSでの発信はしません。noteをSNSと見るかは微妙ですが、Xやインスタの類は一切しません。
いや、二次元の何が良かったって、当時の私がTwitter(現・X)何を書こうと架空の存在であるキャラクターには何の影響もなかったんです。
でも三次元は違う。和田選手は生身の人間で、SNSの投稿1つがネットニュースになる時代です。本人に直接連絡しなくても、彼らの気持ちや行動に影響を与えかねない方法はたくさんあります。
(近年は二次元界隈にもそういう傾向が見られるようですが)
そういう影響力をポジティブに活用できる人は沢山いて、そういう人達を私は羨ましく思います。
でも私は私から、推し(当時は俺の嫁)を穢しかねない一切のことを避けたいという極端な感覚を拭うことができません。
まあその結果、和田選手以外はニックネームで呼べるくせに彼だけは「和田選手」「和田康士朗選手」としか呼べません。
プレーする姿は見に行きたいけど、本人と交流したいとは思えない。まかり間違ってどこかでばったり出会ってしまったら、嬉しさと申し訳なさのあまり泣き出して過呼吸になって倒れます。不審者すぎる。
タオルやレプリカユニフォームは欲しいです。また球場に行ける機会があったら、ユニフォームを着てタオルを持って、ロッテないし和田康士朗選手を応援している米粒として選手たちのモチベーションになりたい。
でも、彼の写真が入った、あるいはマスコット化したグッズが欲しいとは思いません。自分のプライベート空間に彼がいるシチュエーションに魅力を感じないので。
もはや古の~とか二次元の~とも括れない拗れぶりです。当然、他の和田選手ファンとは気持ちを分かち合えないでしょう。それもSNSをしない理由の1つです。
というわけで、この尖りまくったオタクの心情は、ほとんどの人に読まれることもないであろうここにだけ綴ります。
現地応援に足しげく通って応援したり、グッズにお金を注ぎ込んだり、大勢に宣伝したりしない、いてもいなくても変わりないファン。そして内に秘めた愛だけが重い。
ただただ彼を尊敬し、彼またチームの迷惑にならないように息をひそめながら、一方的にひっそりと元気をもらい続けます。へへっ。
さて、本日は出場なしでオリックスに大敗を喫しておりますが、明日はいかがかなあ。
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