見出し画像

TVドラマ「9ボーダー」7話実況じみた感想(前半)

ATTENTION

・当方、1話で辛くなって一度は脱落し、6話から出戻りました。
・1〜3話は視聴済み、4~5話は公式ダイジェストであらすじだけ知ってます。
・8話は未視聴です(7話の感想に上書きされてしまいそうだから)
・この記事は100%オタクの主観であり妄想であり欲望です ←※重要

前回までのあらすじ

ハイライトとして挙げられていたシーンは
・久吾の紹介とお母さん
・お母さんがちらし寿司をつくって「ご飯できたよー!」
・三姉妹vs久吾の捨てた、捨てられた論争
・パーティの投稿バズり

あとここですね。
「ほんとに1人でやっていきてえなら、人に頼れ」

陽ちゃんがあまりにも陽過ぎて、実感がこもりつつも口に頬張ってるから偉そうな感じもせず、しかし内容は名言すぎて、

このシーンごと道徳の教科書に載せませんか????

出発前

バル

就籍って言葉知らなくて、思わず調べました。こういう制度あるんですね。

あつ子さんは就籍を説明するにあたって、「だってさ」みたいな伝聞口調使っていませんが、これ元々知ってたんですか?
まあ多分調べたんだとは思いますけど。

いや、でも、いくら捨て犬のように可愛いからって見ず知らずの青年にここまでできちゃうあつ子ママ、最高にかっこいい……。
あつ子さんはどういう人生送ってきたんだろう。バーやスナックじゃなくバルを経営してるのも気になる。

あと、七苗が「コウタロウさん」で八海が「コウタロウ」呼びなのも好き。これ初出どこなんでしょう?

七苗にとっては年上の恋人だけど、八海にとってはタメな同僚なんだなっていう、単純な年齢では計れない関係性がとてもいい。

これが八海の人間味というか対人スキルなんでしょうね。押す時と引く時をわきまえてる。それが「低体温」扱いになるんでしょうけど。

そんな八海ちゃんでさえコントロール不能にさせてしまう恋のパワーは凄まじい……

いかん、話が進まない。

就籍の届け出について七苗が「いよいよ前に進むね」と言った時点では、コウタロウの様子も特に変わりないような気がします。

大庭家

はい、おしゃべり親父の招集ッ

こういう消え物が美味しいドラマって好きなんですよね。
アジフライなんか時間が立てばべちゃっとしてしまいそうだけど綺麗に揚がっているし、お惣菜が所狭しと並んでる感じもいい。

後でキャストとスタッフの皆さんで美味しく召し上がってほしい。

あとお酒の銘柄に私は詳しくないんですけど、陽ちゃんが持ってきた一升瓶の数々は実在しているんでしょうか。


北九州 大王

いづこへ
波多
遥か並木
五島列島地酒 春が来るなんて

ぱぱぱと調べた感じでは、そのものズバリの銘柄は出てきませんでしたが、「春が来るなんて」は結構気になります。

主題歌「Romantic」の歌詞に一部含まれているフレーズですし、確か川口春奈ちゃんて五島列島出身でしたよね。

九とか北九州あたり見るとナインにかけてる?と思うし、もしかしたら他の役者さんにまつわる要素が盛り込まれているのかも。

こういう小物にこだわるのってお金がかかるし時間もかかるし、別にそこまでしなくたって大事なのはストーリーでしょって、思っていた時期がありました。
自分が演劇部にいた頃は、大道具も小道具もできるだけ削ってシンプル身一つで演じるのがかっこいいと教わってきたので。

今もその信念がない訳じゃないけれど、でも映像という全てがつぶさに見える媒体の映像美は決してばかにできないとしみじみ感じます。

たった1クール、今じゃ12話も作らせてもらえない今、限られた時空間に魂込めて作り出された世界観が、私にはとてつもなく愛おしい。

だから私は、キャストの皆さんのお芝居と同じくらいスタッフさんの愛とこだわりをできる限り細部まで見つけたい。

まあ、そんな自分語りはいいとして。

八海ちゃんは陽ちゃんのことを割り切っているのか十数年磨き欺いてきた演技力の賜物か、普通に話しかけてます。
一方で陽ちゃんは戸惑い気味。1話だと2人で台所にいたのにね。

でもそうだよ……陽ちゃんはずっと七苗が好きだったし、十も違う八海は妹どころか下手すりゃ姪っ子。
それがいつの間にかちゃんと大人の女性になってて、「好き」なんて言ったくせに「大丈夫」なんて突き放されちゃったら、まあ意識しちゃうよね。八海は悪い女だ。

そしてドラマ公開前のスペシャルトークで陽ちゃん役の木戸さんが恋愛に関して「ちょろい」ってイジられていたのを思い出して心がほっこりする私。

そして久吾が正式に大庭家へ来るって聞いた時、若い衆で1番に「この家にメンズが来るの大歓迎」って言える陽ちゃん大好きだよ。

普通なら他人の家をこの家呼ばわりって何様だよって話ですけど、陽ちゃんはそれだけの働きをしてきましたからね。
手慣れた様子で町内会のおっちゃんたちに手釈して(まあ酒屋だしなあ)、若いけど地に足つけて生きてる様子が絶妙に描かれているのがいい。

実際、7話の陽ちゃんはアンカー(錨)の役割だと思っています。
各登場人物の感情が揺れ動く中で、今回の陽ちゃんはわりとフラット。こういう軸となる人が1人いると、テーマに集中できていいですよね。

今まではこのアンカーをほぼほぼコウタロウが担ってきたわけですが、陽ちゃんがこのポジションに来たということは……。

話を戻そう。

さて、今回揺れ動く1つが、久吾と八海の関係ですね。
姉妹の上2人は下がいることに慣れているし、先回ごろちゃんの懺悔に対して「私だって……」と言うことで吹っ切れているから取り立ててわだかまりはなし。

でも八海には後悔するほどお母さんと一緒にいた記憶がなく、やっぱり「捨てられた」感情がある。
「お母さんは私じゃなくて”あの子”を選んだ」と考えてもおかしくない状況です。

家庭裁判所

そういえば、コウタロウの衣装って毎回こんなシンプルでしたっけ?
ファッションに疎すぎて確認してこなかったんですけど、今回はやたら白のトップスが目立つなぁと……前はもっとカラフルなトレーナーとかデニムのロングコートとか着てたような。
三姉妹がオシャレさんだから、目立つだけですかね?

そしてセミの声と長袖シャツの組み合わせに、コウタロウが「この世界になじめてない」雰囲気を勝手に感じてしまってエモい。
八海の誕生日を祝ったのが7月、他の人たちは半袖着てる季節ですからね。

立ち飲みバー

親子丼を大きな口で頬張る七苗ってもうこれ春奈ちゃんじゃん(?)

そして木戸さんの食べながら演技する姿が私のストライクど真ん中だとやっと気づきました。
久吾とバーガー食べながら話すシーンもそうだけど、食べながらその場の感情の発露みたいにして言葉を紡ぐところが絶妙に好き。

消え物が美味しそうなドラマに出てほしい俳優NO.1。

と、ここでコウタロウから七苗に電話が入るわけですが、7話のテーマが入ってきましたね。

タイトルが「家族旅行で深まる絆…言えなかった本当の気持ち」ですが、家族旅行を通して誰と絆が深まったかが意味深でした。
あーなるほど家族以外にも、ここにも掛って来たかと。さすがです。

そして甘い声で七苗に電話をかけるコウタロウを女2人がイジる図、最高。

七苗には温かくて優しい「コウタロウさん」だけど、八海とあつ子さんに笑顔でうるさいうるさい言ってる間は普通に男子な「コウタロウ」なんですよね。きゃわいー。

これを人と人との組み合わせの妙と捉えることもできますし、コウタロウに人間らしい感覚が育ってきたと読むこともできます。
どちらもアリだと思うんですが、個人的には後者の描写が強いような気がします。

だって、七苗と最初に出会った時にあつ子さんが言っていた「幸せそう」の中に、このコウタロウはいなかったと思うんですよね。

今までの彼にはなかった変化が、静かに、間違いなく起きている。

燻製コーヒーカフェ

ハンバーグのボリュームにちょっと引いてる七苗ちゃん。そりゃそうだ、あの親子丼の器そこそこ大きかったぜ。

七苗のこのリアクション、いつものコウタロウなら気づきそうです。でも気づかなった。それよりも気になることがあったから。

七苗はどうなんだろう、コウタロウが話をずらした時点で異変に気付いてたんですかね?

自分も嘘ついてたし、お互いいっぱいいっぱいだったのかしら。

会計事務所

公開前のインタビューによると、六月演じる木南さんは「ミュージカルのように」と演技の指示を出されたそうですが、久美子さんが入るとその世界観がよりパワーアップする気がするのは私だけですか???

久美子さんは「素朴な疑問」とやんわり質問していましたけど、離婚後の姓をどうするか問題は永遠のテーマですよねえ。

私の周りだと「子供と姓を別にしたくない」っていう理由で姓を戻さないシンママが多い印象ですけど、子供がいない場合はどうなんだろう。

他シーンから考えても成澤さん本人への未練は捨てたようですし、本当に「平和」が欲しいのなら大庭に戻した方がリセットできそうな気もします。
自らバツイチを意識、あるいはアピールしているように見えます。

……誰に?なんつって。

六月は七苗や八海ほどボーダーの葛藤が描かれていない印象ですけど、個人的には誰よりもモラトリアム感情が強いのは六月だと思っています。

ハ~~~それにしても!松嶋くんにこんな無理させちゃってさ~~~それでいて飲みに「行く?」ってさあ。

六月も悪い女だなあ。

おおば湯・男湯

はい、アンカー陽ちゃん登場しました。
コウタロウ相手でも彼は聞き手に回ります。年齢関係ないメンズの絆、いいなあ。

そしてコウタロウは本当に大きく変化しています。
記憶喪失前の自分を知らなくていいと思っていた3話(確か)のコウタロウとは全然違う。

久吾との出会いが、自分の中にあるはずだった青春を思い出させたのかしら。カフェの高校生に気づいたのも久吾きっかけですし。

それに対する陽ちゃんの返し、彼の昔話がこのドラマにおいてはすごく切ない。
陽ちゃんの体験は多くの人たちにとってごく当たり前です。でも、家の手伝いで忙しかった七苗にとっても、記憶のないコウタロウにとっても、親に迷惑をかけたくなかった久吾にとっても特別なことなんですよね。

さわやかな春ドラマなのに深く考え始めると胸に刺さる設定、いい。

そして台詞のスライド感がまた素晴らしいです。

一般的な学生時代→七苗の学生時代→七苗の性格→親子丼

「親子丼?」

誰も悪くないけど、まあそうなるわな。

からの、ここでパンッて手を合わせる陽ちゃんで場面切り替わるところも好きすぎます。場転が巧い。

中学で演劇の脚本を書いた時「暗転はできるだけ少なく!」と言われた日々を思い出しました。見る側の集中力が切らすなと。

とにかくこのドラマの場転が好き。

(あと、陽ちゃんつながりで言うと「まさかランチで……」が「むさかランチで……」にも聞こえる口の尖り方可愛い)

(あとn万回言いたいけど、八海の「じゃあね」「バイバイ」にコウタロウが「じゃあね」「バイバイ」って返すのいい。
恋人じゃなく同僚の関係性、何度でも言いたい、いい)

そこからやって来たごろちゃんもとい高橋克実さんの圧倒的場の支配力がすごいですね。
特別大声を出してるわけじゃないけど、コウタロウを見送った湿っぽい空気を一気に日常回に持っていく。

TBSだと以前「オールドルーキー」をスポットで見ていました。
その時のキャラはごろちゃんと正反対でしたけど、高橋さんの空気作りはやはり圧巻でした。

ほんと、素敵な役者さんだなあ。

家族旅行

高速道路

ラジオでちゃんと台風の話してますね。
小説と違って映像はこういうところで伏線作ってくるから集中力を切らせません。

そして家族ドライブあるある、運転手が固定化されて誰も代わってくれないやつ。
そんでもって役割が固定化されるから余計にペーパードライバーと「免許取る!いつか!」勢が増えるんですよね……。

ま、そんな私も免許持ってないんですけどね!
いつも感謝しながら乗り専してます。

旅行編のファッションでいうととにかく六月の上着が気になりました。自分では着られる自信ないけどすごい好きだな~
和の羽織っぽいつくりなんですかね?そんでもって刺繍柄?が美しい。

1話のマチコ巻きもそうですけど、六月のファッションセンスって七苗や八海の「可愛い〜オシャレだね~」の上を行き過ぎてすごい。
でも似合ってるのがすごい。

結論、木南晴夏さんすごい。

あ、さらに話ずれまくりますけど、言いたい。
八海の「ウエッティ取って」って商品名挙げていいのか?って思ったけど、ウエットティッシュの略だからいいんですね。
失礼しました。

道の駅

出ましたァ六月のミュージカル演技!!!!
久美子さんがいないから三姉妹の中では一強にして無双です。

もう全てがわざとらしくて本当かわいい。
音声解説の「試食品をパクッと食べる」っていう説明が可愛すぎる。

パクッと食べるんですよ?

その子どもじみた行動と「もう振り回されたくない」くたびれた気持ち、一見矛盾しているようですけど実は繋がってるんですよね。
これがあるから、唐突に思えたあのラストも「ありだな」って思えちゃうわけで。

正反対に見える行動が元をたどると同じ感情に収斂される描写、いい。

バル

アンカー陽ちゃん、再び。
ごめんね陽ちゃん、なんか芸人みたいな呼び方しちゃって。予告見た限りだと、この役回りは多分今回だけだから……。

そして私が謝る間もなく陽ちゃんの台詞が気になる。

「じゃあ、もうむっちゃんのことは……」
「いや、そこはもうグッと気持ちを抑えて。これ以上はあまり迷惑をかけても、と。今は、自分の勉強に専念してます」

ここ、恥ずかしながら台詞の繋がりが分かりませんでした。
松嶋くんが「いや」って否定したところからすると、陽ちゃんは「むっちゃんにはもうアタックしないの?」系の質問をしたんじゃないと最初は推測したんです。

でも陽ちゃんは、「もうむっちゃんのことは」って言っているんですよね。
そこから想像できる質問というと――

もう好きじゃないの?
もう諦めちゃうの?

どっちにしろ松嶋くんの答えとは噛み合わない……お願いだ陽ちゃん、台詞を初めっから言ってくれ頼む……!

とか思っていると目に付くメンズのファッション。
陽ちゃんのシンプルなTシャツと対局をなす松嶋くんの私服がまあすごい。

外国帰りってみんなこうなの?(偏見)

六月の話から松嶋くんの恋バナに流れるのはもちろん素敵なんですが、ここで松嶋くんスカーフ巻いてるのがいいですね。道の駅で六月も巻いてましたね。
拙者、こういう全然意図しないところで繋がっている演出大好き侍です。

そしてランチプレートのおかげで7話開始して約16分、お待ちしておりました松嶋くんの「いいんですかぁ?」!!!!!

いや試食のために来たんじゃないんかい。

こういうところを見ると、松嶋くんって本当に幸せを感じるのが上手だなあって思います。

外国をふらふらして、日本に帰って来て。でも別に日本が嫌いだった訳でもなくて。
人が好きなんでしょうね。

だから、人から示される親切全てがきらきらしていて、特別で、その特別を他の人にもおすそ分けしたいと思える。
想像するしかないですけど、親御さん仲良かったのかなあっていう育ちの良さを感じます。

そう考えると、六月の過去を知らないとしても松嶋くんが六月に惹かれたのは必然な気もします。
笑わせたい、喜ばせたい。
そう思うのは、六月の中にある「笑えない」「喜べない」何かを感じていたからじゃないのかな、なんて。

ああいずれにせよこの笑顔forever守りたい……。

そしてランチ繋がりで八海の名前が出てきますが、陽ちゃんの反応は「あいつ頑張ってんなぁ」。
戸惑いはあっても、揺れ動いてはいない。さすがアンカー(まだ言ってる)(今日はずっと言います)
1人の大人として成長している様子を感慨深げに喜んでいるってところでしょうか。

最終回で八海と陽ちゃんがどこまで近づくか分からないんですけど、がっつり付き合うとかはない気もします。
八海ちゃんはまだ若いし、明るい未来を感じさせるふわっとした終わり方が似合うのかも。

陽ちゃんは七苗と同い年だから9ボーダー世代ではありますが、そこは男子なのでね。
女子と比べると30代の意味合いが違いますし、まだまだこれからって感じ。
(まさにそこがこのドラマの肝でもありますし)

バルなのにコーヒー訓練中のコウタロウ、え、訓練してるってことはあつ子さんは淹れられるの?バルなのに?バルってコーヒー普通に提供するの?

その後で松嶋くんがコーヒーを「もう飲んじゃったので」と言っていることから、やっぱりあつ子さんはお客さんに出せるレベルのコーヒーを淹れられるってことですよね?

もうほんとあつ子さんがハイスペ過ぎて意味が分からない……なんでバル経営してるの……?

そしてコウタロウが左手で淹れているのはわざとかな?と思ったら、松下さん左利きなんですね。
左利きは左利きにうるさいのでついチェックしてしまう。

それで言うと、コウタロウがハンバーグを食べる時に右利きと同じで右手にナイフ、左手にフォーク持ってました。実は私もそう。
というか、左利きあるあるなのかな?
私の場合は、(包丁じゃなく)ナイフ程度なら左右大して変わらないし、それよりフォークを右手で持つ方が肩凝るっていう理由です。

とかいうゴタクを並べていたら、はい、ドカンと来ました。

「いつものオレンジペコ?」

あ~~~~~これは記憶喪失前は飲食店関係してたフラグですか?
「あの夜」もワイン買ってたみたいだし。

ここで考えてももうすぐ8話が始まるから仕方ないけど(書いてる時点で6/7 20:43)、ダージリンとかアールグレイとかじゃなくオレンジペコ指定する人ってなかなか紅茶好きな感じしません?

あと、これはもっと考えても仕方ない部類の話なんですけど、既にコーヒーを飲んじゃったから紅茶を飲みたい松嶋くんはカフェイン気にしてるのかしら?
でも紅茶ってカフェインの含有量だけで見ると実はコーヒーよりも高いんだよな……。

あるいはコーヒーの飲み比べみたいになっちゃうから避けてる?
いや、我らが松嶋くんにそんな殊勝な心掛けは存在しない。

しかもオレンジペコ氏(仮名)と違って銘柄指定なしなので、こだわりがあるわけでもなさそう。

こういう考えても分からない趣味嗜好が役者さんの好みだとしたらいいなあ。

品川家

相変わらず八海ちゃんは距離感気にしますねえ。
音声解説でも「手を振る六月、七苗に対し、手を挙げるだけの八海」です。 

からの、
八海「ねえ関係値ゼロに戻ってるよね?」
六月「思春期ってあんな感じかなあ?」

ここの早口掛け合いが好き。

撮影にあたって、三姉妹たちは「敬語やめよう」と決めて、現場にいる間はカメラが回っていない間もずっと取り留めもない話をし、グループLINEでも盛り上がっていたとか。
もはや男性陣が立ち入れない雰囲気だったと笑い話にされていましたが、そういう役者さん自身からにじみ出る関係性がぽろっと出てくるんですかね。

コメディってほどじゃなくシリアスにさせない緩急がいい。

からの、ワンカット映画風。
三姉妹にとっては初めて来たはずの家なのに、どこか郷愁を誘う演出。好きです。

さあ皆さん!!お待ちかねの!!!9ボーダー制作陣の挿入歌音ハメが来ましたよ~~~~!

挿入歌として毎回セカオワの歌が使用されているようですが、今回は「family」という曲だそうですね。

9ボーダーのために書かれた曲ではないので一字一句当てはまる訳ではありませんが、歌詞のまとまりとして感じるものがあります。

君が家に帰ってきた時
「ただいま」の声で分かる
わざわざ「何があったの?」なんて
聞かないけど

SEKAI NO OWARI「family」

ここで六月が仏壇に思いをはせてます。
親から逃れるように家を出た彼女にとっても、やっぱりお母さんは大切だったから。

家族だから そばにいるけど
家族だからこそこんなにも遠い
引かれた線のギリギリで
何も気付かないふり

SEKAI NO OWARI「family」

ここの音ハメが特にしんどいですね。
八海が見つけてしまった、お母さんと「あの子」が入学式で笑っている写真。
本当だったら、お母さんと「私」がそうだったかもしれない写真。

血が繋がってるのに傍にいてくれなかったお母さんのこと、血が繋がっていてお母さんと一緒にいられた「あの子」のこと。
それで、今日から家族ですよって言われても困るよね。

でも、手足ばたつかせてイヤイヤできるほど八海は子どもじゃない。
あー、しんどいなあ。

「おかえり」の言葉に
はち切れそうな意味を込めた
大丈夫? 何があっても味方でいるとか

SEKAI NO OWARI「family」

寿司桶でこんなに感動できる日が来るとは……。

何たって、ちらし寿司は大庭家と品川家をずっと繋いできたものですからね。
七苗にとってお母さんの象徴だった寿司桶。当然大事に扱います。

久吾が大庭家に本格的になじむのは7話のラストですけど、この七苗の姿を見たのは久吾にとってかなり大きな意味があるんじゃないかなと思いました。

見ず知らずの人たちを家族だと認識するには、とにかく共に時間を過ごすことだと思うんです。
でも普通、出会う前の過去は共有できない。

だけど、ちらし寿司を通して4人はとっくに繋がっていたんですよね。
そのちょっとした気持ちの動きが何とも意地らしい。

あと、お母さんは久吾に、七苗はみんなに「大丈夫?」って聞かれても「大丈夫」って答えちゃうから、このワードが入ってるのが地味に嬉しい。

「ただいま」の言葉が
助けてって聞こえた気がして
何も聞かないけど
そばにいようと思った

SEKAI NO OWARI「family」

松嶋くんの取り出した本、音声解説で「造園に関する英語の本」って説明されていましたけど、松嶋くんは造園に興味あるのかしら?
屋上で植物に水やりしていたから意外ってほどではないにしろ、やはり4話と5話と見ていないことが大きな痛手……。

この歌詞からは、私が先ほど熱弁ふるった松嶋くんがなぜ六月を笑わせたいか理論にも通じる気がして、1人で勝手に納得してます。そばにいたくなるよね。うんうん。
異論は認める。

「おかえり」の言葉を
これから何度言えるのかな
今はもう 毎日のように言わなくなったから

SEKAI NO OWARI「family」

ここで歌詞が飛びましたね。2番をカットしたのかな?

陽太が八海の投稿を見る様子について、音声解説では「ふっと笑う」と表現されていました。

恋愛感情ではないけど、いつもいるはずの存在。
でも今はいないから、ついSNSを見ちゃうんだよね?そうだよね?(圧強め)

個人的には、年の差恋愛の場合は年上が相手を愛おしく、大切に思う気持ちが素敵だなあと思っていて。
がっつりラブラブするというより、こういう一瞬一瞬の柔らかい表現が好きです。

さっきの寂しそうな松嶋くんと次に出てくるコウタロウと比べると、やっぱり今日の陽ちゃんは凪いでいます。

「ただいま」って言う声が
聞こえた時その瞬間に
気が抜けて語尾を伸ばした
「おかえり」って言いたい
当たり前に言いたい

SEKAI NO OWARI「family」

ここもラスサビに飛んでますね。

就籍届をリュックにしまいこむコウタロウと、帰るために荷物を車にしまうごろちゃんが対比されています。
ただ1人、誰とも繋がらない戸籍を作ろうとするコウタロウと、ただ1人でいた家族を迎えようとするごろちゃん。

どっちも大きな決断には違いないけれど、失うものが大きいのは前者なわけで。
身元をはっきりさせることで、いたかもしれない家族を手放すことになる。

私だったらできるかなあ。

何も覚えていないはずなのに幸せそうと言われていたコウタロウが、何か思い出しかけることで不安になる。

1話を初めて見た時に「思い出したくない記憶だから、無意識に幸せだと感じてたのかな」って思ってたんですけど、その予想が外れればいいと今なら心から思います。

あー、もう挿入歌だけで一本の映画見た満足感があります。
※ちなみにこの時点で、時間的にはまだ7話全体の半分

にしても久吾君のグローブ綺麗だなあ。
中学で辞めたと言っていただけあって、サイズは小さめです。

でも、5年くらい経った今でもツヤツヤしている。

諦めがつかなくて時々お手入れしていたとも取れるし、ほとんど使い込むこともなく辞めてしまったとも取れる。

中学でバレーを辞めた七苗だからこそ、その割り切れなさが分かるんだろうなあ。

ほんでもって、なんで結婚指輪を六月が見つけちゃうかな~~~~~!

しかもセミの鳴き声はヒグラシ。
コウタロウが家裁に行く途中に鳴いていたのがミンミンゼミなので、片付けも佳境に入って日が暮れてきたようで。
そこに来てこんなの見つけたら、センチメンタルにもなりますわな。

「そんな単純なもんじゃないよ。結婚て、好き嫌いじゃくくれない。何百通りもの気持ちを味わい尽くすから……なかったことにはできないよねえ」

六月の言葉が重たい……。
そうなんだよね。だから、いま自分を大切に思ってくれている彼(ただのHe)を「単純なもん」に巻き込みたくない。巻き込まれたくない。
自分に言い聞かせているようでもあり、切ない。


本当は一気に書くつもりだったんですが、この時点で1万字超えたらしいので区切ります。

1週間遅れたオタクの叫び……今日じゅうには完成させて8話を見る!!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?