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パレスチナ、UAEとひきわけ。ガザへの熱い思い

1月19日(現地時間では18日)に開催されたアジア杯。パレスチナはUAEとの対戦。この試合では、ガザのムハンマド・サレハがスタメンで出場。前回のイラン戦では途中出場だった。

イラン戦 1月14日


アジアカップ開幕戦の対イラン戦の前にパレスチナ国歌が鳴り響く中、DFモハメド・サレハの思いはガザでの自身の生活とイスラエル軍の砲撃に閉じ込められた家族に向けられた。

サレハは日曜日、27,619人のファンの前でドーハのエデュケーションシティ・スタジアムのピッチに立ったが、2日間家族から連絡がなかった。「彼らは空き地のテントで暮らしています…神が彼らを助けてくださいますように」と試合後AFPに語り、ガザ市の自宅は破壊され、家族は100日以上の戦闘で家から家へと移動を強いられたと説明した。

カタールでのトーナメントが始まる数日前、サレハ(30歳)は叔父、叔母とその子供たちが紛争で殺害されたと知らされた。「今日、私の家族は皆殺しの戦争にさらされています。すべてのパレスチナ人のために。ガザのために。私たちの大義のためにサッカーをしている」とサレハは語った。

試合はパレスチナ国旗と白黒のクーフィーヤのスカーフを巻いた中東国内外からのファンとともに、戦争のパレスチナ人犠牲者への黙祷で始まった。ハーフタイム直前にパレスチナがこの試合唯一のゴールを決めたとき、スタジアムは沸き立った。
アジア大会優勝候補の一つであるイランは強く、パレスチナに4対1で勝利した。しかし、イランのファンはパレスチナにも、スタンドから「パレスチナ解放」と「イスラエルに死を」の声援を送っていた。サレハさんは、パレスチナの子供たちに多少の喜びをもたらしたであろう勝利の機会を逃したことを思い、目から涙をぬぐった。「私たちは子供たちに言います…ごめんなさい、負けて残念です」とサレハさんは語った。

UAEは、イスラエルと国交を結んでいる。

2回戦でパレスチナと対戦するUAE。イランは抵抗の枢軸とも最近は呼ばれており、パレスチナの抵抗運動を支援し続けてきたが、UAEは、2020年には、パレスチナ問題が解決する見込みもないのに、自らの利益を求めて、イスラエルと国交を結びビジネスでは成功をおさめており、パレスチナ人からは顰蹙を買っていた。しかし、今回のイスラエルのガザ攻撃に関しては、イスラエルを厳しく批判している。
さて迎えたUAEとの対戦。
22分にパレスチナがボールを奪い、前線に駆け上がるも、ルーズボールから、反撃されディフェンスがが追いつかないままフリーになったスルタン・アディル選手にクロスが通ってヘディング・シュートが決まり失点。ただ、先発したムハメッド・サラハも積極的に攻撃に参加。前半終了間際に、パレスチナのオダイ・ダバー(エルサレムのクラブからクェートへそして、ポルトガル現在はベルギーのトップリーグでプレイ)が倒されてPKを貰う、しかも倒した選手にはレッドカードで退場。ところが、イラン戦でゴールを決めたタメルのPKにあまり威力がなくGPにはじかれてしまった。
その後、数的有利のパレスチナは攻めまくり、DFのサレハも積極的に攻撃に参加、ゴールまで駆け上がって圧力をかけ、相手のオウンゴールを誘い同点に!サレハの気合いが半端ない。
数々のチャンスを作るもきめきれず。同点のままゲームセット。
パレスチナのシュートは24本、コーナーキックも16本というのも驚き
「香港との試合は選手やファンだけでなく、すべてのパレスチナ国民にとっても歴史的なものになるだろう。私たちのメッセージはスポーツに関するメッセージであるだけではなく、そこで起こっていることを考えると人々にとって大きな意味を持つことになるでしょう。私たちは歴史を作ることができることを願っています。」パレスチナのダブブ監督はインタビューで答えた。


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