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原住民の婚活事情―男性編-

ジャングルの男性はどうしてカッコいいのか?


今日は原住民の婚活事情について書いてみたいと思います。

私は取材でエチオピア南部のムルシ族、パプアニューギニアのダニ族の村に長く滞在していたことがあるのですが、彼らと一緒に生活をしていると、不思議と原住民たちがカッコよく見えるのです。

以前、彼らと一緒に歩いて遠出をしているときのこと。想像以上に熱くて喉が渇き、私はリュックに持っていた水がもうなくなってしまったのです。どうしよう……もう水がない……。こんなんじゃ帰りまで体力が持たない……。そう焦っていたら、「ちょっと待てって」と。

そうすると一人の原住民の男性がヤシの木にスルスルと登って身を落とし、ナイフで割って差し出してくれたのです。人間力高すぎっ! なんとスマートなんだろう(笑)。キュン♡

エチオピア・ムルシ族の男性とパチリ

ちなみにこの写真の左の男性は、村で一番モテる男。
ある晩、猛獣が寝ている村人を襲おうとしたときに、この男性が素手で猛獣と戦って村人を助けたそう。それからは村のヒーローとなり、お祭りの際にはその時にやっつけた猛獣の毛皮を着てこの男性が出てくると最高潮に盛り上がりを見せるのだそう。ちなみに次期村長に内定しているのだとか。

先進国より過酷なジャングルの婚活事情


ジャングルで水分が無くなるということは、死に繋がる恐れがあります。それに猛獣に襲われたら助かる確率の方が少ないはず。そんな状況で助けてくれる人がいたら恋心が芽生えても不思議ではありません。実際に私も「カッコいいなぁ~」とぼんやり思ってしまいました。

私が訪れたジャングルは一夫多妻制のところが多く、妻子を養うことができれば何人でも妻をめとることができる規則です。モテない男性は結婚ができず生涯にわたり村人のサポートをするに徹するしかありません。もし4人妻をめとる男性が出てくれば、確実にあぶれてしまう男性が出てきますし、妻をめとれないということは子孫を残すことができず、その種は耐えてしまいます。シャングルでの婚活は先進国よりもずっと過酷なのです。

どんな女性も求めるのは強い男性


では女性からどんな男性が求められているのかというと、先ほどの次期村長のように命の危機から守ってくれる男性や、妻と子供たちに毎日獲物を捕ってきてくれてお腹を満たすことのできる男性。要は女性が安心して暮らすためには、「高い人間力の男性」に選ばれることが重要なのです。

猛獣と隣り合わせで生活するジャングルは、生きる上でとても過酷な環境です。ましてスーパーマーケットも貨幣も存在しないから、毎日家族の分まで食料を調達する必要があります。頼れる男性とパートナーになり、力を合わせて一緒に生きていくことがジャングルで生きる人にとっては“幸せの形”だと教えてくれました。

数年前の私のように、ひらすらバリバリと働き、すべて自分の力でやっていこうなんていうオンナは先進国特有のジャンルなのでしょうね。そのような原住民の女性はジャングルには存在していないようでした(笑)。

強い男が求める女性とは?


ジャングルでは妻を得るために、小さいころから強さや人間力を磨き競って生きてて、一夫多妻制のルールの中、妻を獲得するのは容易なことではありません。そう考えると先進国より、原住民の男性婚活の方が過酷だと言えますね。

もし、私がジャングルに住んでいたら、結婚できたのかな……?と、ふっと考えてしまいました。一夫多妻制なので日本より女性側が結婚できる確率は高そうですが、一人の男性から愛され続けるかはまた別問題。そうなると……強い男性に選ばれたからには、女性側にもそれ相応の努力が必要になってきます。
多くの女性ともに、一人の夫共有するのはどんな感じなのでしょうか。

原住民の女性の結婚生活は、またの機会に書きたいと思います。

では、また次回お会いしましょう。

西村真紀


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