ただの買い物でない買い物。

買い物って基本楽しい。ものでも経験でも学びでも。
特に経験とか学びの場合って、そのときだけでなくあとからじわじわきたり組み合わさって効果が増したり、どれがよかったとか言い切れないよさがある。

なので、何買ってよかった？と考えたら、たいてい、ものよりも経験や学びをあげるだろうなぁと思うのだけど、今年はめずらしく、買ってよかったもの、といえば、絶対これだなぁ！！というものがある。

ネックレスとピアス。

自分の誕生石のもので、それなりのグレードのもの。
ブランドものとかでもなんでもなく、形と色とかデザインのシンプルさとか、これ！となって手にいれたもの。（ピアスはグレードは妥協したかな。けど、そのとき手に入るベストというのに出会ったので。）

ベタなんだけどね。
でも、違うのだ。自分へのご褒美、とかではなくて。

これは、象徴であり目標なのだ。

私の価値観のイメージ化のようなもの。
今年1年くらい、自分の大事なものは？どうありたい？どう生きたい？を見直してきて、余計なものとっぱらった無駄な装飾のない、ほんとのほんとに自分の求めるものを考えてきて、そこで出てきた自分の核となるもののイメージ。そして、その自分が身につけるならと思ったもの。

ダイヤというもの自体の、輝きと最上感。
このデザインの、シンプルでベーシックで、でも、真四角でもなくよくある丸型でもなくちょっと長方形なこだわり感オリジナル感。ブランド物ではないからこその、石ベースで同じ形でつくられない唯一感。
こんなイメージの人でいたいし、これが似合う自分でありたい。

もともと、誕生石でシンプルでそこそこよいもので気に入ったものをいつか…とは思っていたのだけど、それとは違う意味での買い物だったなぁと思う。
その想いがあったから、これ！というイメージがアクセサリーとして出てきたのかなとは思うけども。

そんな風に、自分がもつ意味として、ただの買い物以上の価値があったのだけど、ただの気分としてでなく、実際にいろんな変化をもたらしたものでもある。
それは、予想以上で、自分でもびっくりするくらいに。

ひとつは、買うものの基準。
さすがにこれは気軽には買えず、買うときには相当迷った。ただの「ほしい」という感情のみでは買う勇気がなく、ほんとにほんとにほしいか？自分に必要か？買って後悔しないか？考えまくって自分に問いまくった。
それだけ考えて、それでもやっぱりどうしても手に入れたい！と思って、思い切って手に入れた。
その感覚が、今の私の、手に入れたい基準。

それくらいに、ほんとにほんとに自分のものにしたいと思うかどうか。
お得だよねとか何かと比べたらとかそういう頭で損得勘定で決めるのでなく、身体や心が求めるかどうか。妥協でなく、この価格なら妥当とかでもなく、そのもの自体に自分が本気で価値を感じるかどうか。

そういう基準で見るようになったら、あまりものを買わなくなった。いいな、くらいの感覚はあっても、手に入れたい、ではない。
ものを買う、ということ自体が変わったかもしれない。

もうひとつは、自分のもちものの基準。
これにふさわしい自分、という、自分の目標とするあり方がイメージとして明確になったことで、ほんとにただほんの一部分だけのイメージなのに、それが目標のイメージのベースになった。

このネックレスとピアスが似合う私が必要とするものが、今手にしていたいもの。

そうすると、いらないものがたくさん出てくる。
もらったから、昔は合ってたから、昔好きだったから、もったいないから、まだ使えるから、…という、なくてもいいものの数々。
あった方がいいとか、あってもいいけど使ってもいないとか、そんなものが、もういらない！となった。

妥協してても一応必要なものもあるので、それはしっくりくるものが見つかるまでとおいておくけど、必要ないものはがっさり処分。もしくは娘のもとへ。
すっきりした。
まだこまごまとはあるけどね。

過去がいらない、というのではなくて、大事にしたい思い出やずっと大事にしているものは、もっておく。
未来を求める、というのでもなくて、少し先にどう思うかなんてわからないし、いつか使いたいものなどはいらない。
なりたい自分にしっくりくる、というイメージではあるけども、今大事にしたいもの。

質がよいとか高いとかでもない。
そういうイメージの「このネックレスとピアスにふさわしい」ではなくて、これくらい手にしていたいと思えるかどうか。手にしていて身につけていて満たされるかどうか。
という基準で考えると、まだまだいらないもの多いけども。

と書いてきてみると
買うものの基準、もちものの基準、というのはただわかりやすいところなだけで、結局は自分をどうつくるかの基準なのだな。
このイメージで自分をデザインするのだ、という基準と後押しになるアクセサリー、なのでした。

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