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街のすぐそばにある森へ(南箕輪村・大芝高原)

今日は、週の始まりであり、年度の始まりでもある特別な日。個人事業主である私にとっては、さして変化のないただの一日ではあるけれど、それでも朝からなんだかソワソワしていた。

困ったことに、やるべき仕事があるのにまったく捗らない……。そこでPCをパタンと閉じて、最寄りの森へ出かけてみた。南箕輪村にある、総面積約100haの大芝高原内に広がる森だ。

大芝高原では、南側50haほどの敷地が森林セラピーロードとして整備されていて、アカマツやヒノキなどの針葉樹が生い茂る森のなかを歩くことができる。ルート上にはアスファルトで舗装された道もあるけど、大半が土の道で、ウッドチップが敷いてあるところもあり、足裏まで心地よい。

こんなに街に近くて、車を気にせずに2㎞以上歩けて、フラットで、大型動物におびえることも道迷いの心配をすることもなく、こもれびや野鳥のさえずりを楽しみながら気軽に歩ける森、ほかにあるだろうか。

興味深いことに、かつてここは森ではなく牧草地だったという。明治28年に地元中学校に校長として赴任した福沢桃十氏が、地域住民を説得して、学校の職員や児童と一緒にコツコツと植樹を行った。それから100年以上が経ち、今ではこんなに立派な森に育ったというわけだ。

森を歩いていると、背の高い針葉樹の下にちょこんと植えられている、広葉樹の幼木が目に留まる。針葉樹の森から広葉樹の森へ、樹種転換を行っているらしい。50年後や100年後、この森はどんな様子になっているんだろう……。

そんなことを妄想しながら身体を動かして、気持ちはすっかりリフレッシュ! 今晩はきっと、仕事が捗るに違いない。

冬の大芝高原の森も大好物。


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