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世界中の花嫁がレンタルドレスを気持ち悪いと思う3つの理由

▼はじめに

初めまして。フルオーダーメイドのウェディングドレスを制作しております藤本マキと申します。
2001年文化女子大学 服装学科卒業後、チャコット株式会社入社し、日本、アメリカ、アジアのテーマパークの衣裳製作や数々のアーティストのライブ衣裳を担当しました。2009年カナダのモントリオールにあるシルク・ドゥ・ソレイユの製作現場で自由な発想と肉体を美しく見せる技法を学び、2011年に日本帰国後に独立。
2015年にフルオーダーメイドのウェディングドレスブランドMaking brightを設立。

▼レンタルドレスは普通?

日本の結婚式において、ウェディングドレスは、レンタルドレスがいわゆる「普通」であります。私もかつてはそう思っていました。


20代後半に、カナダで1年間生活をした時、様々な国の友達と結婚式について会話したことがありました。

ウェディングドレスをレンタルをして結婚式を行うことは、世界とは少し違う文化だということを知るのです。

その時の会話を紹介しようと思います。

▼友人との何気ない会話から

A「ウェディングドレスっていいよね。早く彼と一緒に買いに行きたい〜」
私「日本はさ、ウェディングドレスのレンタルが出来るよ。」
B「え?どうして?日本人は貧乏なの?」
私「貧乏ではないよ!お金貯めて結婚するもん。」
A「へー、レンタルドレスっていくら?」
私「25万円〜35万円くらいかな。」
A「オーマイゴット!!日本人ってそんなにお金が余ってるの?」
私「そんなことないと思うけど、高い?」
A「高いでしょ?お金捨てたいの?」
B「フランスではママとドレスを買いに行くけど、多分30万円〜50万くらい。」
私「レンタルだと高いということね。」
A「というかレンタルドレスというのは、そういうビジネスがあるの?レンタルドレス屋さん?」
私「そうだよ。たくさんの花嫁さんがいろんなドレスを試着して、気に入ったものをレンタルするの。」
A,B「オーマイゴット!!気持ち悪い!!」

私「えっっ?!」

この会話がきっかけで私は日本人ではない世界中の人にレンタルドレスについて質問し続けました。

▼気持ち悪いと思う理由3つ

​主な3つの理由です。
1.不特定多数の人が袖を通したウェディングドレスで神聖なる結婚式をするのは気持ち悪い。
2.自分が気に入ったドレスを着て結婚した人がその先に幸せでいるかどうか分からないのに同じドレスを着るのは気持ち悪い。
3.大切な家族や友達と一緒に一生に一回の特別な時間を過ごすのに、知らない人の想いとか気に邪魔されることが気持ち悪い。

▼文化の違いはあるけれど納得できる内容でもある

「結婚式というのは神聖で清く美しいもの」

「家族や親族の繋がりがとても強い」

「本物の友達というのは人生をかけて付き合うものだ」

とひとりひとりが思っていると気付くような理由でありました。
例えば、ウェディングドレスをレンタルするとして、お祖母様から受け継いだ40年前のドレスや、大好きな親友が結婚するときに着用したドレスは「世界で一番の私にしかない大切なもの」という特別なドレスになるようです。

デザインの好き嫌いや、流行やブランドなどを通り越して「神聖なもの」の仲間入りができます。しかし、相手が特定されていなければ、どうしても気持ち悪いと区別されてしまうのです。

▼日本のレンタルドレスの文化

日本ではかつて自宅に親族や友人を招いて結婚式を行っていましたが、1970年後半〜1980年に式場側(ホテル側)で結婚式に関するほとんど全てのものや事柄を用意をする形式が流行しました。

結婚する側としてはとても便利だし、華やかな演出までしてくれます。そのようなサービスは画期的で、珍しくそのサービスは「普通」となっていきました。しかし、もう40年以上も続いていることに不思議さを感じずにはいられません。40年で昭和も終わり、平成も終わり、令和という新しい時代です。新しいサービスに変わって、懐かしさを感じるようにはまだまだ遠いのかもしれません。

最後までお読み頂きありがとうございました!これからもウェディングドレスについてお話します。サポートも嬉しいですが、「スキ」ボタンがとても励みになります♡