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「世界の終わり」と「涙がこぼれそう」

12月5日の勤務中、チバユウスケ氏の訃報をLINEニュースで知りました。
昨日までは、仕事するか、thee michelle gun elephantを聴くかしかできなかったのですが、やっと自分の心が動き始めた感覚があるので、noteを書きます。

チバユウスケ氏の不在が日常になる前に、自分がそれを受け入れてしまう前に、文字にしておきます。

自分の為のnoteです。



4月、チバが食道がんのため休養に入る…とニュースで見て衝撃を受けたものの、きっと快癒してステージに戻ってきてくれるはず、と思い込もうとした。根拠もないのに信じていた。
多分、2月に癌の手術を終えた家族が、思っていた以上に元気に過ごしてくれていることに安堵していた頃だから、油断していたのだと思う。


2023年11月26日。
チバが亡くなっていた。
12月5日。
逝去のニュースが発信された。

私はこの日、何をしていたんだろうと日記を読み返した。
何もしていない。
仕事しかしていない、何もない普通の日だった。
そういう日に、チバが居なくなった。
世界の終わりだ。


thee michelle gun elephantがずっと好きで、ずっと聴いている。
1998年頃からだから、もう25年。
だからか、12月5日からずっと、無意識のときはTMGEの曲が頭の中で鳴っている。
ふと気がつくと、ギターリフとチバの声がする。

thee michelle gun elephantのライブは一度だけ、フェスで観た。あとはフィルムライブだけ。
たった一度だけだけど、一生の思い出。


Linkin Parkのチェスターが亡くなった時のことを思い出す。
その日、私は1日中リンキンの曲を聴いて、泣いて、翌日から聴けなくなった。だから今、TMGEの曲を聴けているから、それでいい。
2017年7月20日のチェスターの訃報を、私は出張で始発の新幹線ホームで知って、泣きながら上京して、ゆりかもめからきらきら光る海を見ながら泣いて、豊洲をふらふら歩きながら泣いて、涙の合間に商談して、案外できるもんだなとぼんやり思ったのを覚えている。
その翌日からなんとなく、もう5年半、リンキンの音楽を聴けていない。

音楽は残る。
でも寂しい。


チバの訃報を知った瞬間はオフィスの廊下だったから泣けなくて、その日は飲み会があったし帰り道の電車の中でも泣けなくて、そうしてたら泣くタイミングを逃してしまった。

8日の朝、細美さんのラジオ(Hedgehog Diaries)でチバの話をしてたとTwitterで見かけて、radikoで聴きながら出勤した。
ELLEGARDENの4人が、チバの思い出を語っていて。4人が語るチバのエピソードが、もう、チバさんっぽいな!って感じで、笑えて泣けて、こういう話がもっと聴きたいんだよなと思った。
チバさんこういう人だったよね。大好きだった、憧れてた。天国でまた会えたらな。
そういう話が聞きたい。
そして「涙がこぼれそう」を聴いて、やっと泣けた。



Twitterを見ると、皆、同じ時代を生きてたんだなと思う。
13年前に交流があったTMGEファンと再会できた、とか。めっちゃ良い。素敵。


「世界の終わり」と「キャンディ・ハウス」が一番好きなんだけど、「スモーキン・ビリー」は苦しかった頃の衝動を受け止めてクッションになってくれた曲なんだよなとか、そんなふうに自分の半生に、確実に寄り添ってくれていたのがTMGEの曲。
TMGEを聴き始めた頃から今まで、ずっと自分のペースが変わらないような感覚でいたのだけど、多分、同じ音楽をずっと聴いているからなんだろうと思う。
これからもそうだと思う。
これからもずっとチバの声を聴く。

音楽は、音は、ずっと君に残るよ。
チバユウスケ

チバユウスケ著:『EVE OF DESTRUCTION』<ROOTS編>を特別公開


今年はつらい別れが多すぎる。

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