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入口とタイミング

元ダンナと話していて、もうひとつ気づいたことがあった。

仕事以外の時間の大半をゴルフに費やしていた人だし、スポーツ観戦もたしか趣味だったと記憶してており、件の、プロレスとはなんぞやという話題をふってみた。
「あれって、何がおもしろいの?」
「一種のショーだよね。その人の生き様を見たいんだと思う。」
おぉ、御名答。

続けて、
「(結婚)当時も録画してよく見てたよ、お正月のシンニチの試合とか。」
と言う。え、そうなの?全く知らなかった。

結婚しても家族が「ふたり」だったから、共通の趣味以外はそれぞれが各自で楽しむものだった。
寄り添うことを求められなかったし、求めもしなかった。
だから契約破綻したのかとも一瞬思ったが、いやそうではない。
それはそれ、だ。

そこに子どもが加わると、途端にバランスは崩れる。
相手に歩み寄ることが圧倒的に増える。
どんな対象でも知ろうとするし、自分のなかに入ってきやすくなる。
知り得ない世界だと、余計に、だ。

仮に、あの時プロレス観戦に誘われても、絶対に行かなかっただろう。
ゴルフも数回やってみたけど、全くセンスがなかったことを思い出した。
入口とタイミングって大事だな。

もう少し記憶をたどってみる。
私は子どもを産みたかった。
彼は自由に使える時間とお金を確保したかった。
私たちが破綻した原因は、ただ人生において本当に欲しいと思うものが違っただけの話だ。

もちろん、結婚を決めた瞬間には、たしかに同じ方を向いていたはずなんだけど、いつしか狂った歯車が再び噛み合うことはなかった。

話しが逸れたようにも思うけど、つまりは、そういうことだ。

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