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大好きな五島列島のために。自分が大きな存在になって、未来に五島の存在を伝えていく。-Shinta

MAKERS U-18にはどんな人が集まっているのでしょう?4期生、森心太さんに詳しく聞いてみましょう。

9期生エントリー受付終了!10期は2025年3月末開催予定。今冬情報解禁。
詳細はこちら▶https://u-18.makers-u.jp/

簡単に自己紹介をお願いします。

 森心太です。一般社団法人maiPLAを立ち上げて運営したり、あと大学ではSDGsや探究学習の授業を先生と一緒に行っています。

どうして法人を立ち上げたんですか?

 僕は長崎県の五島列島ってところの出身で、もうすごい海が綺麗なところで毎年何千人も海や自然を見に来るところなんです。

 ただその反面、実際海に行ってみたら、高齢者の方が自分の体の3倍ぐらいある袋を持ってゴミ拾いをしてるって現状を目の当たりにして、この綺麗な海も、実はそういう漂着ゴミがものすごく落ちてると気づいて。

 それを解決しないといけないんじゃないかって思い、高校生の時に学生団体として立ち上げて、今も続いて一般社団法人になりました。

どんな事業を行っているんですか?

 maiPLAの活動は大きく分けて三つあって、一つ目が海岸清掃と分析調査。二つ目が環境に関するワークショップ、三つ目が講演活動になります。

 海岸清掃は大学と共同で研究費とかいただきながらやっていたり、福岡県の海岸清掃の助成金を申請しながらやっています。

 ワークショップや講演活動の一例としては、環境っていうものを捉えた時に今後の地域をどうしていくかってことも含まれるよねということで、社会人が地元について発信できる場、話すことができる場として、地元に想いのある若者がパネルディスカッション形式で発信するワークショップ「若者会議」も開催しています。

綺麗な海にもゴミが多いってことですが、どんなゴミが多いんですか?

 そうですね。ゴミの割合調査を出してるんですけど、漁具とか、ペットボトルとか、発泡スチロールとか、軽いゴミがものすごく多いですね。

 量に関しては、増えていってるとかじゃなくて、時期によって変わったりするんですよ。例えば冬とかは、波の流れとして北風が増えたりするので、海外産のゴミが流れてきやすかったり。逆に夏場になってくると南からもゴミが回ってきたりもします。

海外のゴミだってわかるものなんですか?

 ゴミのラベルであったりを見て調べています。ペットボトル100本調査ってのを行っていて、ペットボトル100本拾って、それが国内国外どこから来たのかって調べたりするんですけど、ほぼ8割が国外から来てる。

 海流によって流れてくるので基本的には中国とか韓国からのゴミが多いですかね。海外のゴミだと五島内の取り組みでは減らせないので難しいですね。

高校生の時から活動を続けているモチベーションはどんなものですか?

 一番はやっぱり地元っていうところが大きいです。地元の海、綺麗って言われてるとこが汚いっていうところに相当な課題意識を持ちました。

 なので、どちらかというと環境問題を解決したいっていうより、地元をよくしたいってモチベーションでやってるのかなと思います。

地元のどんなところが好きですか?

 やっぱり人ですね。ご近所さん以上家族未満っていうか。イメージは、高校生が商店街走っていって、「誰々ちゃん元気?」「何か買ってく?」みたいな感じ。

 なので今は大学進学で福岡に住んでいるんですが、五島に帰ったら、まず1日目は挨拶に回りますね。帰ってきました!って。

地域での活動はどんなきっかけで始められたんですか?

 活動を始めたきっかけは、すごく昔から話すと、小学校の頃すごい暗かったんです。家帰ってずっとゲームみたいな。ドラゴンクエストか、ファイナルファンタジーばっかりやってて、喋る友達とかもいなかったんですけど、その時出会った校長先生のおかげで変わるきっかけをもらえて。

 休み時間は校長室に入り浸ってたんですけど、校長先生に「なんで森くんここに来てるの?」と聞かれて「ここが楽しいからです」って答えたら、大事な話だということで「人生を変える三つの出会い」について教えていただいて。

 人生には3つ大事な出会いがあって、私は1人目が学校の恩師、2人目が今の奥さん、3人目にはまだ出会ってませんっていう話をされて、3人目に出会うためにどうしたらいい?森くんはまだ1人も出会ってないと思うけどどうしたら出会える?って聞かれたんです。

 答えとしては「出会いを増やすことなんだよ」と。自分から積極的に色々な人に出会いに行けば、必ず人生で会えるからと。だから、休み時間もできれば友達を作りなさいってことを言っていただいて。

 そこからもう今の自分というか、コミュニケーションを積極的に取りに行く自分が生まれて、ゲームが好きだったので学校のゲームコミュニティに入って、そこで遊ぶうちにゲーム大会の企画みたいなことをしたり、すごく友達が増えました。

 中学ではさらに交友関係を増やしたくて生徒会に入ったりしました。高校ではさらに地域の人との繋がりも作りたくて、団体を作りました。地域との繋がりが足がかりになって、一時期は3つくらい団体をやっていましたね。その中の一つが今のmaiPLAにつながっています。

 活動に五島の方々はすごく協力していただいて、環境問題以外にも他にも例えば地元のご当地グルメの作成だったりとか、あとは廃校舎やシャッター街化している商店街を使ったリアル脱出ゲームみたいなイベントもやったりしたんですけど、基本的にそういう新しいことというか、若い人が何かすることも理解してもらってて、むしろ、「やったれよ。応援するから」みたいな。

福岡に行かれたんですね。五島時代と比べて変化はありましたか?

 そうですね。出会ったことがない人に会いたくて島を出たんですけど、五島と福岡の違いを知ることができて面白かったですね。

 五島は外国産のゴミが海流の影響で流れてきてるんですけど、福岡はどちらかというと日本国内のゴミが多くて、その違いがあるんだって。環境問題へのモチベーションの変化はありましたね。

 逆に五島を出て難しかったこととしては、大学に入ってから色々な生活圏のメンバーで活動することになったのでそのマネジメントは難しかったですね。

 後は、ピッチイベントみたいなものに出た際に地域を良くするためのアイデアとして発表したんですけど、その時、「君のアイデアはものすごく自己満足だよね」みたいなことを言われて。「結局何の課題を解決してるの」みたいな感じのことを言われた時は、何かすごい挫折感がありましたね。

 五島での高校生活までが基本褒められてた環境だったので、周りからもすごいすごいって言われてたんですけど、そのアイデアコンテストで高い鼻を見事に折られた感じですね。

 五島は本当に好きで、福岡に出た後もよく帰ってます。同じく島を出た人からは狂ってるって言われるんですけど、福岡から五島まで往復3万円くらいするんですよ。それでも2ヶ月に1回とか、なんなら月に2回とか帰ってるので、大学で離れたって感じはあまりしないんです。

 これからも五島での活動もできればなって思ってるので、今の法人でやっている企画の一つ、若者会議は社会人になっても続けていければと思ってます。

これからの目標や目指すものはありますか?

 将来的に地元に戻りたいなって思っているので、三、四十代ぐらいで、色々な経験を積んでもっと面白い人間になって、今の団体メンバーも一度その外に出て、また何十年後かに五島で集まって、そこで自分たちで面白いことできればいいよねって思ってます。

 五島の課題は、地方都市と変わらないと思うんですけど、人口減は一番大きいかなと思います。働き手がいなくなると社会も回らないですしお金の巡りも悪くなっちゃうので。この流れを止めることは難しいと思っていて。あと40年50年後ぐらいにはもうなくなってしまうんではないかなと。

 でも僕は、それはむしろ世の摂理かなと思ってます。自然なことですから絶対に五島を残したいってよりかは、今、お世話になった人たちにいかに楽しんでもらうかってところに重きを置いています。

 もちろん故郷がなくなるのは嫌なんですけど、むしろ、五島を知ってる人、関係人口をどれくらい増やして、五島出身の自分や団体のメンバーも含めて、そういう形で五島の存在を残せるかってのは自分の中のテーマです。

森さんの想いや理想、そこから湧き出る行動や挑戦、いかがでしたか?
引き続き、応援しています!

[取材日]2023/6/22
© 2023 Shinta Mori &ETIC. All Rights Reserved.

<最後に>

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今後とも、応援よろしくお願いいたします。

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