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総量規制基準(C値)パブコメに意見しようか考えている

「総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲」(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について

…というタイトルで、6/14~7/14までパブコメが出ています。

総量規制も、第9次になるんですねぇ。9回目の更新となります。

で、今回は過去に類のない「少なさ」のC値変更案となったようです。

目次すら、作るレベルにない(笑)。

じゃあ、案をPDFで見てみましょう~ということで、1つだけなんですが、「し尿浄化槽(201~500人槽)のCcjを30~45から30~40にする。」

ホントにこれだけです。

COD、まさかの1区分だけ。窒素・りんは全く変更無し。

ほとんど、何も変える要素が無いと言うことでしょうか。

し尿浄化槽についての課題は、もともと東京湾、伊勢湾問わず「汚水処理施設の普及」として、平成の前半までは設置されていた単独処理浄化槽を合併処理浄化槽にしましょう、とか下水処理を普及しましょう、とかの施策展開でやってきていることです。

なお、窒素・りんは既存でやっていることを継続すること、さらに第7次総量規制から盛り込まれた「現状より悪化させない」考え方のもとで、今回は全くテコ入れをしていないのですが、本当に東京湾や伊勢湾がそれで大丈夫かどうかは別問題です。(※瀬戸内海は瀬戸法改正のこともあり、むしろ窒素とりんはコントロールに向けて動こうとしている)

今回の場合、201~500人槽がターゲットです。マンションとか、ちょっとしたデカい建物の汚水処理を浄化槽でやっていると、あり得そうなレベルですね。また、複数住居の共同処理(コミュニティプラントみたいなもの)でもあり得ると思います。

総量規制にかかるということは、

①日平均排水量が50m3を超える。

②東京湾、伊勢湾へ最終的に流れ着く流域である。(下水処理は除く)

この2点が条件ですね。

Ccjという区分、これは平成3年7月1日以降に新規又は増設により増加した量ですが、し尿浄化槽の場合に増設は実質ほぼ無いので、「新たに設置された浄化槽」と見てもだいたいは差し支えないでしょう。例外要素もありえますが、稀なケースです。

〇意見しようか考えていること。

総量規制の細かい解説をすると長くなるので、ここでは割愛しますが、私はどちらかといえば、「CciやCcjの下限値」を20とか25にしてほしいかな、と。

これは総量規制の仕組み上の問題もあって、下限値の見直しを求めたいのです。仕組み上の問題解説は有料クラスの話になりますが今回はしません。

実は、浄化槽はそもそも平成18年2月1日以降の設置において「BOD20mg/L以下にすること」の性能要件が加わっています。総量規制の指標はCODで、毎度毎度のことですがBODとCODの関係性は決まったものではないため、ここが足かせになってCODの下限値の見直しも出来ないのではないかと思うのですが、いや待てよ。。。

いわゆるC値というのは、国が範囲を示します。今回の案では30~40にせよ、と。また、CODのC値は5きざみなので、実質「30か35か40」の三択を、最後は都道府県側が「総量規制基準の告示」で定めます。

国は、範囲しか示さないのです。

そこに都道府県側が仮に物凄いチャレンジな基準を定めようとしても、30より下を出すことはできません。

CODが30って、結構ヤバいですよ。それも最大水量で…

実際のところ、CODでクリアできないなんて施設はあまり無いんじゃないかと思います。ですから私は上記にあるように、下限値の見直しをしても良いのではないかと思うのです。パブコメの期間はまだあるので、ちょっと意見しようか検討します。

ちょっと濃いハナシですが、専門に近い分野なのでちゃんと書きました。

これで、もっと細かい解説入れると、何倍にも量がなりそうですね(笑)

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