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父との約束

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父が書きためたあれこれ。本にすると約束したまま未だ手をつけられないまま。ベッドに横たわったまま口もきけなくなった父を見ながら人の尊厳とは何かを考えている。でも今は尊厳も何も関係な… もっと読む
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父の荷物を整理していたら、今も父を思ってくれる人たちの声が聞けた

こんばんは。 さて先日ご紹介した「お焚き上げドットコム」に送った父のアルバムなど捨てられなかったものたち。 今日、神社から「お焚き上げ証明書」とお焚き上げの様子を映した動画が送られてきました。動画に映し出されたお焚き上げの炎を見て、父が空に昇っていくように感じました。一つ心の区切りがつきました。 そして、お焚き上げといっておきながら、父はクリスチャン。たくさんのキリスト教関係の本を残しました。洗礼を受けた昭和20年頃のボロボロの本からも、父が敬虔なクリスチャンであったこと

今日は終戦の日。父が書いた戦争の記録

今年93歳になる父。今は老人ホームで1日中ベッドの上、目を開けることもほとんどないし、意思の疎通もできません。その父が書きためていた長い文章。本にすると約束しながら、未だ実現できずにいます。お父さん、ごめんなさい。 終戦の日の今日。そんな中から当時18歳だった父の戦争の記録を拾ってみました。 昭和25年5月25日。生まれ育った東京・港区芝で、父はB29の襲撃を受けたそうです。目の前で増上寺に祀られていた徳川秀忠の供養塔である五重の塔がメラメラと燃え、焼け落ちたことは、何度か