note_2 家庭
私は両親と4人兄妹で育ちました。
どこにでもある普通の家庭だと思いますが、
両親が共働きで忙しいうえに
わりと放任主義だったので
好き勝手な子どもたちが出来上がりました。
2LDKの市営住宅に6人で暮らしていて
その市営住宅にはそういった家庭がたくさんあったので気付かなかったんですが
小学生高学年にもなると他の家庭との違いが気になり始めます。
一軒家で自分の部屋があること。
家はきちんと片付いていて友だちを呼べること。
家に帰るとお母さんがいておやつを出してくれること。
夕方になると友だちのお母さんは夜ごはんを作り始めること。
そんな家庭が当たり前で、自分の家はおかしいんだと思い始めるようになりました。
習い事に行っても迎えに来るのが遅くて
違うお母さんがよく家まで送ってくれたこと。
夜8時ごろまで兄妹で身を寄せ合い親を帰ってくるのを待っていたこと。
それまでにお腹が空いたら自分たちで料理して食べていたこと。
今思えば、親も必死に頑張って働いていたのかなと思えるんですが
当時の私はそんなことを考える頭を持っていなかったので
だんだんと親(この時は特に母親)への不満が溜まっていました。
幼い頃の家庭環境はザッとこんな感じなのですが、
私が親になって特に思う自分の親の変わっているところは
"子どもへの愛情表現が圧倒的に少なかった"
ところです。
例えば私は小学生高学年になった子どもにもいまだに
『可愛い』『大好き』と言うし
『気をつけて帰ってね』『怪我しないでね』と口酸っぱく言います。
辛そうにしていたら
『何かあった?』『何か辛いことあった?』と必ず声をかけます。
嫌がっていても手を握ったりハグをすることもあります。
ですが、私は親から全くと言っていいほどそんな言葉をかけられた記憶がありません。
激しい兄妹喧嘩をして泣いていたとき。
私が友人関係で嫌な思いをしたとき。
悩んでいるとき。
いろんな場面があったけど、
親から心配されたことや声をかけられたことはなかったんです。
だからと言って今でも親が憎いとかそんなことはないですよ。
ただ、おっぴろげに相談できたらどんなに心強かったことかと思います。
なので私はずっと子どもの友人でありたいと思って子育てをしています。
好きで好きでたまらないと言うことは、
本人たちがもう聞きたくないというほど伝えます。
もうそんな歳じゃないとわかっていても
時々手を握ったりハグをします。
嬉しい時や辛い時に、1番に話を聞いて欲しいと思う存在になりたいんです。
全て私の幼少期〜反抗期くらいまでの感情からくるエゴなのですが
私のように捻くれた子どもじゃなく
少しでも素直な子どもになっていてくれたら嬉しいなと思います。
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