四季の茶花の「おもてなし」
第一章:春の茶花1.1 元旦の茶花
春の始まりを祝う元旦には、椿と突羽根を用います。椿はつばき科の常緑高木で、赤、白、薄紅など多彩な花色を持ち、一重咲きから八重咲きまであります。艶やかな葉に照り映える椿の花は、新年の華やかさを象徴するのにふさわしい花材です。突羽根はビャクダン科の落葉低木で、正月の空に舞う追羽根を思わせる姿から「羽子木」とも呼ばれ、正月の茶席にぴったりの花材です。
1.2 小寒の茶花
小寒には、梅の楉(ずわえ)と妙蓮寺椿を飾ります。梅はバラ科の落葉高木で