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#13 書写 4月~6月はたくさん残業すると社会保険料が上がるってホント?

タイトル:4月~6月はたくさん残業すると社会保険料が上がるってホント?FPが解説
文字数 2351文字
書写時間 50分 0秒 
書写引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/e01b4485d973c7e7dd5d814e53abf5615aa24506

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「4月~6月は残業しない方がいい」という話を聞いたことはありませんか?これは社会保険料が上がることで手取りが減ってしまうことがあるため、そのように言われています。そうなると、ことさらその時期には残業しないと言い出す人も出てくるかもしれません。しかし、社会保険料について知ると、そんな単純な話ではないことがわかります。社会保険料は何のために払うのか、なぜその時期が影響するのか、社会保険料が決まる仕組みを解説します。

■給料から引かれる社会保険料

まずは、会社員の給料から引かれる社会保険料について、おさらいしておきましょう。

■*健康保険料

健康保険は、会社員や公務員が加入する公的医療保険です。本人とその家族がケガや病気をしたときに、保険給付が行われます。健康保険料は、標準報酬月額(月給)および標準賞与額(賞与)に保険料率をかけて計算します。ここで重要となるのが「標準報酬月額」です、後ほど詳しく説明します。

保険料率は加入している健康保険組合によって異なります。

全国健康保険協会(協会けんぽ)の令和6年度の東京都の保険料率は9.98%です。保険料は会社と折半して負担するため、従業員の負担は4.99%となります。

■*介護保険料

介護保険は、老化が原因で介護が必要になったときに、給付や支援が受けられる制度です。

40歳以上になると、健康保険料に介護保険料が上乗せされます。

全国健康保険協会(協会けんぽ)の令和6年度の東京都の介護保険料率は1.6%となっており、健康保険と合わせて11.58%となります。保険料は会社と折半して負担するため、健康保険料と介護保険料を合わせた従業員の負担は5.79%となります。

■*厚生年金保険料

厚生年金は、会社員や公務員が加入する公的年金制度です。厚生年金に加入することで、国民年金にも加入していることになり、国民年金(基礎年金)とその上乗せである報酬比例部分の年金を受け取ることができます。厚生年金保険料は、標準報酬月額(月給)および標準賞与額(賞与)に保険料率をかけて算出します。

保険料率は現在18.3%で固定されています。保険料は会社と折半して負担するため、従業員の負担は9.15%になります。

■*雇用保険料

健康保険、介護保険、厚生年金の保険料を求めるときに使われるのが、「標準報酬月額」です。毎月の給料を一定の幅で区分した標準報酬に当てはめることで、「標準報酬月額」が決まります。つまり、社会保険料の計算を簡便化するためのものです。「標準報酬月額」は保険料や年金額に用います。

たとえば、給料が25万5000円だとすると、報酬月額25万以上~27万円未満に当てはまるので、標準報酬月額は26万円になります。標準報酬月額26万円は健康保険の20等級、厚生年金の17等級になります。健康保険は1等級から50等級まで、厚生年金は1等級から32等級までに分けられています。

■標準報酬月額が来ます仕組み

ここでいう給料は、基本給のほか、残業手当や通勤手当などを含めた税引き前の給料差します。そのため、残業をたくさんすれば、給料の額が上がるため、標準報酬月額も上がる可能性があります。標準報酬月額が上がれば、それに保険料率をかけた保険料も上がるため、結果、手取りが減るというわけです。

標準報酬月額は、毎月の給料をその都度当てはめて決めているわけではありません。標準報酬月額の決め方には3つのルールがあります。入社した時の「資格取得時の決定」、年1回の「定時決定」、昇給など大幅な変更があった場合の「随時海底」の3つです。基本は年1回兵十報酬月額を見直す「定時決定」となります。

■4月~6月の給料で1年間の保険料が決まる「定時決定」

提示決定は7月1日に社会保険に加入している人が対象となり、4月から6月の給料(総支給額)の月額平均から、標準報酬月額を決定します。決定した標準報酬月額はその年の9月から翌年の8月の1年間、保険料の計算に使われます。

そのため、4月から6月の3か月間にたくさん残業して、それ以外の月は通常通りの勤務だった場合、通常の給料に対し、残業代で増えた給料を基準にした高い保険料が徴収されるので、手取りが減ることになります。なお、残業した月の翌月に給料が支払われるケースでは、3月から5月に多く残業をすると標準報酬月額が上がります。

■どのくらい保険料が変わる?

標準報酬月額が変わることで、社会保険料がどのくらい変わるのか、シミュレーションしてみたいと思います。

会社員Aさん(35歳)
協会けんぽ「令和6年度 保険料額表(東京都)」を使って試算

■<4月~6月の給料の平均が24万円の場合>

標準報酬月額は24万円になります。

*健康保険料・・・1万1976円

*厚生年金保険料・・・2万1960円

社会保険料の合計は3万3936円になりました。

次に4月~6月に残業が多くなり、Aさんの給料が27万円になった場合をみてみましょう。

■<4月~6月の給料の平均が27万円の場合>

標準報酬月額は28万円になります。

*健康保険料・・・1万3972円

*厚生年金保険料・・・2万5620円

社会保険料の合計は3万9592円になりました。

その差は5656円です。Aさんの給料が再び24万円位戻った場合、増えた社会保険料5656円分手取りが減ることになります。1年間にすると6万7872円の減少です。

以下 時間切れ

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