06 - 失われた星・1
食事の後、私たちはお茶を飲みながら、他愛のない話に夢中になっていました。いつしか話題は私の大好きな宇宙やNASAに移り、できることなら宇宙にも行ってみたい、と冗談まじりに私が口にした時のことです。
それまで静かに部屋の隅で寝そべっていたチョコが、突然すっくと立ち上がり、ウォンウォンウゥ〜ウゥ〜と、吠え唸りながら勢いをつけて、千華さんに走り寄りました。
暫く話に夢中になっていた私たちも、千華さんの足下で吠え止まないチョコに、なんだか様子がおかしいぞ、と気が付きました。ウォン