娯楽

上京してから遊びに行った場所。

東京タワー
国会議事堂
メイドカフェ
水族館
ラウンドワン
大宮
鎌倉
国立科学博物館
原宿
渋谷

高校の時までは、「わざわざ計画して行く所」だった場所が、今となっては余裕で生活圏内です。
その日の思いつきでふらっと行けてしまうんです。

とても便利だし、とても楽しいです。


でも、私にはそれが少し悲しいです。

今回は、娯楽の希少性について書こうと思います。


私の両親は、行きたいと言ったところには基本的に連れて行ってくれました。
ただしひとつだけ条件がありました。
それは、「行き方をプレゼンする」ということです。
つまりルートを自分で調べて、「何時にここに着いていたいから家は何時に出て、何時の新幹線に乗って、或いは高速道路に乗って」といったことを、連れて行ってくれる人にプレゼンして納得してもらわなければならなかったのです。
それで了承を得られて初めて、行きたいところに行くことができたのです。

唯一計画しなかったのは、ツアーで行った上海旅行くらいです。
勿論これは家族旅行の場合だけです。

みんなどの家でも、家族旅行は子どもが計画するものだと思っていました。


こういうことを昔からしてきたので、レジャー施設や観光スポットに行くときには、必ず入念な下準備が必要なものだとずっと思っていました。
そういう癖が付いていたので、初めてオーキャンで1人で東京に行った高2の時にも、かなり前から調べていました。

それが一変してしまったわけです。

メイドカフェから水族館のハシゴが、その場の思いつきで叶ってしまう。
代々木でイベントがあることを朝知ったら、その日の午後にはもう着いている。


距離だけではありません。
時間の制限も無くなりました。

夜の9時までカラオケしていても、その後から、10時を過ぎてもボウリングができてしまう。


限られた時間の中で、入念に準備して、満を持して楽しんでいた娯楽は、大量消費の対象に成り下がってしまいました。

別に今の楽しい生活を手放すつもりはありません。
折角東京にいるんですから。

でも明らかに、希少性は下がりました。
行くまでの過程も楽しんでいた人間なので、その楽しみが減ってしまったのは、ちょっとだけ悲しいです。
その代わり、その場その時は目いっぱい楽しんでやろうと思います。


という、田舎者の意見でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?