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ミイラ展に行ったらめちゃくちゃ色んな「死」の文化に触れられた

こんばんは。クマです。
今回もゆるゆるやっていきたいと思います。
気がつけば7月になってしまいました。
ついに今年も後半戦ですね。がんばってまいりましょう。
さてさて。

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今回は6月27日まで開催されていた、「特別展 ミイラ 「永遠の命」を求めて」の感想を書いていきたいと思います。
久しぶりにアート以外の展示の感想ですね。早速いきましょう。


ミイラがいっぱい

ミイラときくと、大抵の人は包帯でぐるぐる巻きにされたエジプトのものをイメージするのではないでしょうか。僕がそうでした。

今回の「ミイラ展」では、エジプトのミイラはもちろんのこと、南北アメリカ・西洋・日本のものまで幅広く集められています。
そのため、普段なかなか見る機会がないエジプト以外の国のミイラや、その地域・時代の人々が「死」とどのように向き合ってきたのかがわかる展示になっています。
特に南北アメリカの文化について触れる機会は日本ではかなり少ないのではないでしょうか。

とはいうものの、言ってしまえば本物の死体を展示しているわけなので、苦手な人は苦手な部類に入る展示だったと思います…。

南北アメリカのミイラ

それでは展示の内容を見ていきましょう。
入り口を入ってすぐは南北アメリカのミイラのコーナー。
インカ帝国時代のミイラなどが展示されています。

ミイラには自然にミイラ化したものと人為的に作られたミイラがあります。
こちらのコーナーでは両方が展示されていました。
人為的に作られたものは、埋葬する際に着せた布の色柄や造形が非常に面白かったです。
アンデス文明についてもっと知りたくなりました。

また、他の展示エリアに比べて古い時代のものが多かったためか、子どものミイラが多かったような印象を受けました。
それだけこの時代・地域では子どもが亡くなることが当たり前のように起こっていたのでしょうか。

子どもといえば、副葬品として乳歯を握っているミイラもありました。なぜ乳歯を握っているのかはよくわかっていないとのこと。
ちなみに僕は当時の民間信仰か何かだったのではないかと思っています。子どもの歯→新しく生えてくる→転生・再生を意味している、みたいな。
こういう風に自分なりに当時の人がどのように考えていたのかを推理してみるのも楽しいですね。

古代エジプトのミイラ

次はエジプトのミイラのコーナー。
お馴染みのミイラですね。文化として多くのミイラが作られていたためか、展示物の数が他のコーナーより多かったです。

一番印象に残っているのはやはり、実際に使用されていた棺ですね。
こういうものって、挿絵や写真で見たことはあっても、意外と生で実物を見る機会って少ないのではないでしょうか。
木製の棺は装飾されたヒエログリフが美しく、鮮やか無色使いであり、美術品としても美しくありました。初めてエジプトの遺跡を発掘した人は感動したんだろうな。

また、ミイラの作り方は知っていたのですが、ポーズや埋葬のされ方が時代ごとに少しずつ異なっていることや、ローマに支配されていた時代には、装飾画にローマの影響をうけたようなものが出てきたことなどは初めて知りました。

ヨーロッパのミイラ

続いてはヨーロッパのミイラのコーナー。
西洋のミイラときくと、オカルト好きな方はイタリアの修道院にある、生きているような女の子のミイラなんかを思い出すのではないでしょうか。

基本的にヨーロッパには遺体をミイラにする習慣はほとんどなく、自然に作られたものが多いとのこと。
今回メインで展示されていたものも湿地遺体というタイプの自然に生じたミイラ。湿地帯の中で自然に作られたものです。
まるで押し花のように、真っ黒な皮だけのように平たくなった状態は、かなりインパクトがあり、少しきつさを感じました。
人間ってこんな風になるんだ…。

オセアニアと東アジアのミイラ

最後はオセアニアと東アジアのコーナー。

オセアニアのミイラは、「肖像頭蓋骨」と呼ばれるものが展示されていました。
こちらは死者の頭蓋骨に粘土などで肉付けをし、生前の顔を再現したもの。
造形としては目の部分に貝殻が使われていたりなど、かなり不気味でしたね。夜中に見たら多分泣く。
儀礼に使われていた仮面などもビジュアルが奇抜で凄かったです。
民族衣装って個性的で面白いですよね。

東アジアのミイラは、主に日本のミイラが展示されていました。
といっても、元々日本にも意図的にミイラを作る文化がないため、自然に生じたものがメインでした。
また、こちらのコーナーでは即身仏の展示もされていました。
実物は思わず手を合わせて拝んでしまうような、神々しさがありました。

衝撃があったのは本草学者のミイラ。
この男は自身の研究成果を確かめるるために、死ぬ前に大量の植物の柿の種子を摂食、見事に死後自身をミイラ化させることに成功しました。
顔色が良く、鼻がひしゃげてしまっている以外は状態も良いため、まるで数珠を握って眠っているかのような、綺麗なミイラでした。

まとめ

というわけで今回は「ミイラ展」の感想について書いていきました。
さまざまな民族の文化、そして「死」についてどのように向き合ってきたか知ることのできる展示だったのではないかと思います。
展示のパンフレットも読み物として非常に面白かったです。
というわけで。

というわけで。
今回も拙い文章にここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
「クマのアートがたり」では、毎週土曜日に主に福岡県内の展示やアートイベントの感想などを書いていきます。
よろしければ応援していただけますと嬉しいです。
ではでは。クマでした

定  1

そういえば今回からnoteの記事にハッシュタグをつけることにしました。
やっぱりがんばって書いたからには誰かに見てもらいたいので。
それにしても、ハッシュタグつけてなかったのにみんなどこからこの記事を見つけてくれてたんだろう。


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