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22歳。絶望している当時の自分に手紙を書きました。



22歳

某所で溺れる前の君へ。

君は今、役所で「大学は贅沢品だ」と言われて絶望している真っ最中だと思う。
その日は病院も開いておらず、抜け殻になった体でひたすら歩き疲れたところで雨が降ってきたのを覚えてる。
泣けないから空が代わりに泣いてくれてるのかななんて思った次の瞬間、管に繋がれていたね。
喋れないし動けない。
何が起きたのか分からなくてまた寝てしまった。
あの日の僕を助けられないか必死で調べてみたけれど、君を助けられる制度は今もまだ存在していない。
あらゆる奨学金は「社会的養護を受けて育った子どもたち」
病院奨学金はある程度収入のある保護者がいることが条件。
僕はどうすれば君を助けられるのか、今も必死で必死で考えている。

だけどごめん。
あれから8年経った今でも僕は今もまだすべての制度の狭間を生きてきた君を助ける術を持ってない。
難病指定されてない難病に罹患してしまってこれまた制度の狭間だ。
制度ってほんとうにやさしくないよな、なんて思うけどあの頃とひとつだけ確実に違うことがある。
それは仲間がたくさんいること。
ぼくの話をきちんと聞いてくれる仲間が、いつでもそばにいることだ。
それは君が8年かけて自分と向き合い続けてきた結果でもあると思う。
環境からも自分からも逃げずに生き抜いてきてくれて本当にありがとう。感謝してる。

僕はここから先の人生を君と手を取り合って生きていきたい。
きっと力を合わせることができれば、成し遂げられなかったことを成し遂げられる気がするんだ。
だから力を貸してくれませんか。
より良いミライを作るために。
僕から君へのお願いです。

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