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【詩】斜めに降る静かな雨の詩

ぼくにはたしかに
言えないことがあって
言えないことが
ぼくからにじみ出ていて
それがかなしくて
ひとりになると泣いてしまう
涙に覆われた目で
景色を見ると
とてもきれいに見える
人生を
傷つかずに生きることなんてできない
ぼくたちは孤独だけれど
宇宙とつながっているね
あなたがあの日に言った
愛しているという言葉は
なんだか御伽噺のような響きがあって
夜中に誰にも見られずに
斜めに降る
静かな雨を
ぼくにおもいださせる
降っているのか
降っていないのか
目を凝らしてもわからない雨に
ぼくたちは
たしかに濡れていた
雨の一粒 ひとつぶが
空の高いところから落ちてきて
黒いアスファルトを
ひっそりと
濡らしている

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