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指輪が抜けない!

臨月に入った週の妊婦健診時のこと。
看護師さんから「入院前にアクセサリーや結婚指輪も外しておいてくださいね」と言われた。
軽い気持ちで「結婚指輪が外れなかったらそのままでも問題ないでしょうか?」と確認すると「帝王切開の際は指輪を切断することになります」とのこと。
一瞬、ギョ!っとした反応をしたものの、
私は結婚指輪以外のアクセサリーは付けておらず、その結婚指輪もこれまで料理の際など定期的に外していたので、石鹸でも使えば外せるだろうとその時は思っていた。
そう、まさか結婚指輪が抜けないなんて思ってもいなかったのだ。

早速ハンドソープを使って指輪を外そうとしたが、第二関節を指輪が超えることが出来ない。
まさかこんなにも自分の身体が浮腫み、指すら太っていたなんて…。
しかしまだこの時は、明日また浮腫が落ち着いたら抜けるかもくらいに思っていたが、次の日ももちろん結果は同じ。
「やばい、抜けない!」
夫からYouTubeにタコ糸を使って外すやり方あったから試してみようと言われ、左薬指が鬱血するほど何度も試すが痛みが酷くなるだけで、やはり外れることはなかった。
その後もハンドクリームでヌルヌル作戦や、無理矢理引っ張ってもらったりしても抜けることはなく、左薬指の第二関節は水脹れになってしまった。

「もう切断しかないんだ…」と言う気持ちと、
「いや、帝王切開にならなければ切断しなくていいはず」と諦めきれない気持ちで、お腹の我が子に「どうか下から生まれてきてね」と毎日話しかけていた。

傷が治ってきて、次回の妊婦健診が明日に迫った夜。
夕食の洗い物を終え、ハンドクリームも塗っていないカサカサの左薬指の指輪をTVを見ながら何となく触っていた。
30分程1人で指輪をいじり続け、ふとTVから指輪に目線を落とすと、難関の第二関節の治ったばかりの傷痕まで上がっていた。
痛みはあるものの、何故か関節を超えられそうな感覚がある!
私はキッチンにある食器用洗剤を指に付け、痛みを我慢しつつ指輪を動かした。
「抜けたーーーー!」
石鹸、コンディショナー、ハンドクリーム、タコ糸でも抜けなかったのにカッサカサの指を無意識で触っていたら抜けるなんて!
思わず涙も出てきた。

結局、私が今回伝えたいことは、結婚指輪やアクセサリー類は妊娠初期から外しておくべきだということ。
「周囲の妊娠経験のある人が、何故誰も浮腫む前に指輪を外しておけと言ってくれなかったんだ!」と私の様に他人様に責任転嫁する前に、今まだ初期や中期の段階の妊婦さんがこの記事を見て苦労せず指輪を外すことが出来ることを願う。

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