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すぐそばで、ファンと選手の懸け橋に。オリックス 浜崎剛が語るスタジアムDJの魅力

<トップ写真:©︎2021 MAISHIMA PROJECT>


オリックス・バファローズのファーム本拠地 オセアンバファローズスタジアム舞洲を盛り上げているのが、ファームスタジアムDJの浜崎剛さん。「学生時代の放送部での経験を活かして、野球に関わりたい」という思いが挑戦したきっかけだと言います。

ファームスタジアムDJは、試合を盛り上げることだけが業務ではありません。試合前後のイベント進行、ファンの方々との交流、ヒーローインタビューなど多岐にわたって活動しています。だからこそ、選手ともファンとも近くチームを応援できるのが魅力だと。

ファームスタジアムDJの詳しい業務についてや魅力、今後ファンの方々とやっていきたいことをお聞きしました。


放送部の経験から、スタジアムDJへ

野球を観るのが好きだったことと“喋る”仕事がしたかったことから、オーディションを経てオリックスのファームスタジアムDJになりました。

高校受験の時にラジオを聞きながら勉強していて、「DJの方の話って面白いな」と。受験した高校の放送部が全国大会にも出場するような強豪だったので、導かれるように入部しました。大学でも放送部に勧誘されて、「これもご縁」と思って続けました。学生時代に積み上げてきたことがアナウンスだったので、何らかの形で仕事に活かしたいとは思っていましたね。

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なる前は、「華やかに試合を盛り上げる仕事」だと思っていました。でもファームスタジアムDJは放送室内での業務にとどまらず、多岐にわたって仕事をしています。

例えばコロナ禍の前に行なっていた、「開門ウェルカム」。お客さんが入場する際に選手1〜2名に来てもらって、ハイタッチを実施していました。他にも試合前に選手のトークショーがあったり、ミニイベント企画があったり。企画絡みのものは大抵関わるので、試合前後は常にバタバタしていますね。

試合前は門のところにいて、トークショーのために移動して、試合が始まる時には放送室へ。スタジアムを走り回っています(笑)。

ここ(オセアンバファローズスタジアム舞洲)の放送室は窓が開かないので、球場の音が全く聞こえないんです。普通は審判さんの声や交代のやりとりを聞いてアナウンスに備えるのですが、ここは全て電話で情報のやりとりを行なっていて。試合中もバタバタしていますね。


ファンと直接、野球を共有できる。ファームならではの魅力

ファームスタジアムDJの魅力は、なんといってもお客さんとの距離感です。入場前には「開門ウェルカム」で直接声をかけていただくことも多いですし、試合後も「お疲れ様でした!」とハイタッチすることもしばしば。楽しんでいただけるように、お客さんとの心の距離も大切にしています。

コロナ禍で接触できなくなりましたが、以前は選手とも話す機会が多かったです。トークショーでも「昨日のバッティング、良かったですよね」といった野球の話に加え、プライベートな話もできたり。ちょっとしたコミュニケーションですが、ちょうど良い距離感なのかなと。楽しかったですね。


お客さんにとってのファームの魅力も、同じように“近さ”だと思います。一度観戦していただいたらわかると思うのですが、観客席とグラウンドがとても近いです。打った時の音や、ベンチからの選手同士の応援まで聞こえます。「選手間ではこうやって呼ばれているのか」などとわかるので、親近感が増すんですよね。ぜひ球場に来て野球を身近に感じてもらいたいですね。

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ファームスタジアムDJならでは魅力を感じているのは、ヒーローインタビューです。1軍であればヒーローインタビュー役の方が別でいらっしゃるのですが、ファームでは私が担当します。「この選手はホームランを打ったな、でもこのピッチャーも良かったな」などと、何人か候補を挙げてチームのマネージャーに提案します。

ヒーローインタビューの質問事項も考えます。でもサヨナラ試合の時は最後に打って試合を決めた選手がヒーローなので、準備できないんですよね。ドキドキしながら、ぶっつけ本番で挑みます。

インタビューした選手が、お客さんから大きな拍手を受けているのを隣で感じると身に沁みますね。これは良い仕事だなと、もう虜(とりこ)ですね(笑)。

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舞洲は、オリックスを担う原石を観られる場所

舞洲は、プロ3球団の拠点となる施設が徒歩圏内にある日本で唯一の場所です。コロナ禍で実施できていませんが、3チームが一緒になってイベントを企画できるのは舞洲ならではだと思います。

印象に残っているのは、「おとなり応援」ですね。3チームのDJやMCを中心に、リモートでファンの方々と大阪エヴェッサの試合を観戦しました。オリックスのファンの方が「バスケ、めっちゃ面白いやん!エヴェッサも応援しよう」と言ってくれたり、交流を深めるきっかけを作ることができました。

エヴェッサのアリーナMCを務めるたつをさんとは、これを機に仲良くなったんです。僕自身エヴェッサの試合も観に行くようになりましたね。


舞洲には球場だけでなく、「舞洲バーベキューパーク」やグランピング施設「パームガーデン舞洲 by WBF」などがありお出かけスポットとしても充実しています。スポーツと合わせて楽しめるので、合わせて「舞洲」として楽しんでいただきたいです。

コロナ禍の前には、ファームのイベントでバーベキューパークを利用したこともありました。「来場者ポイント」というものがあって、「15回以上試合を観に来ていただいた方を対象に、シーズンオフに選手と一緒にバーベキューをしよう」、という企画です。ファンの皆さんや選手と同じテーブルを囲んで、普段見られない選手の素顔が垣間見えたりと、めちゃくちゃ楽しかったのを覚えています。


コロナ禍が明けたら、「YMCAダンスコンテスト」をまたやりたいですね。5回裏終了時に、お客さんに踊っていただくものです。「大きくアピールしてくれた方には、選手のサイン入りボールなどの景品をプレゼントします!」と。スタンドが揺れるくらい盛り上がったこともあって、ぜひまたやりたいと思っています。

オリックスとしては、1軍が見事に25年ぶりの優勝を果たしてくれて感無量です。中には来田涼斗選手のように、1軍デビューしていきなり結果を残す選手もいます。ファームには原石となる選手がたくさんいるので、末長く応援していただけると嬉しいですね。

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