見出し画像

球団スタッフを目指したい方へ、どうしても伝えたいこと。オリックス・濵田安耶香

オリックス・バファローズ(以下、オリックス)事業運営部 コミュニティグループに所属し、舞洲プロジェクトの運営を担っている濵田安耶香(はまだ・あやか)さん。2007年のオリックス入社以降、15年にわたり球団を支え続けています。

小学生の頃に高校野球を観戦したことをきっかけに、スポーツを支える立場への強い思いが芽生えたと話す濵田さん。しかし、「スポーツに関わりたい」という漠然とした思いが、実際に球団スタッフという職業に結びつくまでにはさまざまな悩みと葛藤がありました。

彼女が歩んだスポーツ業界への道のりと、舞洲プロジェクトへの思いをお聞きしました。

小学校から憧れ続けた、スポーツを“支える”立場

野球を好きになったのは、小学生のころです。両親に連れられて高校野球を観に行ったことがきっかけでした。保育園の先生だった母の教え子が甲子園に出場するからと、一緒に応援に。一気にのめりこみました!

「高校では野球部のマネージャーになりたい」と思うようになりました。が、進学先の高校では女子マネージャーを募集していなかったため、中学生の時と同じく陸上競技を続けることにしました。

大学はスポーツの勉強ができる大学を選びました。まだ具体的な夢はなく「スポーツが好き」という漠然とした気持ちが大きかったです。

大学は野球部のマネージャーになることができました。ずっと続けてきた陸上は怪我で続けられなくなり、あらためて自分の「やりたいことをやろう」と入部を決意しました。

「どの立場から、スポーツを支えたいのか」

大学では授業の一環として、インターンシップ実習がありました。 今でこそ主流ですが、私が学生の頃はまだ始まったばかりで受入れ先や実習の機会も少なかったですね。大学3回生の時は大阪ドームへインターンシップ実習に行かせていただき、試合当日の運営に関わらせていただきました。

実は、記者の仕事にも興味がありました。野球部の先輩がメディア業界に就職され、その姿に憧れて、スポーツ記者という選択肢がずっと自分の中にありました。

4回生になってから、どうしても一度経験してみたいと、スポーツ新聞社へもインターンシップ実習に行かせていただきました。実際に経験してみて、記者の仕事に向いていないかもと感じながらも、どこかで憧れる気持ちを捨てきれなかったのを覚えています。

結果、記者として就職することはできませんでしたが、もう一度記者を目指すのか、大学院に進学するのか。いくつかの選択肢と向き合い、大学にも相談に行きました。

就職で悩んでいた時、先生が「一度外の社会を見てきなさい。大学院で勉強したいなら、戻ってくればいい」と声をかけてくれた事がきっかけとなり、どのようにスポーツと関わっていきたいのか、もう一年考え直そうと思いました。

大学を卒業してから一年半程、整骨院でアルバイトを続けながら進路について考えました。その間も、積極的に就職活動をしていましたね。最終的には大学の先輩とのご縁もあり、2007年に入社させていただくことができました。


球団スタッフを目指している方に限らず、「人との縁は大切にするべき」だと伝えたいです。私は大学野球部の繋がりで色々な方とお会いする機会も多かったので、日々挨拶するようにしていました。

大学卒業後も、よく学校へ顔を出していました。地道ですが、どこかで必ず誰かが見てくれています。自分がやりたいことを口に出して周りに言っておくことも重要だと思います。

画像1

入社から11年間続けた、マスコット担当

オリックスへ入社してからは、今も所属しているコミュニティグループへ配属が決まり、一年目から2018年までマスコット担当をしていました。全てのホームゲームに加えて、地域のイベントや幼稚園をはじめ様々な施設訪問までマスコットたちと一緒でした。

12球団しかないプロ野球のチームで、マスコット担当としてお仕事をさせていただけたのは本当に貴重な経験だったと感じています。「スポーツを支えたい」という夢が叶えられていることは、感謝してもしきれませんし、誇りです。


今でこそ現場で働く女性の球団スタッフも増えていますが、私が入社した2007年当初はまだまだ少なかったです。その中で、大学の先輩だった上司が厳しかったのを覚えています。叱られた事のほうが良く覚えていますね(笑)。

私の場合、学生時代も男子の方が多い環境にいましたし、男性が多い職場であることを理解した上で入っているので、厳しい環境に対して違和感はありませんでした。「在校生のためにも卒業生がしっかりと自覚して働かないといけない」と言われたことを覚えています。

今でも一年目にしっかりと指導していただいたことには本当に感謝しています。入社当初から任せていただいたマスコット担当を、長きにわたって務める事ができたのもご指導あってのことだなと、あらためて実感しています。

プロ3チームがそろう場所。舞洲だから実現できるイベントを

現在の主な業務は、舞洲にある大阪シティ信用金庫スタジアムの運営です。また、コロナ禍であまり活動ができていませんが、学校訪問などの野球振興にも取り組んでいます。

舞洲プロジェクトには、2019年から関わらせていただいています。大阪エヴェッサやセレッソ大阪といった他球団の方々と交流ができるのは新鮮な経験です。

舞洲プロジェクトとしてイベントを運営することも多いですが、マスコット担当時代の経験を活かせている部分はあると感じています。現場の運営側として関わってきたので、今後も貢献できれば嬉しいです。

私にとって舞洲は、大学時代から馴染みがある場所です。大阪シティ信用金庫スタジアムは大学野球でもよく使われる試合会場で、当時から、いちばん使いやすい球場だと思っています。

舞洲にはプロ3チームがそろっているので、いろんなことができると思います。コロナ禍が明けてからになりますが、3チーム合同のファン感謝デーはやってみたいですね。各チームから選手が参加して、舞洲にある施設で運動会をしたり、サイン会をしたり、トークショーをしたり......舞洲ならではのコラボができたら面白いですよね。これからも3チーム一丸となって舞洲を盛り上げていきますので、引き続きご注目ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?