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「ここで長くプレーしたい」。舞洲で育ったオリックス・バファローズ 池田陵真が抱く『感謝』と『誓い』

舞洲Voiceでは、3つのプロチームが拠点を置く舞洲ならではのインタビュー記事をお届け。『#舞洲での思い出』と題し、舞洲で長くプレー経験のある選手にお話を伺います。

今回登場するのは、オリックス・バファローズ(以下、オリックス)の池田陵真(いけだ・りょうま)外野手です。大阪出身の池田選手は、大阪桐蔭高校時代に主将として甲子園に出場。2021年度ドラフト会議にてドラフト5位指名を受け、オリックスに入団しました。2022年5月には1軍デビューを果たし、初安打を記録。1軍定着を目指し、ルーキーイヤーに臨んでいます。

ジュニア時代から舞洲でプレー経験がある池田選手。慣れ親しんだ地でプロ野球選手になるまでの軌跡から、野球との向き合い方、そして大阪・舞洲への思いを伺いました。


ジュニア時代から舞洲でプレー。慣れ親しんだ地で、プロ野球選手に

ー舞洲で思い出に残っている試合を教えてください。

高校3年生の夏の大阪大会決勝です。サヨナラヒットを打って、甲子園出場を決めることができたので印象に残っています。

ーいつから舞洲でプレーしているのですか?

ジュニアの頃は、同じ敷地にあるセレッソ大阪のグラウンドを使っていましたし、中学の全国大会の会場が大阪シティ信用金庫スタジアムでした。その頃から舞洲とは繋がりがあります。馴染みのあるスタジアムなので、落ち着いて試合に臨むことができますね。舞洲での試合では、よく打てているイメージがあります(笑)。

ープロになって初めて舞洲でプレーしたときのことは覚えていますか?

阪神タイガースとの試合で、風が強かったのを覚えています。室内練習場がすごく充実していて、試合が終わった後も練習することができるので、成長できる環境が整っていると感じました。

ー同じ舞洲とはいえ、学生時代とプロになってからでは環境や意識は変わりますよね。

練習量でいえば高校時代のほうが多かったです。グラウンドの中ではずっとダッシュしていましたからね(笑)。一方、プロは毎日試合があるので疲労も溜まりやすい。やるべきことをじっくり考えながら練習するイメージです。

ただ、自分はプロ選手の中でも多く練習している自覚があります。トレーナーの方にストレッチのメニューを教えてもらいながら、高校時代よりも丁寧に体をケアするように心がけています。


偉大な先輩の“プロ意識”を実感。意識が変わった、体との向き合い方

ー尊敬している先輩は?

吉田正尚さんです。打席は左右で違うのですが、自分が一軍にあがったときは、よくバッティングの間合いについてアドバイスをもらっていました。

他にも一軍で活躍している杉本(裕太郎)さんや、宗(佑磨)さんのバッティングも参考にしています。

杉本さんは昨年(2021年)のホームラン王ですし、どうやったらボールを飛ばせるのか常に考えている選手。ポジションも同じ外野で、キャンプで一緒に行動することが多かったので、いろいろ聞きました。宗さんには直接なにかを聞いたわけではありませんが、ティーバッティングを横で見ていると、一球ごとにすごく時間をかけていることに気づきました。本数はそこまで多くありませんが、すごく考えながら打っているのが印象的です。

他チームですが、同じ右バッターで参考にしているのは楽天の浅村(栄斗)選手です。大阪桐蔭高校の先輩で、素晴らしい結果を残しているバッターなので、映像を見て参考にしています。

どの選手も技術の高さは当然なのですが、野球に対する考え方や意識がすごいと感じます。

ー具体的に意識の高さを感じた瞬間はありますか?

吉田さんのアップを見たときですかね。他の選手と比べて数倍、一つ一つのメニューを念入りにこなしているように見えたんです。僕も高校時代から意識高くやってきたつもりですが、より細かいところまで気を遣って取り組む姿にプロ意識を感じました。

ーそういった環境にいると、ご自身の意識や行動も変わりますよね。

高卒でプロになると練習量を増やさないといけないと考えがちですが、しっかり自分の体と向き合うようになりました。体が張っていると感じるときは練習量を制限するようにしています。練習する日は一球一球に集中して追い込む一方で、きちんと体をケアする日もつくることが大切だと思います。

ーケアに力を入れるようになってから変化は感じますか?

練習がすべてではないんだなと思うようになりました。試合が続けば、疲労は必ず溜まります。パフォーマンスが良かった試合後、あえて個人練習ではなくケアに時間を充てることで疲労を軽減し、良い状態を保つことができます。それが結果にも繋がりますからね。

「舞洲は自分を成長させてくれた場所」。地元・大阪、オリックスへの思い

ー大阪桐蔭高校からドラフト5位でオリックス・バファローズに入団されました。指名されたときはどういった気持ちでしたか?

大阪は地元ですし、小学生のときにオリックス・バファローズジュニアという選抜チームに選ばれたこともあったので、「オリックスに入団できたらいいな」という思いはありました。どのチームでも指名していただければ頑張るつもりでいましたが、オリックスから指名していただけたことに縁を感じています。

ーオリックス・バファローズジュニアでプレーすることになった経緯は?

選考の対象となる大会に、当時所属していたチームが出場したことがきっかけです。ただ、チームは1回戦で負けてしまって…「絶対に選ばれないだろうな」と思っていました。そんな中、たまたま別の選手の視察に来ていた関係者の方が、自分を見てくれていたんです。そこからトライアウトに呼んでいただいて選ばれました。運が良かったんです(笑)。

ー地元・大阪でプレーできることにもメリットがありそうです。

家族や友人に球場に来てもらいやすいので嬉しいですね。事前に観に行くと伝えらえることはあまりないので、試合後に連絡がきて知ることが多いです。

大阪は関西弁がキツイ印象がありますが、みんな優しくて良い街です。ここで長くプレーできたら嬉しいですね。

ー舞洲には野球以外にサッカーやバスケのチームも拠点を置いています。他競技の選手に聞いてみたいことはありますか?

サッカーは試合中ずっと走っているイメージがあるので、どうしたらそんなに体力がつくのか聞いてみたいですね。サッカー選手の体力は高校時代から気になっています。野球は試合時間が長いのと、外野の守備では長い距離を走ることもあるので、意外と体力が必要なんです。

バスケ選手には、どうしたら身長が伸びるのか聞きたいです。野球も身長が高い選手のほうが、パワーもあって打球が飛びやすい傾向にあります。僕自身、もう少し身長がほしいなと思うことがあるので(笑)。

ー最後に、池田選手にとって舞洲はどんな場所ですか?

野球だけでなく、さまざまな面で自分を成長させてくれた場所です。シーズンも終盤に突入するなかで、今は2軍でプレーしていますが、早く1軍に上がって結果を残せるように、舞洲で頑張りたいと思います。


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