理想の本棚展

絵本の古本屋 MAIN TENT
4周年を記念して開催した企画
背表紙のカタチの短冊を用意し
ご来店したお客様に
好きな絵本・児童書のタイトルを書いて頂き
みんなの好きな一冊で壁を埋め尽くす!
題して「理想の本棚展」

おかげさまで多くの方に参加頂き
噂が風にのって飛んでゆき
うちでもやりたい!
真似してもよいでしょうか?
という声も聞こえてきましたので
理想の本棚展の作り方
まとめてみました
なおアイデアのもとは長野在住のアーティスト
TOMOYAARTS君のアトリエに遊びに行った際に階段で見つけた子どもたちの架空の本棚です

①短冊と本棚作り
絵本のよさは何と言っても形や色の多様さ
整理整頓しにくい
揃えたいのに凸凹してしまう
そうお悩みの方も多いとは思いますが
一冊ずつ色も違う
一冊ずつ方も違う
一冊ずつ手触りも違う
それはまるでのびのびと遊びまわる子どもたちそのものようで
多様性の象徴です
ということでまず段ボールを様々な大きさにひたすらカット
(薄い紙だと質感として本に見えないので、厚紙や段ボールがおススメ)

②色塗り
相手は絵本ですので色は手は抜けません
赤い表紙、と言えど同じ「赤」の絵本は存在しません
ババールの表紙っぽい鮮やかな赤
赤羽末吉さんのような朱色に近い赤
ぐりとぐらのぐらの赤
同じ色の短冊がないよう、1枚1枚塗っていきます

お次は③本棚
今回は3段用意しました
あえて歪みを出し、厚みは7㎝くらいで存在感を
勿論こちらも段ボールで制作
黒や茶色に黄土色や赤、白
絵の具を混ぜて、集積材っぽいのっぺりさにならないよう
無垢板の雰囲気になるよう塗っていきます

さあ
④壁に貼ります
棚の間は大きな絵本
「ねこのオーランドー」でも入るサイズ37㎝が MAIN TENTの目安です
今回の主旨などイメージを貼って…
これで準備は完了です

最初のお客様は「秘密の花園」でした


日を追うごとに短冊は増えて行きます
大人も子どもも
字を覚えたての子も


韓国や台湾、ドイツの方も
「みしのたくかにと」や「つつみがみっつ」などは敢えて逆さまに
遠方だったり育児中などでお店に来れない方からの希望で
メッセージやコメントでの参加も開始
僕が勝手に絵も添えました


段々とカオスなって来ました


最後は名作「クローディアの秘密」
秘密で始まり秘密で終わるという奇跡もおこりました

こちらがしあわせな完成図


⑤まとめ
自分の1番好きな絵本は何だろう
そう考えている時間は皆さまとても楽しそうで何よりでした
明確にこの一冊と決まっている方もいれば、今日の気分だとこれかな、と選ばれる方もいらっしゃいました
絵本の数が集まってくるにつれて、「こんなに沢山絵本を好きな方がいるのが嬉しい」
という声を聞くようになりました
絵本が心から好きでお店に通って下さるお客様は勿論
絵本作家の方や編集の方、出版社の方など、本を贈る側の方々も皆、こうやって視覚化されることによりなんだか勇気付けられたと仰っていたのが印象的でした
そしてまた、普段密接に絵本と接しているわけではなく
ふらりと立ち寄り、今日の晩御飯の食材を選ぶように今夜読む絵本を選んで下さった方
お店の内装に興味を持ってたまたま入って来られた方
絵本好きの彼女に付き添って来られた方など
絵本好きによる絵本好きのための企画
でなく
絵本好きによるみんなのための企画
に最終的になったところが、とても良かったな
と感じています
サングラスにアディダスのジャージ
ハイテクスニーカーのお兄さんが
マトリョシカを一つずつ開いてゆくようにじっくり自分の過去に戻ってゆき
すっかり忘れていた「エルマー」と再会したのを見たときには
カウンターの中でニヤリとしました
皆さまに楽しんで頂こうと始めた企画に、気づいたら僕自身がとても勇気付けられ、図らずとも5年目をスタートする大きな力を頂きました
ご参加頂いた皆さま、応援頂いた皆さま
ありがとうございました
楽しかったですね!
また遊びましょう
*因みに
僕は自分の名前チトの由来の「みどりのゆび」
色作り担当の妻は「はてしない物語」
娘は同じく自分の名前セシの由来「セシのポサダの日」
妹はこの世にまだ存在しない絵本「忍法猫時計の術」
母は父がケープタウンで買って来てくれた「はなのすきなうし」
をそれぞれセレクトしました

絵本の古本屋 MAIN TENT
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-7-3-102
0422-27-6064
*絵本買取ります
(店頭、訪問、郵送)
http://maintent-books.com/index.html


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