見出し画像

世界が変わった…。気を使って嘘をつく必要が、ほぼ、なくなりつつある。

僕は、嘘はつかない、と決めています。
言葉を丁寧に扱いたい、と思ってもいます。

昨日の記事の最後で、

53歳くらいになってやっと、
「相手にもメリットが生じる嘘ならOK」
という新ルールが、ごく自然に使えるようになりました。

と書きました。

そして、

今、書いていて、少し正確さが足りません。
また、続きを書きたいと思います。

とも書きました。

結論は、
相手にメリットが生じる嘘が、半分以上、嘘ではなくなっているから です。


具体例をもって解説します。

Kさん
協調性をかなぐり捨てて、自分の希望を訴える、Kさんというパートさんがいます。
誰かが「Kさんは72歳」と言っていました。

Kさんは、
「〇時45分までは身体にキツイ」
「なので私は、〇時30分までしか残業はしません」
「1番は家族、2番は自分、3番が仕事」
「仕事は3番です」
「なので、今後はそのようにお願いします」


と、残業MAX〇時30分宣言を行ないました。

仲間が〇時45分まで働こうが、△時まで働こうが、それでも私はイヤだ。
という宣言です。
1人だけ特別扱いになります。

これ。
昔の僕なら眉をひそめたでしょう。
「わがままだなぁ」と思ったことでしょう。

そんな僕が、
「なるほど、そうですか! Kさんの考え、了解しました」
「最長でも、〇時半までにします」
というセリフを吐くのは、かなりの【嘘】になります。


しかし、今の僕は、Kさんをワガママとは思いません。
むしろ、ちゃんと自分の考えがあって、それを率直に話してくれて、
ある意味、気持ちイイ人じゃないか、と思えるのです。


10人のパートさんがいたならば、
10の事情があり、
10の主義主張があり、
10の常識や正しさがある、と思うのです。


仕事を1番大事にする人生も良し。
仕事が3番の人生も良しです。


そして、そのKさんを悪く言うHさんがいます。

Hさん
【平等】が、とにもかくにも大事。
自分が損をしていなくても、誰かが得をしたのなら許せないタイプ
小さなラッキーが、特定の人に偏っていないか調査するのがクセになっちゃっています。

Hさんは、
「またKさんは帰っちゃったの? みんなだって早く帰りたいのに…」
「まったく!」

と、協調性の大切さを説きます。

これ。
昔の僕なら眉をひそめました。
「他人のことは、どうでもイイやん」「あなたは裁判官ちゃうで」と思ったハズです。

そんな僕が、
「ですよね~。Hさんの言う通りですよ~」
「なんとか、Kさんにも『皆と同じように』って、話してみます!」
というセリフを吐いたなら、かなりの【嘘】になります。


しかし、今の僕は、Hさんを面倒くさい人だなぁ、とは思いません。
そりゃあそうだよなぁ。ムリもないよなぁ、って思います。
文句を言いながらも、ちゃんと仕事に取り組んでくれて、ありがたいなぁって思うのです。


僕が変わったのは、

僕の考えこそが正しい

って、そう思わなくなりました。

「僕の意見だって、間違っている可能性もある」って考えられるように変わりました。


みんな違って、みんなイイ

そう思います。

正解は、たった1つしかない

のならば、僕は自分の考えにこだわったことでしょう。

柔軟な ものの見方・考え方 なんて、八方美人のたわ言と一蹴したことでしょう。

自分と同じ考えの人を『』として、
自分と異なる考えの人を『』としたはずです。


正解は、1つではありません。
正解は、人の数だけあります。

少なくとも、Hさんは「自分は正しい」と信じています。

「そうなんですよねぇ~(僕もそう思います)」と言ったなら、厳密には、僕は嘘をついたことになってしまいますが、
「そうなんですか~、なるほど~」というセリフは、何1つ嘘をついていません。

「あなたは、そう考えるんですね~」と確認しているだけです。


正解は1つ
僕の考えが正しい
相手の考えは間違っている

相手の意見を否定すれば、僕は正直者
相手の意見に同調すれば、僕は嘘つき

というロジックが、

正解はたくさんある
僕の考えも正しい
相手の考えも正しい

相手の意見を否定する必要がない

というロジックに変わったのです。


嘘なんて、ほぼついていないので、僕は自己嫌悪する必要がないのです。

昨日感じた違和感は、

「相手にもメリットが生じる嘘なら、ごく自然に使えるようになった」

ではなく、

「僕の考えと異なる意見を、正しいと主張する人がいても、『なるほど』とか『一理あるかもね』と、本心から思えるようになった」

だったのです。

嘘をつかなくても、
相手(発言者)が不愉快にならないのです。


あとは、この感覚を、妻のゆかりちゃんにも使えばベリーGoodです。
娘にも使えればベリーNiceです。

そんなことは百も承知の助です。


僕は、ゆかりちゃんが大好きです。







おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1250話です


コメントしていただけると、めっちゃ嬉しいです!😆 サポートしていただけると、凄く励みになります!😆