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noteの記事とコメントに記憶が刺激され 相田みつをさんの言葉を思い出す

相田みつをさんの作品の1つに、 ”やわらかいこころ” があります。



以前、ACジャパンのCMにも採用されました。


今日は、相田みつをさんの、もう1つの”やわらかいこころ” を紹介します。

僕は、これから説明する”やわらかいこころ”の方が好きなのです。
作品ではなく、作品集の中の、相田みつをさんの文章です。

相田みつをさんの作品集、『一生感動 一生青春』の一部をご紹介させていただきます。

◆オナラはたくさん出ますか?

病院で診察中に「オナラはたくさん出ますか?」と、お医者さんから問われて、相田みつをさんは返答に戸惑ったそうです。

公演中の高校生に、同じようにこの質問をしてみると…、

A「僕は普通です」
B「私は、クラスの中ではガマンしますから少ない方だと思います」
C「Kのヤツはどこでもするから、Kと比べたら少ない。でも、Tに比べると僕は多い。たくさん出るかと聞かれても、これは誰かと比べての話ですからどっちとも言えません」

爆笑の中、このような意見が出るそうです。

相田みつをさんは、「C君の答えが正解ですよね。このようにしか答えようがない」と語り、そしてこれを、

「物事を見るとき、判断するときの、大事な基本の1つ」

と定義されています。

「相対分別」と教えていただきました。


◆誰とも比べないときの自分

物事を見るとき、判断するときの、大事な基本の1つは、「相対分別」でした。
もう1つは、誰とも比べないときの自分 という、ものの見方・考え方です。

誰とも比べないときの自分には、点数だとか学歴だとか、お金があるとかないとか、人間の作った評価は一切つけられない。
入学試験に合格しようが落ちようが、人間の根源的な【いのち】そのものの価値は少しも変わらない。

このことを、まずしっかり押さえて欲しい。

相田さんは、そう語っています。

また、だからといって 誰とも比べないときの自分という、ものの見方・考え方だけに囚われて一切の喜怒哀楽を捨てることは、明確に否定しています。

例えば、賞をもらったり、給料が上がったときに、まったく喜ぼうとしない人を、「そんな人は偏屈、朴念仁という」と教えてくださっています。


播磨はりまの瓢水

昔、播磨(兵庫県)の瓢水といわれた俳人がいたそうです。

家は大変な資産家。しかし、事業が倒産して、家のシンボルであった蔵がなくなってしまいました。

そのとき詠んだ瓢水の句が、

蔵売って日当たりのよき牡丹かな

です。

世間的には、蔵を売るほど落ちぶれて、惨めな状況です。
しかし瓢水は、そうは考えない。
蔵があろうがなかろうが、自分の【いのち】そのものの価値は、なんら変わらない。むしろ日当たりが良くなったと受け止めたのです。


そんな瓢水の人間を慕って、人が訪ねて来ました。

留守の者が、「瓢水は身体の具合が悪く、薬を買いに出かけた。まもなく帰るから待って欲しい」と伝えます。

「人生を達観(悟ること)していたと思っていた瓢水が、身体の具合が悪いからと薬? なんだ、ガッカリした」

と、訪問者はそのようなことを言い残して去ってしまいます。

すぐに瓢水が戻ってきました。留守の者から事情を聞いた瓢水は、
「まだ、遠くまでは行くまい。せっかく訪ねて来てくれたのだから」と、
一枚の短冊を書いて、留守の者に持たせ訪問者を追いかけさせました。

その句が、

浜までは海女あまみの着るしぐれかな

です。


これから海に潜る海女も、雨(しぐれ)が降っていたならば、浜までは蓑を着て歩く、という意味です。
達観していたとしても、体調が悪ければ普通に薬を飲みますよ、というメッセージですね。

牡丹の句は、『相対分別』という現実から離れた眼。
海女の句は、現実世界(相対分別)での、一般的な眼。

相田さんは、「瓢水の、ものを見るときの基本的な2つの眼を語っている」と解説されています。

そして、

「こういう、2つの物の見方をできる人の心を『やわらかいこころ』といいます」

と、この章を結びました。


◆じょーじの気づき

『相対的評価』の対義語は、『絶対的評価』だと思います。

相対的評価をしてはいけないものがある、と僕は思います。

絶対的評価しかないのに、ムリヤリにでも相対的評価をしてしまう。あるいは、つい相対的評価をしてしまう。
現代人の僕たちには、そんな傾向があるのではないでしょうか。


例えば、幸せ です。

他人と比べる必要などないのに、なぜか比べちゃっていませんか?


例えば、自分の価値 です。

唯一無二。世界中にただ1人。
どう考えても、僕やあなたは、超~~~レアです。

もの心ついたころは、誰とも比べてなんかいなかった。
いつの間に?


◆付記

今日のこの記事は、ひろさんの記事を読み、Akiraさんのコメントを読んで、浮かんだ思考です。

・ひろさんの記事

・Akiraさんの記事(コメントは僕のつぶやきにいただきました)

・Akiraさんにコメントをいただいた、僕のつぶやき

・相田みつをさんの作品集


◆〆

今日の記事の出だしは、妻のゆかりちゃんがヒヤヒヤしたかも……。

大丈夫です。
余計なことは書きませんから。

僕は、ゆかりちゃんが大好きやで~。




おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第734話です

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