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第28話 妄想2 ちょうどいい罰

ちょうどいい罰という妄想は、これはおそらくは僕のオリジナルなはずである。


車を運転していると、この地域は本当にびっくりする運転を目撃する。

マナー違反というようなカワイイものではない。悪質な道交法違反なのだ。


例を上げると、車が赤信号なのに、そろりそろりと前に出てまるで歩行者のように(歩行者でも道交法違反だが)信号無視をする。

これをちょくちょく目撃する。これをする運転手は、当然ながら次の信号もその次も、信号無視を繰り返すのだ。


一時停止の完全無視。

道の真ん中のゼブラゾーンに長時間の駐車。

一方通行の逆走。

左折のみの交差点を、直進したり右折したり。

右折矢印が黄色。もう無理と思ったのに前の2台が右折して行くが、さすがに僕は止まる。すると僕の後ろ3台が僕を抜いて右折。

信号黄色(ほぼ赤)、僕停止。後ろが右から抜いて右折じゃなく左折。

タクシーが交差点の角で停車して、ずーっと客待ち。ドアまで開けている。

交差点でタクシーを止める。降りる乗り込むは日常風景。

ウインカーは出さない。ハザードも出さない。

駐車中もライト点灯どころかハイビームまでしょっちゅう。

左折なのに右車線に一度膨らむ。

右折はコーナーの角に近すぎる言わば、アウト・イン・アウトのコーナリング。これ、インのとき逆走ですから。


あまりにもひどく、イライラする。

僕の精神衛生上、非常に良くない。

それを緩和するために、僕の留飲を下げるために「ちょうどいい罰」という妄想が生まれたのだ。

ちょうどいい罰を妄想すると、イライラがかなり軽くなるし、あるいは全く消えたりと、効果が凄くあるのでお勧めでもある。


ちょうどいい罰とは、僕が「ちょうどいい罰」を願った場合のみ、それが神の力によって実現されるという妄想だ。


例えば、ウインカーを出さずにかつ強引な車線変更をした車。

これには「鳥糞、3連ちゃんの刑」。

かなり危険な一時停止無視(徐行すらしていない)なら、「同じように一時停止無視をしている自転車と、交差点で鉢合わせの事故。被害者は重症、ただし後遺症はなし」とかだ。


軽すぎても重すぎても神様は実現してくれず、ちょうどイイ時のみ『採用』と直接脳にテレパシーをくれる。

そういう妄想で、最近では夫婦間ではプチブームなのだ。


「今、合流でイジワルして入れてくれんかったあの車には?」

「そうだなぁ。めっちゃ怖い本職の人に同じことやってからまれるの刑や~」

「ちょうどいい~! 『採用~』」


こうやって、イライラを笑いに変えている。




今、僕が「椎間板ヘルニアの症状の痺れが出てきた」と言ったら、

「ちょうどいい罰だ~」と、ゆかりちゃんが言った。


「さっき、わたしにイジワル、言ったからやで~^^」


嬉しそうだ。




僕は、そんなゆかりちゃんが大好きなのだ。



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