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石仏の話(50)
奈良興福寺から春日大社一の鳥居に向かっていくと、道の脇に、小さな地蔵菩薩の石仏がある。
時々は、拝む人もあるけれど、ほとんどは通り過ぎていく。
お顔そのものは、優しい。
いつの時代に設置されたのかは知らないけれど、ここの場所に立っているということは、それなりの由来があるのだと思う。
その由来を持って設置され、その後は通り過ぎる数多の人々や、人々の思い、見つめてこられた。
それを感じた時から、目にするたびに、必ず手を合わせるようにしている。
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