序段 つれづれなるままに
(原文)
つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
(舞夢訳)
暇にまかせて、一日中硯の前で、心に浮かんでは消えていく様々なことを、ただなんとはなしに書きつけているけれど、自分自身「どないしたんやろ?」と思うくらいに、気持ちが落ち着かない。
知らない人がいないほどの有名な序段。
最後の「あやしうこそものぐるほしけれ」は、様々な訳があるけれど、上手な表現は少ない。
「あやしうこそものぐるほしけれ」は、そのまま原文のほうが、雰囲気が出る。(訳しておいて、今さらだけど)