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石仏の話(9)廃仏毀釈

明治維新にともなって、廃仏毀釈が盛んに行われたそうだ。
古い歴史のある仏像も、無残に破壊されたとか。
一つの考えのもとに、違う考えのものを破壊する。
純粋と言えば純粋、狭量と言えば狭量。
人の世も人の心も千差万別。
千差万別の中で、どれほど純粋を貫けるのだろうか。
自分だけのため、一つの考えだけのために、純粋を貫き、他者を排除、破壊する。
どれほどの込められた思いを、破壊しようと思ったのだろうか。

人の世は愚行と蛮行が、大手を振るうことがある。
哀しいかな、崩れ落ちたままの石仏に手を合わせる。

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