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ヴェネツィア展(ボストン美術館)

10月に出かけたヴェネツィア展の覚書

 これはね、最初から一人で行くつもりだった。しっかりと情報も収集したかったからだ。(ヴェネツィアの歴史、美術工芸品の発達などにも興味がある)
今回はボストン美術館のコレクションから、水の都ヴェネツィア500年の歴史に因んだ約130点の作品たちが集まった。なんと魅力的!

 まず圧倒されるのは、巨大なヴェネツィアの鳥瞰図2枚が並べられた入口正面。1500年代のヴェネツィアを実に細かく表していて面白い。一方はボストン美術館所蔵の第1版。もう一方は我が美術館所蔵の第3版だ。街の変化が修正されていくので、違いを比べることができる。なんとなく「間違い探し」とか「ウォーリーを探せ」みたいな感じ。

 ヴェネツィアは15世紀に絶頂期を迎えて栄えた商業都市だ。大きな港があり、水路が張り巡らされ東西貿易の要所となった。この鳥瞰図の上部には商業の神メルクリウスが、下部には海の神ネプトゥヌスが描かれている。
 特産物は繊細なニードルレース、豪華な織物とガラス工芸。サン・マルコ寺院前の広場では、豪華な衣装に仮面を着けた人々がカーニバルを楽しんだのだろう。豪華絢爛な衣装や装飾品も展示されていた。
 これは貴婦人の靴。(これで歩くの?!)

 なんと仮装コーナーもあった。

 美しい仮面

 これはヴェネツィアングラス。比較的新しい作品だ。

 絵画はルネサンスから19世紀印象派、現代まで。実に多くの画家がヴェネツィアの美しさに魅せられて作品を残した。


 有名なサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂を描いた作品を年代順に並べると美術史の大きな流れがよく分かる。



 3枚目は、もちろんクロード・モネ。多分他にも時間の差で何枚も描いたことだろう。本当に美しかった。ヴェネツィアを描いた他の作品もいつか観たいと思う。


 これはヴェネツィア展とは関係ない画像だけれど・・・
ビョルン・アンドレセン。ヴェネツィアと言えば・・・ルキノ・ヴィスコンティ監督の「ヴェニスに死す」を観たくなったから。ヴィスコンティ監督の映画は気になっていながら1本も観たことがなかった。