バベル デッキリスト詳細

こちらで使用したデッキについての詳細を書きました。長いのでお時間のあるときにお付き合いください。

めちゃ綺麗に撮影できた

はじめに

マスクス-インベ期にスタンダードマジックを始めてインベ-オデッセイの頃にはMTGにドップリという時代を過ごした自分にとって、バベルはあって当然というか、エンタメの一種・デッキクリエイターとしての憧れの様な存在であり脳裏から消すことのできない物でした。地元開催の80~100人定期大会の常連でタワーデッキ使いがいたというのも大きいかもしれませんが。
そのプレイヤーが765(ナムコ)枚や893(ヤ○ザ)枚のデッキを使っていたので、それに比べれば240枚なんて本当にちっぽけなものです。(《心の傷跡/Traumatize》を自分に撃って、《洞察のひらめき/Flash of Insight》フラッシュバックをX=100して《死闘/Mortal Combat》とかやる)

公式大会での実績もあるバベルというデッキは
・組んで楽しい
・悩んで楽しい
卓について相手の顔を見るのが楽しい
そんなデッキをみなさんに少しでも魅力が伝えられるように、負け越しデッキではありますが今回参加のリストについてつらつらと語らせてください。

メイン

土地 92
27 《島/Island》
7   《沼/Swamp》
9   《山/Mountain》
4   《孤立した砂州/Lonely Sandbar》
4   《やせた原野/Barren Moor》
4   《忘れられた洞窟/Forgotten Cave》
4   《塩の湿地/Salt Marsh》
4   《アーボーグの火山/Urborg Volcano》
4   《汚染された三角州/Polluted Delta》
4   《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
4   《地底の大河/Underground River》
4   《硫黄泉/Sulfurous Springs》
4   《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
4   《真鍮の都/City of Brass》
4   《反射池/Reflecting Pool》
1   《宝石鉱山/Gemstone Mine》

クリーチャー 36
4   《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》
4   《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
4   《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》
4   《墓所を歩くもの/Crypt Creeper》
4   《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》
4   《深淵の死霊/Abyssal Specter》
4   《なだれ乗り/Avalanche Riders》
3   《沼地の王ソルカナー/Sol'kanar the Swamp King》
1   《陶片のフェニックス/Shard Phoenix》
1   《骨砕き/Bone Shredder》
1   《泥棒カササギ/Thieving Magpie》
1   《大クラゲ/Man-o'-War》
1   《祭影師ギルドの魔道士/Shadow Guildmage》

インスタント 59
4   《選択/Opt》
4   《のぞき見/Peek》
3   《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》
4   《死体焼却/Cremate》
4   《嘘か真か/Fact or Fiction》
4   《霊感/Inspiration》
4   《対抗呪文/Counterspell》
4   《マナ漏出/Mana Leak》
4   《中略/Syncopate》
4   《雲散霧消/Dissipate》
4   《ブーメラン/Boomerang》
4   《悪魔の布告/Diabolic Edict》
4   《終止/Terminate》
4   《ウルザの激怒/Urza's Rage》
4   《火+氷/Fire+Ice》

ソーサリー 38
4   《手練/Sleight of Hand》
4   《巧みな軍略/Strategic Planning》
3   《ふるい分け/Sift》
1   《集中/Concentrate》
4   《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
4   《不気味な教示者/Grim Tutor》
4   《強迫/Duress》
4   《強要/Coercion》
4   《炎の稲妻/Firebolt》
2   《蔓延/Infest》
2   《虚空/Void》
1   《袖の下/Bribery》
1   《消えないこだま/Haunting Echoes》

エンチャント 4
4   《機知の戦い/Battle of Wits》

アーティファクト 16
4   《彩色の宝球/Chromatic Sphere》
4   《精神石/Mind Stone》
4   《星のコンパス/Star Compass》
4   《友なる石/Fellwar Stone》

計 245枚

色選択経緯

塔建設初期は青緑白でした。新加入の《真の木立ち/Sterling Grove》は軽くて強いし、またこのカラーには旧モで強力なマルチカラーが揃っているのでそれだけで勝てそうな見た目をしていました。

一人回しをしているうちに、《山》1枚あれば土地サーチから《稲妻の天使/Lightning Angel》が容易に出せる気がしてきたので、タッチ赤で行くことに仮決定しました。

最強にしか見えない

デッキの背骨部分が固まってきたので、仮想的とスパーリングです。
今回の仮想敵は
・カーミックボンバー
・黒赤ブレイズ もしくは ランデス
・青黒ネザーゴー 他パーミッション
でした。これらを前回の大会上位リストを参考に組み上げ、ひたすら一人二役で回します。

《なだれ乗り/Avalanche Riders》のカウンターとして《砕土/Harrow》があったり、プロテクション生物+《最下層民/Pariah》のおかげで上2つのデッキは割と相手ができそうでした

が、何度やってもパーミッションには無理でした。
手札の増えない1ドロー・土地サーチなどの驚異にならない呪文や《ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk》で処理できてしまう生物や置物ばかりで、相手にカウンターを撃ってもらうことができません。
補助スペル役が主だった緑と白を辞め、かつてJon Finkelがそうしたように青黒赤に変更。この色にして明らかな手応えがあったので、調整をしていきました。

◆《機知の戦い/Battle of Wits》

最強の呪文です。
オデッセイ、第9版、M13の三種類のイラストがあるので、好きなものを入れます。

◆個別解説:土地

まず5色地形《真鍮の都/City of Brass》《反射池/Reflecting Pool》を4枚と、テキストボックスが2色になっている土地を全部入れます。クローシスカラーは黒が中心色なので有効色地形からの供給が一番多くなります。なので基本地形は《島》気持ち多め・《沼》少なめがいいかなと思います。ただ強力な黒い呪文はダブシン要求が多いため、その辺りの調整が技術のいるところです。


◆個別解説:クリーチャー

バベルに投入するカードの基本は
・シナジーをあてにしない
・単体で強い

です。

普通にプレイしていると触れるカードは30枚程度・内10枚を土地だとすると呪文は20枚しかプレイできないことになります。その20枚の内15枚が下準備カードなんてことになると、相手が必要な打ち消しの枚数は5枚。キーカードはすべてカウンターされます。

なので手札もしくは盤面に影響を与えるものを中心に投入します。
《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》
《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》
《なだれ乗り/Avalanche Riders》

《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》はCIPでは仕事はしませんが、対戦相手は本能的に「これは許してはいけないもの」として認識しているため、唱えるだけで圧をかけることができます。

また、必ず《機知の戦い/Battle of Wits》で勝てるデッキではない・むしろクリーチャーでライフを奪っていくことの方が多いので、戦闘用のカードも少数用意します。基準は回避能力と死ににくさです。
《深淵の死霊/Abyssal Specter》
《沼地の王ソルカナー/Sol'kanar the Swamp King》

あとは《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》のシルバーバレット弾の選択です。今回5枚用意してますが、多分半分くらいミスってます。
一応役割としては

《陶片のフェニックス/Shard Phoenix》
→地上の除去,対パーミッションへの嫌がらせ

《骨砕き/Bone Shredder》
→《恐怖/Terror》+飛行

《泥棒カササギ/Thieving Magpie》
→除去が少ない相手に出してアド差を稼ぐ
→結果素引きすることが多く、普通に出しても強かった

《大クラゲ/Man-o'-War》
→環境的に相手の使ってくるCIPクリーチャーは戻したくないので、自軍に撃つつもりで入れた
→使わなかった

《祭影師ギルドの魔道士/Shadow Guildmage》
→オシャレ枠。《クラゲ》同様、自軍のCIP使いまわしたらカッコいいかなと思った
→使わなかった

◆個別解説:ドロースペル

《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
《不気味な教示者/Grim Tutor》
《選択/Opt》
《のぞき見/Peek》
《手練/Sleight of Hand》
《嘘か真か/Fact or Fiction》

ここまでは確定として、あとはJon Finkelのデッキを参考にしながら旧モリーガルのものに当てはめていきます。

《霊感/Inspiration》
《ふるい分け/Sift》
《集中/Concentrate》
手札を増やしたいので4マナドローに《集中》を取りたいのは山々ですが、テストプレイ中に青青が出ないことがあったりしたので、《ふるい分け》と3-1にしました。

さらに軽量ドローの水増しとして
《巧みな軍略/Strategic Planning》
《ミューズの囁き/Whispers of the Muse》
《死体焼却/Cremate》
《彩色の宝球/Chromatic Sphere》

《軍略》は純粋に強い。《ミューズ》は4マナ時までに引いたら即使い捨て、後半に引いたら大事にします。
《死体焼却》はメインから入れられる墓地対策になるので環境にもマッチ。《彩色の宝球》も地味ながら、序盤の《対抗呪文/Counterspell》のアシストや黒のダブルシンボル補助など文字通り潤滑油として大活躍でした。

◆個別解説:除去・妨害手段

クリーチャー除去は腐る可能性がある《恐怖/Terror》系を使わずに
《悪魔の布告/Diabolic Edict》
《終止/Terminate》
《蔓延/Infest》
《虚空/Void》
と軽量火力にしました。《燻し/Smother》は《なだれ乗り》や《霊体の先達/Karmic Guide》に触れないので今回はパスしましたが、ここは環境次第ですね。

《炎の稲妻/Firebolt》はブレイズ系に有効で、《ウルザの激怒/Urza's Rage》は打ち消されない《樹上の村/Treetop Village》キラー、また最強のフィニュッシュブローとなってくれます。

《ブーメラン/Boomerang》は置物に対処がしづらいデッキカラーなのでそれ用と、序盤から《火+氷/Fire/Ice》とともに相手の土地を縛って展開を遅らせることもできます。

ハンデスは
《強迫/Duress》
《強要/Coercion》
《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》
《深淵の死霊/Abyssal Specter》
前方確認として《のぞき見/Peek》もかなりいい仕事をしてました。

1枚挿しの《袖の下/Bribery》は環境的にミスマッチだったので、それを入れるくらいなら《消えないこだま/Haunting Echoes》を増やしたほうが強かったような気がします。大会中《こだま》は引かなかったので結果はわかりませんが。

◆個別解説:その他

アーティファクトに
《星のコンパス/Star Compass》
《精神石/Mind Stone》
《友なる石/Fellwar Stone》
の旧モおなじみマナブースト12枚と《彩色の宝球/Chromatic Sphere》。

《コンパス》使うのにバベルは3色で特殊地形多くない?と思われるかもしれませんが、土地の3割が《島》なので青のダブルシンボルの補助をしてくれるだけでも十分です。

《精神石/Mind Stone》と、《友なる石》も「アテにしてはいけない」という点では無色マナブーストと同じなので、《彩色の宝球/Chromatic Sphere》がマジで輝きます。
1t 《彩色の宝球/Chromatic Sphere》
2t 《精神石/Mind Stone》
で訪れる3ターン目は宇宙です。

サイドボード

4   《緊急阻止/Flash Counter》
対コントロール用

3   《道化の帽子/Jester's Cap》
4   《霊魂放逐/Remove Soul》
カーミックボンバー用

2   《地震/Earthquake》
2   《蔓延/Infest》
横並び系のデッキ用

プレイする上で心がけること

バベルの対戦経験が少ない対戦相手は、バベルと対峙したとき

(教示者から最速《機知》されたらどうしよう)

と考えます。
なんなら初めてバベルを使う人もそれを目指すものだと思うはずです。

それを目指さないこともありませんが、本当のバベルもといタワーデッキは1対1のアドバンテージ交換をし続ければ、デッキアドバンテージで勝てるので、可能な限りロングゲームを目指します。

長引かせるために的確に妨害をし、スキを見てドローをして後続を補充する。これを繰り返します。

また序盤でカウンターを1枚以上見せることで、相手には「目の前の200枚が全部カウンターに見える」という呪いがかかります。なので基本はインスタントタイミングで行動し、メインで動くときも「打ち消し持ってるからな?」と言わんばかりのマナを残すようにします。

ロングゲームをさせろ~~~という顔をしながらクリーチャーを展開し、ちゃんと相手のライフを減らしながら、火力とともに押し切るor突然の《機知の戦い》の二択を迫るのが理想の展開です。

おわりに

バベルというデッキはラウンド開始したら

・ドローゴーパーミッション
・軽量クリーチャーによるクロックパーミション
・5ターン目に勝利するコンボデッキ
・マシーンヘッドの様な除去コントロール
・3枚目の土地が出てこないサンドバッグ
・呪文を5枚しか引かないサンドバッグ

の中からランダムにどれかを掴まされて戦うデッキです。
このいくつかある中のハズレデッキをなるべく減らすように・なるべく各デッキの動きに差が出ないようにデッキ構築をする。
バベルを使うと決めた瞬間から戦いは始まっているのです。

レポでも書きましたがこれは2-3負け越しのリストで、そのプレイヤーがのたまっている戯言なのでどこまで胸を張ってていいのかわかりませんが、一人でも多くの方に「バベル楽しそう」ということが伝わればいいなと思います。

夢はGP旧モExtra・バベル限定大会!!!!!


長々と最後まで読んでいただきありがとうございました。

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