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まち歩き団体の事務局とは?【まいまいのお仕事紹介】

まいまい京都まいまい東京では、まち歩きの企画や運営を担う事務局メンバーを随時募集している。まいまい京都/東京の募集ページには、事務局の業務として「ツアー/イベントの企画や同行」「ガイドさん等とのやり取り」など書いてあるが、具体的にはどんな仕事なのだろうか。事務局メンバーに聞きながらまとめてみた。


■仕事内容:まち歩き団体の事務局は「編集者」に似ている

「まち歩き団体の事務局」と言われても、なかなかピンと来ないかもしれない。まいまい事務局の阿比留(あびる)さんは、ツアー企画の仕事を「編集者」にたとえて説明する。

阿比留:
「ツアーづくりって、編集者の仕事やと思います。『マンガ雑誌の編集者』にたとえるとわかりやすいですね。編集者は、面白いマンガを書ける人を発掘して、どんなテーマを扱うかいっしょに考えて、マンガ家とともに作品をつくる。そして、その作品を雑誌で売り出すわけですよね」

「まいまい事務局の仕事もこれと同じです。面白いガイドさんを探して、ツアーのオファーをして、二人三脚でツアー企画をつくる。そしてツアーという作品を世に送り出す。ツアーを実施して、参加者さんから『こんなツアーに行ってみたかった!』って感想をもらえるときは、いちばんのやりがいを感じますね

たしかに、私たちの仕事は「編集者」に似ている。編集者がマンガ家さんの才能を引き出しながら作品を生み出していくように、私たちの仕事も「ガイドさん」の視点を借りて新しいツアーを作っていく。

仕事のかなりの部分が、ガイドさんとのコミュニケーションだ。まいまい京都/東京の事務局には、人と関わることが好きで、どんなことにも興味をもてる好奇心旺盛な人が向いている。だが、まいまいの仕事は企画だけには留まらない。それでは、まいまいの組織について紹介していこう。

開放的な空間が気持ちいい、まいまい京都オフィスにて


■自由な働き方が魅力。組織の特徴、ご紹介

まいまいは、事務局16名(2024年8月現在)の小さな組織だ。それぞれが得意なスキルをもって、「まち歩き」というプロジェクトに向かっている。みんな業務委託で働いている。

1)フラットな関係

まいまいのひとつの特徴は、メンバー同士は非常にフラットな関係性であること。それぞれが企画したツアーに対しても、まいまい全体の方向性についても、忌憚なく議論ができる。

阿比留:
「まいまいに入った人は『こんなに風通しがいいのか!』と、みんな驚きますね(笑)。代表の以倉さんにもガンガン意見をぶつけます。忖度なく、面白いものを追求できるのは、ありがたい環境やなと思います」

まいまいは、一人ひとりがまいまい京都/東京を担おうとしている。運営にかかわるすべてのデータをオープンにするなど、組織の透明性が影響しているのかもしれない。

2)マルチタスクが求められる

メンバー関係がフラットということは、逆に言うと、上司からの指示がないと動きにくい人には向いていない。それぞれが自発的に、さまざまな仕事を担うことが必須だ。

阿比留:
「小さい組織のため、ツアー企画だけでなく細かな精算処理から情報発信、現場での対応など、さまざまな仕事をマルチにこなす必要があります」

3)基本リモート、週1でオフィスに

働く場所時間も、もちろん自由である。基本リモートだが、週1回だけは、オフィスに全員が集合する。オフィスはつねに開放しているので、ふだんからそこで仕事するメンバーもいる。コロナ禍以前からChatWorkなどを使った情報共有で業務を行っているが、この働き方も快適そうだ。

阿比留:
「業務委託なので、始業時間や就業時間が決まっているわけではありません。だから、8時間かかっていた業務が6時間に短縮できれば、その分自分の時間が増えます。効率化を意識して仕事しています」

藤井:
「基本リモートだけれど、週1回はみんなとリアルに会って仕事をするというのが、絶妙のバランスですね。ひとりで仕事をする自由さと、みんなを頼れる安心感が両立しているのも働きやすさの魅力やと思います」

みんなで活発に議論を交わして

■多様なバックグラウンドが組織をつくる

まいまい京都/東京は、社会人採用がほとんどだ。前職はバラバラだが、それぞれ前職で培ったスキルが活きているようだ。

1)元・IT系広報 阿比留さんのケース

阿比留:
「これまでの社会人経験、すべて活かされていますね。たとえば、はじめての打ち合わせをどう進めるかとか、かつての営業経験が効いているなと思います。この業務にはシステムを導入したほうがいいという提案も、かつてIT企業でデータベースを触っていた経験があったからできたのかもしれません。」

2)元・編集者 尾島さんのケース

尾島:
「前職では、社内メディアの編集・ライターをしていました。そのスキルは、まいまい京都でおおいに活きていると思います。まいまいって、じつは『言葉』も重要なんです。ツアーって行ってみないとわからないものなので、告知ページにはかなり力を注いでいます。ツアーのタイトル会議では1文字ずつ検討してますし、『たった1文字で伝わり方が変わる』と実感がある人にはとくにやりがいがあると思います」

3)元・旅行代理店 門川さんのケース

門川:
「私はもともと旅行代理店に勤めていました。新幹線やバスを使った団体ツアーの企画販売をしていて、ネタ探しのために、まいまい京都に偵察に来ていたんです(笑)。前職で培った観光地の人とのネットワークや、「この観光地ならこれができる」という知識は役にたっている気がします。でも、何千人というマスに向けて企画するツアーと、20名定員のまいまいツアーとでは、できることがぜんぜん違いますから、さらに可能性が広がった気がします」
「それに、新たな観光地を見つけたり、これまでと違った観光ツアーを作ったりするのって、私は難しいと思っていたんですが、まいまいだとそれができるんですよね。同じ観光地でもガイドさんが変われば、いくらでも独自のツアーをつくれる。よりニッチで、ディープなツアーをつくれるのは面白いですね」

オフィスでくつろぐ事務局メンバー


■こんな人が向いている

このように、まいまいには多岐にわたる仕事があり、さまざまなスキルが求められるが、こんな人ならきっと楽しく働けると思う。

1)好奇心旺盛で、なんでも面白がれる人

藤井:
なんでも面白がる人がとくに向いていると思います。自分の関心以外は興味ないという人だと厳しいかもしれません。まいまいは、とにかく多種多様なツアーを企画しています。たとえば、かつて、阿比留さんがストリップショーの企画を持ってきたことがありますが、
自分が知らないテーマを前にしたときも、『なにそれ!おもしろそう!』と前のめりに進める人といっしょに働きたいなと思います」

2)変化を厭わない人

尾島:
「まいまいカルチャーのひとつは、『いまがベストだとは思わない』という姿勢だと思います。より面白く、より効率化できるなら、どんどん変えていこうという柔軟さがありますね。変化を厭わず、よりよいほうへ向かっていける人は楽しく働けそうです」

3)自分でなにかを作ってきた人

阿比留:
「これまでの仕事のなかで、なにかを自分で作ってきた人と働きたいなと思います。企画をつくるとか、商品をつくるとか、あるいはお店をつくったり、記事をつくったり、事業をつくったり、なんでもいいのですが、歯車のひとつとして働くというよりも、自分が主体的になにかを作って、それに喜びを感じる人が向いていそう」

尾島:
「もしかしたら、まいまいの仕事ってケーキ屋さんにも似ているのかもしれません。旬の果物を見つけたら、それをいちばんおいしく食べられるようなケーキに仕立てて店頭に並べる。売れ行きを見て、レシピを都度都度変えてみたりする。試行錯誤しながら、なにかを作っていく面白さをいっしょに味わいたいです

■こんな「やりがい」あるらしい

それぞれが、どんなやりがいを感じているのか聞いてみた。

阿比留:
「企画したツアーに対して、参加者さんが『ありがとう!』と言ってくださったとき、やっててよかったって思いますね。『私の生活の中心はまいまい京都!』など、うれしい言葉を直接聞くことも。企画業として、お金を払った参加者さんの反応が、その場でダイレクトに聞ける現場は珍しいと思います」。

尾島:
仲間が増える喜びがあります。自分の好きなものを分かち合えるとうれしいじゃないですか。参加者さんが自分の企画したツアーで楽しそうにしていると、共感できた感じがしてとてもうれしいですね。『好き』でつながる人が増えていくのって、幸せです」

門川:
「旅行代理店では『お客様』を相手にしていましたが、まいまいは『参加者さん』と呼ぶんです。お客様と参加者さんでは、距離感がぜんぜん違うんですよね。顔の見える参加者さんのことを想像しながらツアー企画ができるというのはすごくありがたい環境やなと思います」

藤井:
「ツアー企画をするなかで、『こんな話おもろいんやろか』と自信なさそうにしていたガイドさんが、打ち合わせやツアー当日を経て、自分の話やものの見方に価値があるんだと気づいていく瞬間はたまらないですね。これまで埋もれていた価値を発見して、世に提示することで、関わる人たちの『誇りと稼ぎ』にもつなげていく充実感があります」

まいまいのコアにあるのは、価値の再発見。ものごとを面白く感じる見方を提示することだ。だからこそ、まいまいはまち歩きツアーに留まらず、
京都モダン建築祭」や「神戸モダン建築祭」「東京建築祭」など、街全体をフィールドにしたプロジェクトにも取り組んでいる。まち歩きに留まらない事業に関心がある方も、ぜひともご一緒したい。

■まとめ

まいまい京都でいっしょに働く仲間たちの声を聞いてみたが、いかがだっただろうか。興味をもってくれた方は、以下の応募フォームから連絡してほしい。いままでになかった「まち歩き」をいっしょに作っていきましょう!


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