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過去にとらわれないための心理学勉強❷

 スイスの精神科医・心理学者であるユングは、”人間の潜在意識には自覚する性別と正反対の性別が潜んでいる”と説いた。

女性の無意識に潜む男性的な面(論理性、合理性、厳格さ、勇ましさ)・・・アニムス
男性の無意識に潜む女性的な面(優しさ、豊かな感性、繊細さ、感情の豊かさ)・・・アニマと呼ぶ。

 アニムスとアニマは共に自分と異性を理解する助けとなる。つまり、調和とバランスのとれた生活を送るには適切な発達が必要。自分の両面を認めないと、アイデンティティが仮面になってしまう恐れがある。


<アニムスの4つの段階>
第一段階「力のアニムス」:強い体や力、俊敏さに価値を見出している。
第二段階「行為のアニムス」:高いバイタリティや感情を切り離して突き進む実行力に価値を見出す。
第三段階「言葉のアニムス」:仕事や問題を論理的・合理的に処理して、言葉で説明できるといった知性に価値を見出す。
第四段階「意味のアニムス」:知性を熟成させて、物事や人生の意味を読み取ることができる深い洞察力をもつことに価値を見出す。

<アニムスの段階が上がっていくと・・・>
 アニムスに目覚め始めた女性はいずれ、アニムスの段階を登っていき内的成長を果たそうとする傾向が強いそう。男性社会のコミュニティでは闘争的で、肉体的にも精神的にも疲弊する。闘争的な男性と肩を並べて頑張ると、生意気と見なされることも多く意固地になっていく女性も少なくない。また、家庭生活でもルールや理屈、合理性を追求することで、家庭から安らぎが消えることも少なくない。

 しかし、アニムスの段階を苦しみながらも登り切り、強さと知性、洞察力を身につけると、本当の充実感と満足が待っている。「性」の価値観にこだわらず、柔らかさと厳しさ、感性と論理性、優しさとけじめが一つになった深い人間性を築くことができる。


<アニマの4つの段階>
第一段階「生物学的なアニムス」:若さ、性的魅力といった外見に価値を見出している。
第二段階「ロマンティックなアニムス」:女性の清らかさや優雅さといった人格にあこがれる。
第三段階「霊的なアニムス」:聖母マリア様のような純粋で清らか、母性的強さ、包容力といった深みを持ち合わせた人への尊敬。
第四段階「叡知(えいち 卓越した知性)のアニムス」:現実を超越した気高さ、穏やかな中にある強さといった神々しいイメージに静かに心打たれる心境。


***参考文献***
・人から人に伝えわるパートナリティ心理学 自己探求のワークブック ウィラード B. フリック

・All About 健康・医療 力と知勢に目覚めた女性が「いばらの道」を歩むわけ 大美賀直子(2014)
 https://allabout.co.jp/gm/gc/450391/2/

・ll About 健康・医療 中年の恋愛?深層心理から紐解くミドルエ男性の恋愛 大美賀直子(2019)
 https://allabout.co.jp/gm/gc/449673/

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