自分というひと〜振り返り2〜
初めてだった。
腕にカッターをあてがったのは。
指先を切るイメージだけでも痛いのに、その時は腕に刃を向けていた。
ひとり。夜。無表情。無感情。
うまく切れなくて逆に痛かった。
数ヶ月続いた。
死にたくも、気持ちよくも、快感も、何もなくてあるのは苦痛だけ。
でもそれを腕の上を滑らすと紅い血が流れる。だんだん痛く無くなる。もっと、もっと。深く、深く。多く、多く。手で触って、口に含む。そうすると涙が流れる。浄化される気持ちになる。
ひとりの世界。
何を言われても耳に入らない、そんな時期だった。
自分だけの世界で、ひとりでもしかしたら「難題」を創り上げていたのかもしれない。「闇」みたいなのが「必要」だったのかもしれない。
今、現在は切っていない。跡は残っている。
私は自分が自分と戦って乗り越えた勲章だと思っているので隠してはいない。
原因はストレスらしい。発散する方法がわからず、他人に迷惑がかからないようにと自傷する理由として多いようだ。私も多分そう。今は、こうやって文章にしたり、ヨガで汗を流したり、そんな「今」の自分を許すことができるようになったからもう大丈夫だと思っている。
だから本当は切りたくないけど、結果落ち着くから癖になってしまうのだ。
私は、強くも弱くもない。ただの「私」。これが「私」。でもなりたいようになれる。なりたいようになっていく。
今、思い出すとここ数ヶ月のことだから最近のことで恐ろしく思える行為だけど、それを見ても支えてくれた周りの人たちに感謝し、困難を与えられたことすら感謝できる気がする。かっこいいものじゃないけど、その分、優しくなれた気がする。
あとは、クスリ抜きかな。
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