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【日本のロックを熱く語る】hide(HIDE)

hide。
何から話そうか既に思い入れが強すぎるみたいだ。
わたしはhideの全てが好きだ。わたしが知りうる限りの全て。そんなミュージシャンは他にはいない。

まずは音楽の話をしよう。ここはロックを熱く語るコーナーだった(それすら忘れるくらいの勢い)

X JAPANのリードギター HIDE
わたしは生前のHIDEには会えなかった。しかし、残された映像は、何度も繰り返し観て聴いてきた。
ここで特筆すべきはYOSHIKIの曲の編成についてだ。嫌な予感だ。YOSHIKIが出ると長くなるぞ…

彼はバラードを除き、どれだけダークな曲を作っても、ギターソロのパートだけは希望に輝くような、或いは優しさに満ちたコード進行に転調していたように思う。例えばLasty nailやSay anything…うわー、懐かしい!最近全然聴いてないから聴きたくなってきた。だからわたしはHIDEとPATAが奏でるギターソロが好きだったし、特にHIDEが好きだった。

特に、解散ライブでHIDEが見せたファンへの表情は、何度見ても奇跡みたいに愛おしそうだ。これ程の愛情を持ってファンに接するミュージシャンは、このときのHIDEをおいて他にはいなかっただろう。
HIDEは、誰よりもファンを大事にしてきたミュージシャンだった。そしてそれはそのままhideへと受け継がれた。解散するX JAPANのファンたちを引っ張るのは自分なんだ!と益々ソロ活動に力を入れた。

新しいバンドの名義は "hide with spreadbeaver'"
ここでは面倒だから丸ごとhideということにする。

hideはソロ活動を始めたとき、全く歌に自信がなかったそうだ。彼はギタリストなのだ、当然だろう。
そんな頃の彼は、あるパートを三千回歌うといった、途方もない努力をしていたという。最初からあれだけ器用に上手く歌える人では決してなかったのだ。彼は作詞作曲にヴォーカルやギターヴォーカルをこなしながら、一作目のアルバムを作り上げた。
"HIDE YOUR FACE"
あの名曲(わたしの中の)D.O.Dが入っているのがこのアルバムだ。とんでもない酒乱の曲だけれど、そう、hideは昔から本当にお酒が大好きだったな。
ただし、ライブ中は禁酒していたらしく「ライブなんか大嫌いだー」と、冗談を飛ばしていたものだ。

なんだかあまり音楽の話になってないし、熱くもない。むしろ、懐かしんでしんみりしている感じだ。
まぁいいか、何せhideの話だからね。特別なのだ。

X JAPANが解散する頃にはhideのヴィジュアルは大きく変化していた。まずはあのピンク(赤とも呼ばれる)の髪。衣装も所謂ハイカラになり、メインギターはイエローハートという、黄色地にたくさんの赤いハートがついた、派手極まりないギターになった。他のギターには、クリスタル、薔薇髑髏、チェリーサンバースト、サイエンスなど、個性的なペイントやな名前が与えられた。全てがオンリーワン、個性の塊のような存在へと、hideは進化していった。

そして年末にX JAPANが解散したその翌年の年始に伝説の名曲、ロケットダイブがリリースされた。
ロケットダイブは永久にhideの代表曲だ。あの曲が色褪せるのは、たぶん地球が消滅するときだろう。

この曲に励まされた人はどのくらいいるだろうか?
わたしもまたその一人だった。何度も励まされた。

だいたい同じ毎日 そいでまぁまぁそれなりOK
だけどなんとなく空見上げちゃうんでしょ?

今まさにそんな感じかもなと少し笑ってしまった。
そして、わたしが励まされてきた歌詞はこの部分。

何にもないってこと そりゃあ何でもアリってこと
君の行きたい場所へどこでも行ける

自分には何にもない、また全てを失ってしまった。
わたしにはそんな状況が度々起きる。人生柄どうしようもないことだけど、その喪失感には慣れない。

しかし、そんな何にもないわたしのことをそりゃつまり何でもアリってことだろ?と歌うhideがいる。
ほら、今ならどこでも行けるじゃないと歌ってる。

そんなに簡単には割り切れないけれど、きっとその通りなんだよね?と、毎回のように繰り返し思う。
何よりもhideが背中を押してくれてることがたまらなく嬉しくて、少しずつだけど前向きになるんだ。

そして本当に立ち直れたときいつもこう思うのだ。
なーんだ、たしかに無敵じゃん!
失うものなど何もない、今のこのわたしはさっ。
どこ行ったってわたしの自由だよ。
結局hideはそういうことを歌ってくれていたのだ。

人生はそんなに単純じゃないけれど、彼のこの言葉がなかったらわたしはただ失うだけの人間だった。
ロケットダイブは聴く人みんなに勇気をくれる歌。

しかし、
その次の楽曲が生前の彼の遺作となってしまった。
享年33歳。あまりにも早すぎて、言葉も出ない。

ピンクスパイダー

この曲は深すぎてこの場では説明しきれないけれど、まず彼はこの曲で、ネット社会への警鐘を鳴らしている。このことは意外と知られてないようだ。

四角い画面ばかり見て、空が四角いと思ってない?ネット網に囚われ本当の自由を見失ってないかい?

しかし、この様にピンクスパイダーの世界観の一部を切り取ってもたぶん意味はないし虚しいだけだ。
だからこの曲は、それぞれが何度も聴いて自分なりに解釈するしかない曲だ。とわたしは思っている。
そのくらい深いのだ。

そして、聴いた話によると、この曲では全ての楽器をhideが演奏しているという。
聴いたときにバシッと決まっている感が半端ないのはそのせいなのだろうか?
サウンド的にも聴く価値のある楽曲だ。おススメ!

その後、録音済みの音源からever freeという実に爽快な曲がリリースされた。

恋に恋した気持ちなくしちゃって 誰かにきいてみる
そいでため息混じりに言いました
「愛っていくらでしょう?」

夢に夢見た季節忘れちゃって あの娘にきいてみる
すると微笑むあなたは言いました
「夢って食べれるの?」

まさにhide節が炸裂したような愉快な歌詞たちだ。
これらの歌詞は、今でもファンの間でちょっとした挨拶みたいに使われていたりもする。
「愛っていくらでしょう?」
「うーん、無償とかどう?」
「いいじゃん、それ最高!」
みたいな感じで、なんか楽しい気分になれちゃう。

hide本人がPVに出た作品はこれが最後になってしまったけど、このときのhideは本当にいい顔してた。

アルバムについて書くのをすっかり忘れていたけど、生前にpsyenceが、没後にza zooがリリースされ、hideがリリースしたアルバムは合計3枚となった。

もっともっと、たくさん歌を聴かせて欲しかった。
hideちゃん、天国でしらけてないかなーとか心配しちゃう。遊び足りねーよっ!(hideの口癖)って。

ちなみに、わたしもまだ全然書き足りないが、キリがないだろうとも思うし、ま、hideちゃんのことはこの場ではとても語り尽くせないとは分かってる。
好きすぎてもはやロックとかどうでもいい勢いだ。
この場はこれにておしまい。結局何書いたのかな?
なんてね。

まぁいいや、この続きは
hide友にLINEでもして、hideバナにするとしよう。

じゃ、hideちゃん、またね。
adios amigo!


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