読書感想文…芸人交換日記

先日、見つけて買ってきました。なので、思うままにつらつらと。

芸人交換日記～イエローハーツの物語～／鈴木おさむ

映画化も、舞台化もされてるのはもちろん知ってました…が、なかなか手が出せなかった…。何でだろ。

芸歴10年目の売れない芸人、イエローハーツの二人が、ツッコミの甲本の提案で交換日記を始めます。最初は乗り気じゃなかったボケの田中も、次第に交換日記に本音を書くようになり…。

確か、出版された頃に、芸人さんたちに絶賛されてたのよ。リアルだ！って。読んでみて、今まであった芸人モノとは、なんかちょっと温度が違った気がした。

交換日記の形式だから、言葉が全部ストレートなんだけど、どこか冷静な第三者の目線もあって。それってやっぱり作者が芸人のリアルを見続けてる鈴木おさむさんだからこそ、なんだろうな。

私は芸人ではなく、喋り手と、ディレクターなりADなりイベンターなり制作側の立場として、地方の小さな小さなコミュニティで働いてたこともあり、こういうエンターテイメントの世界の話に触れると、大きくても小さくても根っこのところは同じなんだといつも感じます。

自分の理想、と、現実。どうにか理想を現実にしたくて、もがいて。色んな方法を考えて。これだ、ってものを見つけられたらいいけど、見つける前に辞めちゃったりして。何が正解で何が間違ってるのかわかんなくて。導いてくれると思ったものが、実はそうじゃないことなんてザラにあって。妬みも羨望もやっかみも、同じくらい希望も充実もあって。

これって、エンタメ界だけじゃないよな、って思えたのは、ここ数年。

夢、があるとすれば。現実、もあるから。

どんな世界でもきっと同じような＋と－があるよね。

題材はさまざまだけど、根本はきっと同じこと言ってると思うんだよね、きっと。

わっかんないけどさwww

なぁんて、思いました。

でもさ、イエローハーツの経歴なんかは、私が若い時にハマってた芸人さんたちの王道コースな感じするんだけど、今の芸人さんって、ホント幅広いよね、経歴が。４大出てる人ばっかりだし、社会人経験ある人もいっぱいいるし。まぁ、よく考えたら芸人さんだけじゃなくって、エンタメ業界なんてそんな人ばっかりだし、今私がいる看護や介護だって、同世代の学生もごろごろいるしね。学校出てすぐについた職業を全うする、なんて当たり前じゃないんだなぁと思うし、いつからだって好きなことやればいーじゃんって思える。もちろん、一筋に頑張ってる人も素敵だ。それだけのことに出会えたってだけで、人生を誇っていいと思う。

だから「今、ここで、人生決めちゃわないでいいんでは？」とも思うわけです。もーだめだ、じゃねぇよ、まだまだだよ！ってね。

私そういえば、中学の時も高校の時も、全然進路とか決められなくて、いっつも悩んでたわ。何になりたいのかわかんないから、どういう学部を目指せばいいかわかんなくて。〇〇になりたい、って折に触れて書かなきゃいけない場面はあったけど（よくある、将来何になりたいですか？みたいなやつ）その時思ったこと書いてた気がするわ。結局短大まで決まんなくって、で、前に書いたかもだけど、就職課の先生に「あなたはきっと、何してもそれなりにやりがいを見つけられると思うのよね」って言われる程、目標なく就職探して。

とにかく何かしらの仕事してきて、この歳になって「あー、結果、何やってても良かったんだなぁ」と思ったり。っていうのも、何かしら糧にはなってることを感じられてるから。良くも、悪くも。

目標とか夢とかなくったって、生きてりゃどっかで何かしらの答えが出てくるもんよ。と、今なら思えてしまうわけです。

まぁ何にしろ、これの映像化だったり舞台化だったりをとてもしたくなるのはよくわかりました…。ソフト化されてるの検索したもん。動いてるイエローハーツ、もしくはイエローハーツの声を聴きたいと思ったもん。朗読劇、聴きたいなぁ…。めちゃ感動しそうだわ…。

さて。明日は治療日です。CTも撮ってきます。