スポーツカーみたいな人

私の友達には、
スポーツカーみたいな人がいる。
常に全速力で前に進む人だ。

彼女とは動物の専門学校で出会った。
今でも仲が良い8人組の中の1人だ。
この8人はとてもキャラが濃ゆく
笑いでお腹がいっぱいになる
個性豊かなメンバーだ。

その8人の中で
ろくでもない男に引っかかる率が
No. 1なのが彼女である。
学生時代もそして、社会人なっても
ろくでもない男と付き合い、
毎回、彼氏が選手交代。
歴代のダメ男という名の本が
書けそうなくらい経験豊富である。
彼女の凄いところは、
毎回、真剣に恋愛をしている点である。
ろくでもない男と付き合うと
男性不信になる人もいると思うが
彼女はそうではない。
ちゃんと立ち直り、次の狩に出かける。
立派なハンターである。
アプリで婚活を行い
会って無理と感じたら連絡とらない。
付き合っても、合わないと思ったら
無理して、付き合いは続けない。
あくまでも、主導権はハンターにある。

簡単そうだが、これは意外と難しい。
なぜなら、恋愛は人間関係で最も
エネルギーを使うものだからだ。
毎回、出逢いと別れを経験するのはしんどい。
恋愛はサバイバル、戦いである。
彼女は闘い続け、そして
勝利を勝ち取った。
全速力で妊娠→結婚までの道のりを駆け抜けた。
まさにスポーツカー並みの速さである。

順番は逆だが、この少子高齢化の時代
子どもを産み育てるのだから
日本の将来のため、
いわゆる社会貢献である。
なぜ、そんなに婚活するエネルギーが
あったのかと聞いたら

子どもが欲しかったからと言うのだ。
彼女は結婚をしたかったのではない。
妊娠&出産をしたかったのである。
今の日本では、精子だけ欲しいと
言っても、非難されるパターンが多い。
だから見かけ上、婚活をしていた。
究極、精子だけでもよかったという。

彼女は妊娠した時も、私は産みますけど、
あなた、どうしますか?と
彼氏に選択を委ねた。
ろくでもない男と付き合ってきたから
もう、男性には期待しない。
結婚してくれなくても、構わない。
子どもさえいればという
ストロングスタイルであった。
彼氏も早く結婚し、子どもが欲しいという
相互の意向が合致したため
1年もしないうちに
結婚に至ったという。
彼女達は付き合う前から
子どもの話、将来の話をしていた。
今まで付き合ったどんな人よりも、
会話ができ、とても優しい人だという。
彼女の苦労を知っているからこそ
優しい人と出会い、子どもまで授かれたこと
とても、嬉しく思う。
今まで、散々大変だったのだから
これからは人の倍、幸せになって欲しい。
パワフルな母ちゃんに幸あれ💕



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