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ヘンダーソン_関節リウマチ_入院3日目


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【今回の情報】

S情報

患者:「痛みがあって、なかなか眠れないんだよ。早く楽になりたいなぁ。」
「食事も美味しくないし、食べる量が減ってしまったよ。」
「薬の飲み忘れが多くなってきて、管理が大変になってきたよ。」
患者の妻:「もう高齢だから、病気のこともあるし心配だわ。でも、できる限りのことはしてあげたいと思っているの。」
「食事は好みのものを作るようにしているけど、なかなか食べてくれないのよ。」

O情報

・氏名:A氏、性別:男性、年齢:87歳、身長:165cm、体重:55kg。
・家族構成:妻と二人暮らし。子供は独立しており、時々様子を見に来る。
・職業:元会社員(定年退職)。
・性格:穏やかで、あまり口数が多くない。
・飲酒:機会飲酒程度。喫煙:20年前に禁煙。
・趣味:読書と散歩だったが、最近はあまりできていない。
・食事:入院前は1日3食食べていたが、現在は食欲が低下し、1/3~1/2程度の摂取量。嚥下力は問題なし。
・水分:入院前は1日1000ml程度摂取していたが、現在は600~800ml程度。
・認知機能:特に問題はなく、意思疎通は十分可能。
・睡眠:入院前は7~8時間睡眠できていたが、現在は痛みのため5~6時間程度で中途覚醒あり。
・服薬:入院前は自己管理できていたが、最近は飲み忘れが多い。
・コミュニケーション:聴力は低下しているが、ゆっくり大きな声で話せば理解可能。
・排尿・排泄:入院前は自立していたが、現在は疼痛のためポータブルトイレ使用。軟便傾向あり。
・歩行:入院前は杖歩行自立。現在は痛みのため歩行器使用し、短距離なら可能。
・移乗:ベッド←→車いすは一部介助が必要。
・入浴:現在はシャワー浴で全介助。着脱は一部介助。
・アレルギー:特になし。信仰:特になし。
・既往歴:10年前に大腸癌の手術。5年前に胆石の手術。2年前に肺炎で入院。
・入院経緯:
A氏は約1週間前から両手指の痛みと腫脹が出現し、近医を受診していた。非ステロイド性抗炎症薬を処方されていたが、症状の改善はみられなかった。その後、両膝関節や足関節にも疼痛が出現し、ADLが低下してきたため、精査加療目的で当院に入院することとなった。

・治療経過:
【第1病日(入院日)】
入院時の診察で、両手指のMCP関節やPIP関節を中心に腫脹と圧痛を認め、両膝関節や足関節にも腫脹と可動域制限がみられた。採血ではCRP 5.2mg/dL, ESR 78mm/hr, RF 64 IU/mLと炎症反応の上昇を認め、関節リウマチが強く疑われた。プレドニゾロン30mgの内服を開始し、疼痛コントロール目的でロキソプロフェン180mgの内服も併用した。

【第2病日】
プレドニゾロン開始後も、疼痛と腫脹に大きな変化はみられず、ADLは全介助を要する状態であった。関節エコーを施行したところ、両手関節や膝関節に滑膜肥厚と関節液貯留を認め、関節リウマチの所見として矛盾しなかった。プレドニゾロンを継続し、疼痛コントロールにはアセトアミノフェンの頓用を追加した。

【第3病日(現在)】
疼痛はやや改善傾向にあるが、まだ中等度の痛みが持続している。腫脹は残存しているが、入院時と比べるとわずかに改善がみられる。ADLは端座位保持が可能となったが、立位・歩行はまだ介助を要する状態である。プレドニゾロンを継続し、今後はメトトレキサートの併用も検討する方針となった。リハビリテーションを開始し、ADLの改善を図っていく予定である。
・バイタルサイン:
 入院時 BP 142/85mmHg, HR 88回/min, BT 37.2℃, RR 22回/min, SpO2 95%(room air)
 入院中 BP 135/80mmHg, HR 82回/min, BT 36.8℃, RR 20回/min, SpO2 97%(room air)
 現在   BP 130/78mmHg, HR 80回/min, BT 36.5℃, RR 18回/min, SpO2 98%(room air)
・内服薬:
 プレドニン 5mg 1錠 朝食後
 ロキソニン 60mg 3錠 毎食後
 ムコスタ 100mg 3錠 毎食後
 ガスター 10mg 1錠 朝食後
・採血データ:
 TP 6.8g/dL, Alb 3.2g/dL, BUN 18mg/dL, GFR 58mL/min,
 K 4.1mEq/L, Na 138mEq/L, Hb 10.8g/dL, WBC 8500/μL
 CRP 2.8mg/dL, ESR 64mm/hr, MMP-3 115ng/mL, RF 58 IU/mL
 フェリチン 180ng/mL, 尿酸 5.7mg/dL, CPK 105U/L, プロカルシトニン 0.08ng/mL
 HbA1c 5.6%, コレステロール 186mg/dL, 中性脂肪 130mg/dL


【アセスメント】

1.正常に呼吸する

〇呼吸数、肺雑音、呼吸機能、経皮的酸素飽和度、胸部レントゲン、呼吸苦、息切れ、咳、痰喫煙歴、アレルギー、自宅周辺の大気環境

・疾患の簡単な説明
関節リウマチは、関節滑膜を主座とする全身性の慢性炎症性疾患である。関節破壊や変形を引き起こし、ADLの低下を招く。呼吸器症状としては、間質性肺炎や胸膜炎などを合併することがある。

・呼吸数、SPO2、肺雑音、呼吸機能、胸部レントゲン
呼吸数は18回/分と正常範囲内である。SPO2は98%(room air)と良好に保たれている。聴診上、明らかな肺雑音は聴取されず、呼吸機能に関しても特記すべき異常は認められない。胸部レントゲンは未施行のため、評価できない。

・呼吸苦、息切れ、咳、痰
現在、呼吸苦や息切れなどの自覚症状はない。咳や痰も認められない。

・喫煙歴
20年前に禁煙しており、現在は喫煙していない。

・呼吸に関するアレルギー
特記すべきアレルギーはない。

以上より、A氏の呼吸に関しては、現時点で大きな問題はないと考えられる。ただし、高齢であることと、関節リウマチに伴う肺合併症の可能性があることを考慮し、注意深い観察が必要である。胸部レントゲンが未施行であるため、必要に応じて撮影し、評価することが望ましい。

A氏の呼吸ニーズは、現在のところ充足されていると判断される。しかし、疾患の活動性や加齢に伴う変化により、呼吸状態が変化する可能性があるため、継続的なアセスメントが重要である。特に、呼吸苦や咳・痰などの症状出現に留意し、間質性肺炎などの合併症の早期発見に努める必要がある。


2.適切に飲食する

〇自宅/療養環境での食事(水分含む)摂取量、摂取方法、嗜好品、アレルギー、身長、体重、BMI、必要栄養量、身体活動レベル、食欲、嚥下機能、口腔内の状態、嘔吐、吐気、血液データ(TP、Alb、Hb、TG)

・食事と水分の摂取量と摂取方法
入院前は1日3食食べていたが、現在は食欲が低下し、1/3~1/2程度の摂取量となっている。水分は入院前1日1000ml程度摂取していたが、現在は600~800ml程度に減少している。経口摂取は可能だが、疼痛のため自力での摂取が難しい状況である。

・食事に関するアレルギー
特記すべきアレルギーはない。

・身長、体重、BMI、必要栄養量、身体活動レベル
身長は165cm、体重は55kgである。BMIは20.2kg/m²と標準範囲内だが、低栄養のリスクがある。ハリス・ベネディクト方程式を用いて計算すると、A氏の安静時必要エネルギー量は約1200kcalである。身体活動レベルは低下しているため、ストレス係数を1.2とすると、必要エネルギー量は約1440kcalと推定される。

・食欲、嚥下機能、口腔内の状態
食欲は低下しており、摂取量が減少している。嚥下機能に問題はなく、口腔内は比較的清潔に保たれている。

・嘔吐、吐気
嘔吐や吐気は認められない。

・血液データ(TP、Alb、Hb、TG)
TP 6.8g/dL(基準値:6.5-8.2g/dL)、Alb 3.2g/dL(基準値:3.8-5.2g/dL)、Hb 10.8g/dL(基準値:13.5-17.5g/dL)、TG 130mg/dL(基準値:30-150mg/dL)である。Albの低下とHbの低下が認められ、低栄養状態が示唆される。

以上より、A氏の栄養状態は不良であり、食事摂取量の低下が問題点として挙げられる。疼痛による自力摂取の困難さや食欲不振が要因と考えられ、疼痛管理と食事内容の工夫が必要である。また、高齢による基礎代謝の低下や活動量の減少も、エネルギー必要量の算出に考慮すべきである。

現状では、A氏の「適切に飲食する」というニーズは未充足の状態にあると判断される。必要栄養量の確保と、低栄養状態の改善が看護上の課題である。具体的には、食事形態の調整や栄養補助食品の活用、経口摂取が難しい場合は経管栄養の検討などが求められる。また、疼痛コントロールや食欲増進につながるケアも重要である。定期的な体重測定と血液データのモニタリングを行い、栄養状態の評価と介入の効果判定に役立てることが望ましい。


3.排泄

〇排泄回数、性状、量、尿意、便意、発汗、in-outバランス、食事、水分摂取状況、麻痺の有無、腹部膨満、腸蠕動音、血液データ(BUN、Cr、GFR)

・排便回数と量と性状、排尿回数と量と性状、発汗
排便は1日1回程度で、量は中等量、性状は軟便傾向である。排尿は1日5~6回程度で、1回量は200ml前後、色は淡黄色で混濁はない。発汗は通常の範囲内である。

・in-outバランス
十分な評価ができていないため、情報収集が必要である。

・排泄に関連した食事、水分摂取状況
食事摂取量の低下と水分摂取量の減少が認められる。これらの変化が排泄に影響を及ぼす可能性がある。

・麻痺の有無
明らかな麻痺は認められない。

・腹部膨満、腸蠕動音
腹部膨満は認められない。腸蠕動音は正常である。

・血液データ(BUN、Cr、GFR)
BUN 18mg/dL(基準値:8-20mg/dL)、GFR 58mL/min(基準値:90mL/min以上)であり、軽度の腎機能低下が示唆される。Crの情報がないため、評価が不十分である。

以上より、A氏の排泄に関しては、いくつかの問題点が見受けられる。軟便傾向や腎機能の軽度低下は、加齢による生理的変化や疾患の影響が考えられる。また、食事摂取量の低下と水分摂取量の減少は、排便や排尿に影響を与える可能性がある。

現状では、A氏の「あらゆる排泄経路から排泄する」というニーズは、一部充足されているが、改善の余地があると判断される。特に、軟便傾向と腎機能低下については、注意深い観察とケアが求められる。食事や水分摂取量の改善、適切な排泄介助、スキンケアなどが看護上の課題である。

ただし、情報収集が不十分な点もあるため、in-outバランスの評価や血中クレアチニン値の確認など、追加の情報収集が必要である。また、排泄状況の変化や皮膚トラブルの有無など、継続的なモニタリングが重要である。高齢者は排泄機能の低下や皮膚の脆弱性を伴うことが多いため、個別性を考慮した排泄ケアの提供が求められる。


4.身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する

〇ADL、麻痺、骨折の有無、安静度、MMT、ドレーン、点滴の有無、生活習慣、認知機能、呼吸機能

・ADL、麻痺、骨折の有無
入院前のADLは、杖歩行が自立していた。現在は疼痛のため歩行器を使用し、短距離の歩行が可能である。ベッドから車椅子への移乗は一部介助を要する。明らかな麻痺や骨折は認められない。

・ドレーン、点滴の有無
現在、ドレーンや点滴は使用していない。

・生活習慣、認知機能
元来、規則正しい生活習慣を送っていた。認知機能に大きな問題はなく、意思疎通は十分に可能である。

・ADLに関連した呼吸機能
呼吸機能に関しては特記すべき問題はないが、疼痛によるADL低下が呼吸機能に影響を及ぼす可能性がある。

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