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続、脳を意識して暮らすこと

一つ前の記事にHAPPY STRESSのことを書いたけど、その前に読んだ「自律する子の育て方」のお話も備忘録として少し。

この本でメインに書かれていたのは「心理的安全」と「メタ認知」のこと。子どもに良かれと思って厳しく怒る先生がいるけれどこれは全くの逆効果。脳が心理的危険な状態と判断してしまったら、前頭前皮質の機能を失い「考えている場合じゃない。とにかく逃げろ」というモードになるので、もうそこからは何も入ってこなくなってしまう。それは先生だけの話ではなく、家庭でもそう。心理的安全が保てて初めてちゃんと話を聞けるし、考えることができるので声かけは気をつけなくてはいけない。そのために必要になってくるのがメタ認知だ。その状況にいる自分自身を俯瞰して見るというものだ。

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これに関しては思い当たることがとても多かった。小学生の頃、私はミニバスのチームに入っていたのだが、コーチがとにかく怖かった。今でこそ問題になるだろうけど、当時は平気で頭をスコアブックで叩かれていたりしていた。そんなコーチの前では失敗してはいけないと伸び伸びしたプレーもできず、また怒られた。一方で監督が試合の時、残り数分という時にメンバーチェンジで入れる時に「あとは思いっきり楽しんでこい」と言ってくれるのが好きだった。その数分のバスケは本当に楽しかった。そしてやっぱり良いプレーができた。小学生ながらに私はいつも思っていた。試合で選手に良いプレーをさせる声かけは「思いっきり楽しんでこい」だと。

そしてもう一つ、脳のデフォルトモードについてだ。「緊張するのはどうしたらいいですか?」という質問をされることがよくある。私の答えはこうだ。「私も最初は10人の前で司会するのも緊張して嫌でした。でも気づけばたくさんの人の前で司会するのも平気になりました。残念ながらそれには場数しかなかったと思うのです。何度も何度も緊張したけど続けていれば、そのうちに体が慣れて大丈夫になってくる。司会のコツも掴めてくる。でも、そうなるまでの期間はじゃあどうすればいいのか?練習しかないと多います。緊張しても噛まない体を作るんです。めちゃくちゃ緊張していたとしても、体はちゃんといつも通りできている。口は噛まずにいつも通りに喋れているという安心は、あなたの心を平常心に戻し、緊張を和らげるでしょう。緊張しない心を鍛えるのではなく、緊張しても大丈夫な体を作るのです」

先の本によると、緊張しなくなるというのは今まで「平常ではない」と思っていた脳が、それを何度も繰り返すうちにデフォルトになり「それが平常」になるから緊張しなくなるのだそうだ。

本当にこれまでのいろんな出来事の答え合わせをしている気分だった。全ては脳の働きだったのか。この2冊の本を読めてよかったなと思うのは、これまではそれを無意識でやってきたけれど、仕組みを知った今、これからは意識的に脳を自分でコントロールしていけることだ。

ま、実際にできるかどうかはわからないけど!

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