石おじさん

小学生3〜4年生の頃、同級生のO君にほんのり恋心を抱いていた。

O君はその年齢にしては少し大人びた雰囲気だった。学校の帰り道、年下の子供たちと一緒に「良い石」を探し出すのが流行って、O君は「石おじさん」と呼ばれて慕われるようになった。

教室で隣の席になった時、休み時間にふたりでユニットを組もうという話になった。たぶん、音楽ユニットのようなもの。もちろん、曲はない。コンセプト先行型だ。

O君は、当時はやっていたMr.Childrenから着想を得て、Ms.Adultと命名するのはどうかと提案してきた。ミスチルのことはほとんど知らなかったけど、ミズアダルト、いい名前だと思った。そうやってわたしたちのユニット名が決まった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?