スローな自分を甘やかす技術

 なんだか元気がない。

 会社には真面目に通っているが、職務上、毎日毎日「やり遂げた」感がまったくなくて、休日である土日のうち、土曜日はひたすら寝て過ごし、なんとか洗濯と掃除だけする。日曜日は何かを書こうとか、どこかに出かけようとか考えてはいるんだけど、結局たいしたことはできない。

 知らないうちにナマケモノになってしまったような気分。

 わたしは根っこが真面目なので「なんにもできなかった」ことに激しい嫌悪を抱いてしまう。誰だって出勤日(仕事をしなくちゃいけない日)はある程度憂鬱だろう。働くことは遊びじゃないし、責任だってある。だからこそたまの休日に思いっきり気分転換がしたい。なのに今のわたしは土日にその気分転換ができないまま「何だったんだろう」って気分でまた月曜日に突入してしまう。

 「何もしなかった」という現実がつらい。

 美味しいものを食べたとか、映画を観に行ったとか、誰かに会ったとか、本を読んだとか、そういうレベルのことも、今のわたしにはハードルが高い。何を食べていいかわからない。外に出るのがしんどい。人に会うのが疲れる。活字がすいすい頭に入ってこない。

 「休日」なんだからなんにもしなくたっていいのに、何もしないという状態がどうにも許せないわたしは、ズバリ自分自身に「疲弊」している。

 何かが「できる」ということはそのままその人の「自信」に繋がっている。自信は生きていく上でとても大切なものだと思う。あるとないとでは大違いで、キャラクターにさえ影響が出てくる。

 何かが「できない」ということで一旦自信を失ってしまうと負のスパイラルに入り込んでしまう。自信がないことで、何をやるにも怖気づき、結果失敗して、また自信を失って・・・。

 そんなことが続けば、本当に何もできなくなってしまう。いや、正確に言えば、何をするのも怖くなってしまう。

 そういう時は「やる」ことのハードルをぐんと下げることが大事だ。どんな小さなことだってできれば安心するはずなんだ。

 だから、わたしは今、こんな薄っぺらい、誰も幸せにできないような文章を書いていて、もう少しで書き終わる。

 毎日なんてとても書けない。でも、土日の間にせめていくつか書ければ安心だ。「できた」という事実が自信に繋がっていく。

 さあ、できた。もうなんもしない。

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