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日常

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ただの日記
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2016年5月の記事一覧

タケノコの君

 レディーファーストというのが嫌いだ。  ドアを開けて女子を先に通してあげる。エレベーターで女子を先に降ろしてあげる。運ばれてきたケーキを「先にどうぞ」と譲ってあげる。それは特別扱いであり、女子に対する優しさなのかもしれず、美しい行為のように思える。  でも、よく考えてみてほしい。ドアを開け女子を先に通したら、店の中で変質者が暴れていたらどうするか。「お先にどうぞ」と女子に先に食べさせたケーキに毒物が混入していたらどうするのか。  大げさかもしれないが、そういうことだ。

じょっぴんかる

 今や誰も使わないのではないかと思うけど、北海道には「じょっぴんかる」という方言がある。「鍵をかける」という意味だ。  ところで、みんなの家、じょっぴんかる? 今わたしは札幌に一人暮らしで、在宅中も鍵はかけてる。札幌っていったらキングオブホッカイドウってくらいの都会な訳で、そうすると人が多い分物騒だって思うんだよね。正直わたしは鍵をかけてたって怖い。  でもさ、実家は北海道でも田舎のほうで、在宅中には鍵をかけないわけよ。なんともユルい。確かに外に出てもそんな人も歩いてない

旅は修行

 この連休も旅に出ていた。  旅は自分探しではない。そりゃそうだ。自分はここにいる。別の場所を浮遊しているわけではない。  では旅が現実逃避なのかというとそうでもなくて、わたしの場合は現実を背負ったまま旅に出て、背負ったまま帰ってくることが非常に多い。現実もまた、自我と同じようにわたしの中にこびりついているのだ。  夜、宿で床についたときに、そういった「現実の荒波」が押し寄せてきてしまって眠れなくなってしまうことも少なくない。待っている現実の重さを思い、ガチで泣いた時も